OpenAIにはサム・アルトマンCEOや経営陣に直接苦情を送ることができる専用のメールアドレスがある

ChatGPTで知られるOpenAIの社内には、サム・アルトマンCEOや社長のグレッグ・ブロックマン氏など経営陣に直接業務における問題を報告して迅速な解決を求める「friction」というメールアドレスがあると元従業員が明かしました。
The magic email address Sam Altman and OpenAI employees use to instantly kill workplace friction | Fortune

Special OpenAI email is apparently a direct line to Sam Altman | Mashable
https://mashable.com/tech/openai-email-address-is-direct-line-to-sam-altman
Fortuneの取材に応じた元OpenAI社員によると、「friction」はOpenAI社内に以前から存在していたものの、本格的に普及し始めたのは2025年秋にアプリケーション部門のCEOとしてフィジー・シモ氏が入社してからだったとのこと。シモ氏は就任当初3か月かけて「ヒアリングツアー」を実施し、社内の問題点と解決策を把握しようとしました。その結果、会社の成長に伴い「迅速に行動することへの懸念」が話題に上ったそうです。
シモ氏はFortuneに対し「企業が突然官僚的になることはめったにありません。それは、不必要な会議、余分な承認、小さな不満が積み重なって起こるのです。それぞれが仕事の効率を1〜2%上げるだけなので見過ごしやすいのですが、そうした摩擦が積み重なっていくのです」と語りました。そこでシモ氏は「friction」メールアドレスに関するプロセスをより厳格化しました。

シモ氏は、戦略的イニシアチブおよびオペレーション担当副社長のイリーナ・コフマン氏に「friction」受信ボックスの監視と問題解決の徹底を任せました。また、進捗状況を追跡するために、毎月全社的なSlackアップデートも開始しました。
具体的な事例としては、「駐車場の満車状態を解消してほしい」といった苦情から、OpenAIは長距離通勤者を優先的に駐車スペースに割り当てるプログラムをテストしました。そのほか、従業員からAPIクレジットを確実かつ大規模に付与するためのより良いプロセスを求める声が上がり、経営陣が解決に尽力したと報じられています。なお、シモ氏は2026年7月初旬にOpenAIを退社していますが、「friction」プロセスは継続されていると元従業員は明かしています。
元従業員は「friction」プロセスについて「このプロセスは、チームが前進し続け、問題が深刻化する前に解決するのに役立ちます。文字通り誰でも大企業のくだらないことについてサムに直接苦情を言うことができ、サムはそれに対して行動を起こすことができます。官僚主義を容赦なく排除したいなら、容赦なくやらなければならないのです」と語りました。
一方で、OpenAIでチームリーダーを務めた経験がある元従業員は、「friction」メールがしばしば業務を妨害し、非効率性を生み出すほどだったと指摘しています。その元従業員は「問題を報告した本人は、それが最も重要なことだと考えているのかもしれませんが、私のチームのように常に資金繰りに苦しみ、リソース不足で、過剰な負担を抱えているチームにとっては、それは最も大きな混乱を招く行為でした」と述べています。
