リタイア後に念願の海外旅行も「楽しめない」老後の後悔に反響「お金がなくても若いうちに?」50代以上の切実な声
先日SNSに投稿された「リタイア後に念願の海外旅行を始めた親が、楽しめないと言って行かなくなってしまった」の声に多くの意見が集まりました。「気力も体力も低下」「感性豊かな若いうちにもっと行っておけば…」といった後悔の声があがるいっぽう、「いくら若くても日々の暮らしで精一杯」との反論も。物価高で生活の苦しさが増すこの時代に、貯金を削ってでも若いうちに旅に出るべきなのでしょうか。
【画像】就職氷河期の本音も飛び出した「旅に対するリアルボイス」(4枚目から/全6枚)
「旅は若いうちに」派が43%で最多
今回は、20代~70代の男女150人からアンケートを取り、「仮に、あなたが20代で年に1回海外旅行に行くと最低限の生活費しか残らない収入だったら?」と質問しました。するともっとも多かったのは「若いうちは貯金より旅行(43.3%)」で、半数近くを占めました。
旅が好きなので、貯金よりも若いうちにたくさん旅をしたい(43.3%) 旅は好きだが、将来のためにお金を残さないと不安なので、老後まで待つ(21.3%) そもそも旅が好きではないので、若い時・老後にかかわらず行く気はない(22.0%) その他(13.3%)
ただ、両者の年代を比べてみると、かなり割合が異なることに気づきます。実は「老後」派は30代・40代が多く、「若いうち」派には50代・60代がぐっと増えているのです。
40代後半~50代以上の方なら、1990年代の航空会社のCMで「タイは若いうちに行け。」というコピーが記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?
このアンケートでは、年齢を重ねた人ほど「若いうちに行っておくといいよ」とすすめている様子が見てとれます。一方、まだ資産形成や子育ての最中の30代・40代の人たちはどう感じているのでしょうか。以下、回答者の声を紹介します。
「あの頃のように楽しめない」切実な理由とは
まずは50代以上で海外旅行した人の、リアルな体験と切実な声を紹介します。
「憧れの南米マチュピチュへ。でも25時間以上のフライトで腰をやられ眠れずフラフラに。旅には体力が必要だと痛感しました」(50代女性) 「海外ではバス2時間の移動でも真っ先にトイレが気になり躊躇します。汚いトイレも無理になってしまい、行ける国がない…」(50代女性) 「50歳を過ぎたあたりで気力と体力が急激に落ちて、旅行そのものには行けても『旅を楽しむ』ことができなくなります」(50代男性)同じく多かったのが「老後の楽しみにとっておいても、本当に行けるかわからないから」という声。
「母が友人たちと旅行を楽しみにしていましたが、実際は亡くなる人や病気になる人もいて実現できてないのを見ると、多少無理しても行けるときに行く方がいいのかなと」(40代男性) 「世界的な物価高に円安…若い頃ならもっと安くいろいろ行けたのにと後悔してます。いま若い人も、いつ戦争や疫病で自由に渡航できなくなるか分からないし、ぜひ行けるときに行って欲しい」(60代女性)若いうちの経験を「自分への投資」ととらえる人もいました。
「10代でアメリカ横断を計画。まだ脳が柔らかいので英語も身に付き、異文化に触れたことで視野が広がりました。今では起業して世界を飛び回っています」(30代男性)
「不安なまま旅に出ても…」もわかる
若いうちは無理も効き、感受性豊かでその後の人生に役立つという意義はわかりつつも、やはり「旅は好きだけどやはり老後まで待つ」(21.3%)人の理由は、ほとんどが「お金の不安」で占められていました。
「私は心配症で、アリとキリギリスでいうとアリのタイプ。生活の土台あってこその余暇だと思うので、先に貯蓄がないと旅行も楽しめません」(30代女性) 「もし急に病気や事故に遭ったらどうするのか?老後の年金だってもらえるかわからない。まずは貯蓄と投資を進め、老後に安心して旅に行きたい」(40代男性) 「昨年結婚しましたが、夫婦とも年収が上がらず、新婚旅行は国内テーマパークです。子どもが生まれたらますます海外とかは無理ですね」(20代男性)「そもそも旅行に興味がない」人も2割
もともと旅行好きな人にとっては「若いうちか老後か」という選択になりますが、今回のアンケートでは「旅行自体好きではない」という回答の人も22%と少なくない割合でした。
「年1回の旅行より、他の趣味にお金をかけたほうが毎日充実して過ごせると思います」(60代女性) 「海外旅行は、お金がかかるわりに移動で時間を取られ、そのわりに自分が成長した実感もないし、コスパが悪いと思っています」(30代男性)近年、若い世代の「海外離れ」について「趣味嗜好の変化だけでなく、経済的な余裕のなさも原因」という指摘もあります。今回のアンケートでも「そもそも興味がない」と「老後まで待つ」を合わせると42.3%(「若いうちに行く」43.3%とほぼ同数)で、多くの人が金銭面の不安を理由に挙げているのもそれを裏付ける形でした。
体力か安心か…あなたはどちらを取りますか?
「若いときならではの体力や感性はお金が残っても買い戻すことはできないから、若いうちに旅したい」「まずは生活の基盤づくりに力を入れて、安心して旅を楽しみたい」。
どちらを取るかは、世代よりも「何を大事にしているか」という一人ひとりの価値観によるのかもしれません。あなたはどちらに近いですか?
文:高谷みえこ アンケート時期:2026年7月 アンケート人数:150人 アンケート内容:年齢/性別/居住地/働き方/テーマ設問
