国立競技場での磐田戦にトップ下で先発した横浜FCのMF川合。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J2・第2節]横浜FC 3−1 磐田/8月16日/MUFGスタジアム(国立競技場)

 ジュビロ磐田は前半に先制点を奪われ、反撃を試みた後半も62分までに2点を追加された。相手が退場者を出した後半の半ば以降に盛り返したものの、70分にFWジョアン・ヴィクトルのPKで1点を返すのが精一杯。秋葉忠宏監督が今季から率いる磐田は、新体制初勝利を掴めなかった。

 いくつかの判定で際どいものがあり、VARがあればと思うシーンがあったのも事実。それでも、結果は覆るわけではない。内容も含め、できることはたくさんあったはずだ。

「(ハーフタイム、選手たちに)雷を落とした」という秋葉監督の言葉通り、前半の出来は決して褒められるものではなく、前線からの守備がハマらずに自分たちの時間を作れなかった。守備が修正された後半も思うように攻め切れず、数的有利になるまでは相手に主導権を握られた。そうした難しいゲームをひっくり返すうえでも、“個”の重要性が際立つ展開となったのは間違いない。

 試合後、悔しさを噛み締めたMF川合徳孟も個の重要性を再認識させられた選手のひとり。特にゴールを奪う部分に関しては、4−2−3−1のトップ下で攻撃のオーガナイズ役を任されている者として責任を感じている。

「最後は自分の判断。(パスやドリブルもあるなかで)結果としてどっちがいいのかというのは、その時に自分しか判断できない。どっちも大事なんだけど、自分的には決め切る力が足りないと思う。そういう力をもっと身につけていかないといけない」
 
 守備の強度やプレスの掛け方に関しては課題を残したものの、攻撃面では光るものを見せている。ミドルゾーンでボールを受け、前を向いた時の推進力は迫力があった。ゴール前に侵入するシーンもあり、あと一歩でゴールというような場面も少なくない。だが、判断力や思い切りの良さに欠けたのは確か。35分のプレーは、この日の川合を象徴するようなシーンだった。

 ショートカウンター気味に仕掛け、ハーフウェーラインの手前から30メートルほど運んだ。右サイドのスペースに味方が駆け上がり、前線にもパスコースがいくつかあったなかで、選択したのはシュート。だが、相手に当たり、CKとなった。

 シュートで終わったのは悪くない。だが、ひとつ手前でゴールを狙う判断をしていれば、DFに当たらずに枠にいった可能性もあるし、上手く引き付けてラストパスを送っていればゴールに結びついたとしてもおかしくなかった。

 もちろん、結果論ではあるが、個で打開できなかったのは事実。開幕から2戦連続無得点に終わった試合後、川合も唇を噛んだ。

「今日は何本かシュートを打ったけど、入らないと意味がない。そういうところが本当に今足りていない。(前節の)秋田戦もそうだったけど、本当に自分の力が足りないというのをすごく感じている。もっとやらないといけないです」

 クラブで結果を残せなければ、代表復帰も見えてこない。2028年夏のロス五輪を目ざす大岩ジャパンでは、昨年7月の立ち上げから継続的にメンバーに入り、今年1月のU-23アジアカップでは優勝を経験。だが、インパクトを残せたとはいえず、3月以降の活動は早生まれで資格がある来年のU-20ワールドカップを目ざすU-19日本代表に主戦場を移した。

 もう一度大岩ジャパンに復帰するためには“個”で結果を残す必要がある。プレー自体は悪くないだけに、まずはゴールを重ねて自らの価値を証明するしかない。佐藤龍之介(バレンシア)、石井久継(湘南)といったライバルを上回るためにも、磐田の成長株は自分と向き合いながらゴールを狙う。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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