JFA技術委員会がW杯&CL「ベスト8基準」で森保J総括…次期監督には「継続と成長が大事」
日本サッカー協会は22日、都内で技術委員会を開き、山本昌邦技術委員長がメディアブリーフィングを行った。委員会ではスペイン代表の優勝で幕を閉じた北中米W杯の振り返りや、ベスト32での敗退となった日本代表の戦いぶり、カタールW杯以降の森保一監督第2期体制を総括したという。
その場で共有されたのは、ベスト8に残ったチームと比較したデータだった。山本技術委員長は「ブラジル戦で言うと、ボールを奪える位置が(日本の)グループリーグ3試合より10mぐらい下がったとか、いろいろある」と言及。「相手にプレッシャーをかける量、寄せる回数はすごくあるが、実際にボールを奪ったかどうかで言うと、コンパクトさはベスト8基準だが、ボールを奪い切るところに関してはベスト8基準を少し下回っている」と指摘した。
「プレッシャーをかける量、連動性、運動量、意欲は決して劣っているわけではない。相手の攻撃を止めるという部分はしっかりチームとして連携してできている。奪って攻撃に効率よくつなげるところはもっともっと改善の余地がある」
日本代表が4試合で奪ったゴールは計8得点。1試合平均2得点は、4試合で6得点を記録した2018年ロシア大会の平均1.5得点を上回る過去最高の数字で、4試合すべてで得点を奪ったのも初めてだった。さらに前回カタール大会はドイツ戦、スペイン戦がいずれも先制されながらの逆転勝利だったのに対し、今大会は4試合のうちオランダ戦を除く3試合で先制。「相手の分析をしたうえで先制点まで持っていける」のは、この3年半でチームが成長した部分との認識を示した。
一方、失点は4試合5失点で、1試合平均1.25だった。優勝したスペインは8試合でわずか1失点と、1試合平均0.17。準優勝のアルゼンチンは8試合8失点。イングランドは準決勝までの7試合で8失点、フランスは同じく7試合で4失点だった。ベスト8に広げても、モロッコは6試合6失点、ベルギーは6試合7失点、ノルウェーは6試合11失点、スイスは6試合6失点。山本技術委員長は「(1試合の平均失点を)0点台、1点以内に持っていくことがこういう大会では大事。ノルウェーは1点以上あるが、(ベスト8に残った)他のチームはほぼ1点以内におさえている」と、ここでもベスト8に残ったチームを引き合いに出した。
日本がベスト8以上を目指すうえでの基準となるのは確かだが、もう一つの「ベスト8基準」にも言及した。「(優勝した)スペインは、チャンピオンズリーグでベスト8以上のクラブに所属している選手が圧倒的に多い。日本の選手たちがチャンピオンズリーグのベスト8に常に身を置くこともまた一つの基準なのかなと思う」。昨季のUEFAチャンピオンズリーグで言えば、日本人選手でベスト8以上に残ったのはバイエルンのDF伊藤洋輝、リバプールのMF遠藤航、スポルティングのMF守田英正の3人のみ。この人数を増やしていくことが「水・土日で試合をするのが当たり前の世界で、タフに戦い抜いている。それがW杯のときにも、連戦の厳しさの中で強度高くできる」ことにつながるとの考えだ。
次期監督については「具体的な名前の話は一切していない」としながらも、「継続と成長が大事だろうということは僕のほうからまとめさせていただいた。成長の歩みを止めないということ」と説明。ロシアW杯以降、森保監督就任後の8年間でFIFAランキングも55位から17位にまで「確実に上げてもらった」と評価し、「継続性を持ってさらに代表チームを成長させる」ことの重要性を説いた。
スペイン代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督やアルゼンチン代表のリオネル・スカローニ監督が年代別代表も指揮し、その後A代表の監督に就任したことも例に挙げ、「アンダーカテゴリとの連携を保ってA代表の活動を充実させるのは絶対的なこと」と強調。東京五輪世代の多くをA代表へ引き上げた森保監督の手腕を評価したうえで、24年パリ五輪で8強に導き、現在もロサンゼルス五輪世代のU-21日本代表を率いる大岩剛監督についても「サムライブルーの監督要件と大岩監督をつなげるのは難しいが、(五輪)予選(にあたるAFC U23アジア杯)を連覇し、今年1月には2歳下(のU-21日本代表)で出てチャンピオンになっている。彼のマネジメント能力、プレーモデルをチームに植え付ける力は評価している」と、期待の高さをうかがわせた。
(取材・文 西山紘平)
その場で共有されたのは、ベスト8に残ったチームと比較したデータだった。山本技術委員長は「ブラジル戦で言うと、ボールを奪える位置が(日本の)グループリーグ3試合より10mぐらい下がったとか、いろいろある」と言及。「相手にプレッシャーをかける量、寄せる回数はすごくあるが、実際にボールを奪ったかどうかで言うと、コンパクトさはベスト8基準だが、ボールを奪い切るところに関してはベスト8基準を少し下回っている」と指摘した。
日本代表が4試合で奪ったゴールは計8得点。1試合平均2得点は、4試合で6得点を記録した2018年ロシア大会の平均1.5得点を上回る過去最高の数字で、4試合すべてで得点を奪ったのも初めてだった。さらに前回カタール大会はドイツ戦、スペイン戦がいずれも先制されながらの逆転勝利だったのに対し、今大会は4試合のうちオランダ戦を除く3試合で先制。「相手の分析をしたうえで先制点まで持っていける」のは、この3年半でチームが成長した部分との認識を示した。
一方、失点は4試合5失点で、1試合平均1.25だった。優勝したスペインは8試合でわずか1失点と、1試合平均0.17。準優勝のアルゼンチンは8試合8失点。イングランドは準決勝までの7試合で8失点、フランスは同じく7試合で4失点だった。ベスト8に広げても、モロッコは6試合6失点、ベルギーは6試合7失点、ノルウェーは6試合11失点、スイスは6試合6失点。山本技術委員長は「(1試合の平均失点を)0点台、1点以内に持っていくことがこういう大会では大事。ノルウェーは1点以上あるが、(ベスト8に残った)他のチームはほぼ1点以内におさえている」と、ここでもベスト8に残ったチームを引き合いに出した。
日本がベスト8以上を目指すうえでの基準となるのは確かだが、もう一つの「ベスト8基準」にも言及した。「(優勝した)スペインは、チャンピオンズリーグでベスト8以上のクラブに所属している選手が圧倒的に多い。日本の選手たちがチャンピオンズリーグのベスト8に常に身を置くこともまた一つの基準なのかなと思う」。昨季のUEFAチャンピオンズリーグで言えば、日本人選手でベスト8以上に残ったのはバイエルンのDF伊藤洋輝、リバプールのMF遠藤航、スポルティングのMF守田英正の3人のみ。この人数を増やしていくことが「水・土日で試合をするのが当たり前の世界で、タフに戦い抜いている。それがW杯のときにも、連戦の厳しさの中で強度高くできる」ことにつながるとの考えだ。
次期監督については「具体的な名前の話は一切していない」としながらも、「継続と成長が大事だろうということは僕のほうからまとめさせていただいた。成長の歩みを止めないということ」と説明。ロシアW杯以降、森保監督就任後の8年間でFIFAランキングも55位から17位にまで「確実に上げてもらった」と評価し、「継続性を持ってさらに代表チームを成長させる」ことの重要性を説いた。
スペイン代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督やアルゼンチン代表のリオネル・スカローニ監督が年代別代表も指揮し、その後A代表の監督に就任したことも例に挙げ、「アンダーカテゴリとの連携を保ってA代表の活動を充実させるのは絶対的なこと」と強調。東京五輪世代の多くをA代表へ引き上げた森保監督の手腕を評価したうえで、24年パリ五輪で8強に導き、現在もロサンゼルス五輪世代のU-21日本代表を率いる大岩剛監督についても「サムライブルーの監督要件と大岩監督をつなげるのは難しいが、(五輪)予選(にあたるAFC U23アジア杯)を連覇し、今年1月には2歳下(のU-21日本代表)で出てチャンピオンになっている。彼のマネジメント能力、プレーモデルをチームに植え付ける力は評価している」と、期待の高さをうかがわせた。
(取材・文 西山紘平)

