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欧州市場における日産のフラッグシップSUV

2001年に登場した初代・日産エクストレイルは、ランドローバー・フリーランダーと比較されるような、タフに使えるオフローダーだった。ボディは四角く、優れた四輪駆動システムと水洗いできる荷室を、大きな売りとしたほど。

【画像】欧州ではフラグシップ!『日産エクストレイル』 とそのライバルたち 全151枚

しかし現在のエクストレイルは、欧州市場における同社のフラッグシップSUV。直接的なライバルはトヨタRAV4などだが、7シーターも選択でき、トヨタ・ハイランダーやヒョンデ・サンタフェなど、格上モデルとも比較される状況にある。


日産エクストレイル eパワー eフォース AWDテクナ(英国仕様)

そんな4代目は、競争力を保つべく、2026年に小改良を受けた。日産キャシュカイ(旧デュアリス)との、差別化も図られたといえる。見た目は凛々しさが強調されたが、全体的に丸みを帯びたフォルムにある。

フロントマスクは手直しされスッキリ整い、リアには新しいLEDテールライトを獲得。スクモ・ブルーや、サンドカラーのコースタル・デューンという、新色も設定されている。リアピラーのラインは、イルカの背びれをイメージしたものらしい。

発電機として動く可変圧縮比の3気筒ターボ

プラットフォームは、現行のキャシュカイも採用するCMF-C。パワートレインは、日産独自のシリーズ式ハイブリッドシステム「eパワー」を実装する。これは、ガソリンエンジンが直接タイヤを駆動しないことが特徴。専ら発電機として機能する。

エンジンは、後席の床下へ載る1.97kWhの駆動用バッテリーへ電力を供給し、フロントに積まれた203psのモーターが前輪を駆動。四輪駆動のeフォースでは、リアにも135psのモーターが独立して追加され、システム総合で213psとなる。


日産エクストレイル eパワー eフォース AWDテクナ(英国仕様)

可変バルブ機構が組まれるエンジンは、クランクシャフトにアジャスターが備わり、8:1から14:1まで変化する可変圧縮比機構を備える3気筒ターボ。軽負荷時には、高効率なアトキンソンサイクルにもなる。他方、e-CVTのような変速機は必要ない。

ちなみに、現行のキャシュカイが積むeパワーは、可変圧縮比ではないシンプルな第3世代で、熱効率が高められている。エクストレイルは第2世代だが、近々更新されるだろう。今回の小変更で、英国では電圧12Vのマイルド・ハイブリッドが終売となった。

大きめの物理スイッチに柔らかく快適なシート

インテリアは、前席側はキャシュカイと共通。トリムやカラーが異なる程度で、ダッシュボードの形状は一致する。それでも充分にモダンな見た目で、日常的に触れる部分はソフトタッチ加工され、納得できる雰囲気にある。使い勝手も良い。

エアコンには、大きめの物理スイッチ。指紋が目立ち退屈な、グロスブラックのパネルが占める面積は小さい。センターコンソールは独自デザインで、下部に小物入れがある2段構造。上段には、カップホルダーとスマホの無線充電パッド、USBポートが並ぶ。


日産エクストレイル eパワー eフォース AWDテクナ(英国仕様)

フロントシートもキャシュカイと共有するが、柔らかめのクッションは身体を良く支え、長時間でも快適。調整域が広く、自分にあった運転姿勢を探しやすい。

シートの表皮は、エントリーグレードがクロス。中級以上では合成皮革になり、オプションで本皮へアップグレードできる。

地味な画面でも扱いやすいタッチモニター

リアシートは、空間的には広いものの、駆動用バッテリーが敷かれる都合で床面が若干高め。独立したエアコンが備わり、AとC、両方のUSBポートが備わる。

ないより便利な3列目は、1000ポンド(約22万円)のオプション。広さは+2の非常席程度といえ、子どもが座る場合でも、2列目を前にスライドさせることになる。荷室の容量は、2列仕様では575Lだが、3列仕様では最後列を倒して485Lへ狭まる。


日産エクストレイル eパワー eフォース AWDテクナ(英国仕様)

ダッシュボード上には、中央に12.3インチのタッチモニターが載り、ドライバーの正面には12.3インチのメーターモニター。グラフィックは地味かもしれないが、どちらも視認性に優れ、反応が素早くメニュー構造は理解しやすく、扱いやすい。

ホーム画面はカスタマイズでき、右側にあるショートカット用バーや、ボリューム用ノブがうれしい。ナビは使いやすいグーグルマップで、スマホとの連携は無線で対応。車両の細かな設定は、ステアリングホイール上のボタンで変更できる。

肝心な走りの印象とスペックは、日産エクストレイル eパワー(2)にて。