中国の幼稚園、昨年は2万1400カ所減少=教育機関は介護にシフト―中国メディア
2026年8月3日、中国の経済メディア・第一財経は、深刻な少子化の影響で中国全土の幼稚園が急減する中、園舎や教職員育成といった教育リソースを高齢者福祉へと転換する動きが加速していると報じた。
記事は、中国教育部が発表した統計を引用し、2025年の全国の幼稚園数が前年から2万1400カ所減少したほか、在園児数も約358万人減少したと紹介。背景には出生人口の減少による教育分野への大きな影響があると伝えた。
また、教育市場の収縮に伴って多くの幼稚園や教員養成機関が「シルバー経済(高齢者向け経済)」への転換を余儀なくされるトレンドが生じていることも指摘。山東省済南市では30年の歴史を持つ幼稚園が地域住民向けの「総合高齢者ケアセンター」へと姿を変え、都市の再開発に貢献するモデルケースとして注目されていることを紹介した。
さらに、これまで保育士を養成してきた教育機関も戦略的な構造転換を図っており、江蘇省では徐州幼児師範高等専科学校(日本の短期大学に相当)が子どもと高齢者の双方をケアする施策を軸とした経営戦略を打ち出しているほか、塩城幼児師範高等専科学校で0歳から高齢者までを網羅する専門職養成体系の構築を進めていることを取り上げた。
記事は、こうした幼児教育から介護分野への転換が合理的であるとする専門家の分析を紹介。幼児教育の過程で培われる「忍耐力」「親和力」「芸術的素養」「企画力」といったスキルは、質の高い高齢者福祉に求められる精神的ケアやレクリエーションの需要と高度に合致しており、保育のノウハウが、高齢者向けサービスの質を向上させる強みになっているとの見方を伝えた。(編集・翻訳/川尻)

