風間俊介さんが選んだ一冊は『アルジャーノンに花束を』。「チャーリイをいつか演じたい」「日本語との相性が素晴らしい一冊」【インタビュー】
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年9月号からの転載です。
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風間俊介さん
風間さんが『アルジャーノンに花束を』を初めて手に取ったのは、中学生の頃。素敵な物語に、すぐに心をつかまれたという。
「最初、チャーリイの言葉は平仮名ばかりで拙いんですが、IQが高くなるにつれて、漢字が使われ難しい文章になっていく。そうやってページをめくるごとに、違うチャーリイが現れる。アメリカの小説ですが、日本語との相性が素晴らしいんです」
その後も何度も読み返し、物語はまた違った意味を持つようになった。
「大人になればなるほど、チャーリイが経験したことの残酷なリアリティに切なさを感じました。幼児の知能だった頃に手にしていたものと、高い知能を得たゆえに失ってしまったものの間での葛藤。そして、自分自身のことを忘れていく未来を自覚しているチャーリイが、すごく悲しくて。そのとき明らかになるタイトルの意味に、心打たれました」
本作は、2002年にユースケ・サンタマリアさん主演、15年に山下智久さん主演で映像化もされた。
「どちらのドラマもとてもよかった。山下君には、直接羨ましいと言った記憶があります。欧米の映画も含め、数々の名優に演じられてきましたが、僕もいつか、チャーリイを演じられたらいいなと思います」
現在、風間さんはドラマ『Tokyo middle 30』に出演中だ。かつて抱いていた夢と現実のギャップに苦しみながらも、懸命に人生を模索する3人の女性を描いている。
「皆さんが長年の友達と集まったときにお話しするような、悩みや本音が詰まった作品です。多くの方に『自分の物語』と思っていただけるんじゃないでしょうか」
風間さんの役どころは、深川麻衣さん演じる薫子の恋人・義孝。同棲4年目の二人にはマンネリの雰囲気が漂っている。
「薫子と義孝は、本作の登場人物全員に言えることですが、どこにでもいる何の変哲もない人です。でも、普通の人が必死に生きているからこそ大切な物語が生まれます。だから僕も、義孝として、ありふれていたい。僕自身、スーパースターの役者ではまったくありません。逆にそれが僕の個性です。そういうところが義孝とマッチするといいですね」
風間さんも、35歳の頃は人生の岐路に立っていたのだろうか?
「僕はむしろ20代が分岐点で、30代はがむしゃらでした。30代後半に、『役者が一生の仕事になるのかな』とは思いましたね」
取材・文:松井美緒 写真:TOWA
かざま・しゅんすけ●1983年、東京都生まれ。99年、『3年B組金八先生』 第5シリーズで第3回日刊スポーツドラマ・グランプリ新人賞を受賞し、注目を浴びる。近年の主な出演作に、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』『明日はもっと、いい日になる』『40までにしたい10のこと』など。Netflixシリーズ『ダウンタイム』にも出演予定。

『アルジャーノンに花束を〔新装版〕』
(ダニエル・キイス:著、小尾芙佐:訳/ハヤカワ文庫NV)1980円(税込)
32歳で幼児の知能しかないパン屋の店員、チャーリイ・ゴードンは、ある日、ネズミのアルジャーノンと同じ画期的な脳外科手術を受ける。それによって高い知能を獲得するチャーリイだが、愛情と友情、悲しみと憎しみなど、彼には解決しがたい問題に直面する。やがてアルジャーノンに、ある変化が訪れる。

『Tokyo middle 30』
原作:『Chinese Drama by Linmon Pictures - Nothing But Thirty』
脚本:北川亜矢子 演出:筧 昌也、宮木正悟、高杉考宏 出演:仲 里依紗 のん 深川麻衣 渡辺大知 朝井大智 中島颯太 / 風間俊介 放送中 フジテレビ系列 毎週水曜夜10時
●高校の同級生の佐倉麻紀、山地遥、永野薫子は、夢を抱き東京を目指す約束をする。約20年後、5年ぶりに再会した彼女たちは東京で暮らしてはいるが、仕事や家庭、恋、それぞれの「35歳の壁」に直面していた。
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風間さんが『アルジャーノンに花束を』を初めて手に取ったのは、中学生の頃。素敵な物語に、すぐに心をつかまれたという。
「最初、チャーリイの言葉は平仮名ばかりで拙いんですが、IQが高くなるにつれて、漢字が使われ難しい文章になっていく。そうやってページをめくるごとに、違うチャーリイが現れる。アメリカの小説ですが、日本語との相性が素晴らしいんです」
「大人になればなるほど、チャーリイが経験したことの残酷なリアリティに切なさを感じました。幼児の知能だった頃に手にしていたものと、高い知能を得たゆえに失ってしまったものの間での葛藤。そして、自分自身のことを忘れていく未来を自覚しているチャーリイが、すごく悲しくて。そのとき明らかになるタイトルの意味に、心打たれました」
本作は、2002年にユースケ・サンタマリアさん主演、15年に山下智久さん主演で映像化もされた。
「どちらのドラマもとてもよかった。山下君には、直接羨ましいと言った記憶があります。欧米の映画も含め、数々の名優に演じられてきましたが、僕もいつか、チャーリイを演じられたらいいなと思います」
現在、風間さんはドラマ『Tokyo middle 30』に出演中だ。かつて抱いていた夢と現実のギャップに苦しみながらも、懸命に人生を模索する3人の女性を描いている。
「皆さんが長年の友達と集まったときにお話しするような、悩みや本音が詰まった作品です。多くの方に『自分の物語』と思っていただけるんじゃないでしょうか」
風間さんの役どころは、深川麻衣さん演じる薫子の恋人・義孝。同棲4年目の二人にはマンネリの雰囲気が漂っている。
「薫子と義孝は、本作の登場人物全員に言えることですが、どこにでもいる何の変哲もない人です。でも、普通の人が必死に生きているからこそ大切な物語が生まれます。だから僕も、義孝として、ありふれていたい。僕自身、スーパースターの役者ではまったくありません。逆にそれが僕の個性です。そういうところが義孝とマッチするといいですね」
風間さんも、35歳の頃は人生の岐路に立っていたのだろうか?
「僕はむしろ20代が分岐点で、30代はがむしゃらでした。30代後半に、『役者が一生の仕事になるのかな』とは思いましたね」
取材・文:松井美緒 写真:TOWA
かざま・しゅんすけ●1983年、東京都生まれ。99年、『3年B組金八先生』 第5シリーズで第3回日刊スポーツドラマ・グランプリ新人賞を受賞し、注目を浴びる。近年の主な出演作に、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』『明日はもっと、いい日になる』『40までにしたい10のこと』など。Netflixシリーズ『ダウンタイム』にも出演予定。

『アルジャーノンに花束を〔新装版〕』
(ダニエル・キイス:著、小尾芙佐:訳/ハヤカワ文庫NV)1980円(税込)
32歳で幼児の知能しかないパン屋の店員、チャーリイ・ゴードンは、ある日、ネズミのアルジャーノンと同じ画期的な脳外科手術を受ける。それによって高い知能を獲得するチャーリイだが、愛情と友情、悲しみと憎しみなど、彼には解決しがたい問題に直面する。やがてアルジャーノンに、ある変化が訪れる。

『Tokyo middle 30』
原作:『Chinese Drama by Linmon Pictures - Nothing But Thirty』
脚本:北川亜矢子 演出:筧 昌也、宮木正悟、高杉考宏 出演:仲 里依紗 のん 深川麻衣 渡辺大知 朝井大智 中島颯太 / 風間俊介 放送中 フジテレビ系列 毎週水曜夜10時
●高校の同級生の佐倉麻紀、山地遥、永野薫子は、夢を抱き東京を目指す約束をする。約20年後、5年ぶりに再会した彼女たちは東京で暮らしてはいるが、仕事や家庭、恋、それぞれの「35歳の壁」に直面していた。
