品質不正の疑いについて5月に行われたニデックの記者会見(5月13日)

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 モーター大手のニデックは4日、製品の品質を巡る不正行為ついて、外部の専門家でつくる調査委員会の報告書を公表した。

 不正はグループ全体で844件にのぼり、昨年発覚した不正会計と同様、背景には、創業者・永守重信氏ら経営層による業績目標の達成に向けた過度な圧力があったと指摘した。

 品質不正は、不正会計の社内調査を進める中で判明した。規模がグループ全体に及んだことから、5月に調査委を設置していた。

 報告書によると、品質不正は主にモーターを手がける家電事業と車載事業を中心に確認され、全体の9割超は設計や部材、工程などの無断変更だった。一部で試験・検査データの改ざんや捏造(ねつぞう)なども見つかった。工場などを視察に訪れた幹部がコスト削減を理由に直接指示したケースもあった。

 報告書は、グループの規模が急速に拡大したにも関わらず、「永守氏による非常に強いリーダーシップとマイクロマネジメントを中心とする経営体制を続け、短期的な業績目標の達成とコスト低減を強く求め続けた」と指摘。永守氏ら経営層が不正を指示したり、関与したりした事実は確認されなかったものの、不正行為は「無理や矛盾を押しつけてきた経営層の姿勢によってもたらされたと考えられる」とした。

 ニデックを巡っては、昨年、不正会計が発覚。最終利益のマイナス影響額は1607億円に上るとされている。決算の修正作業が長期化しており、2026年3月期連結決算は公表できていない。

 ニデックは東京証券取引所から、内部管理体制に問題がある「特別注意銘柄」に指定されており、10月末までに改善結果を示せなければ上場廃止となる可能性がある。一連の不祥事について、ニデックは複数の株主から永守氏ら現・旧役員に損害賠償請求訴訟を起こすよう求める提訴請求書も受け取っている。