帰省のタイミングなどをきっかけに、実家の片付けを始めようと思っても、どこから手をつければいいのかわからず悩んでしまうことも。そこで今回は、両親と同居しながら片付けに取り組んでいるインスタグラマー・ぐりーんさん(50代)に、スムーズに進めるための3つの工夫を教えてもらいました。

実家の片付けで、まず初めに手放したもの

ぐりーんさんは実家暮らし。ひとりっ子なので、「いずれ私がすべて背負うことになる」という思いから、実家じまいを見すえた片付けを始めました。

【写真】食器棚は上から片付ける

「まずは、家じゅうの扉という扉をすべてあけて、片っ端から中身を確認してみました。すると、同じ用途のアイテムがたくさん出てきたり、棚の奥から新品のもの出てきたり…思わずギョッとしてしまいました」(ぐりーんさん、以下同)

「このまま置いておいても使わないんじゃない?」と聞くと、「そんなことはない」と反論が。しかし、手放さないことには片付けが進みません。そこで、明らかに手放せるものから少しずつ整理していったそうです。

「まずはキッチン周りの賞味期限ぎれの食品を捨てていきました。次に、汚れていたり、割れやカケがある日用品。これらはもう使えないものなので、母もスムーズに手放してくれました」

食器棚は高い所から片付ける

さらにぐりーんさんは、キッチンの食器棚にも着手することに。

「つくりつけの食器棚は天井までの高さがあって、上部の収納はイスに上がって手を伸ばさないと奥まで届きません。ここには、親戚が集まったときに使う器や、使っていないお盆がたくさん入っていました」

高齢の両親が、高いところからものを出し入れするには危険です。そこで、しまっているものはすべて取り出して、上部の収納は空っぽにすることにしたそうです。

「出したものは少しずつ母と一緒に選別していきました。棚に入れっぱなしで使っていなかった器は、使い古したものと置き換えたり、フリマアプリに出品したり。来客用の器も処分してよい気がしますが、ひとまず保留。母に納得してもらいがら少しずつ整理しています」

中身のわかる収納家具はあと回しに

片付けを本格的に始めてから2年。

粗大ゴミ130kgほどの処分を進めましたが、まだまだ手つかずの大型家具が残っています。しかし、引き出しの大がかりな片付けはストップすることにしたそう。そのうちのひとつが、着物が入った和ダンスです。

「着物には母の思い出もつまっています。無理に説得しようとせず、母が元気なうちはそっとしておくことにしました。その代わりに、家の中で把握できていないものから片付けを進めています」

●中身がまったくわからない収納ボックスも

なかには、何十年もの間、家族のだれも中身を見ていないというものも。

「トタンの衣装ケースやブリキの米びつなど、収納というより実家の景色の一部になってしまっているものもあります。丈夫なのですが、中身がまったく見えず、しかも重くて動かせません」

しかし、長年使っていないからと言って無断で手放すことはできません。そこでぐりーんさんはこれらの中身を出して、半透明のボックスに入れ替えたそうです。

「中身を見える状態にすることで、長い間使っていないな、必要ないかもしれないなと母に気づいてもらえたらと考えています。急かさずに、本人が判断できるようになるのを待っています」

ぐりーんさんがものを手放す判断を両親ゆだねるのには理由があります。

「片付けを続けるなかで、一気にものがなくなると空虚感や寂しさを感じてしまうことに気づきました。そのため、まずは少しずつものを減らし、心地よさを体感してもらうところから進めていきたいです。そのうえで、使っていないものを見える化して、本人が納得して手放せるようにする。段階を踏みながら、時間をかけて平和な片付けを完走したいと思っています」