長距離移動が続く北中米ワールドカップで、休息の質がコンディションを左右していた。日本代表キャプテンDF板倉滉(アヤックス)が18日、都内で行われた寝具メーカー西川株式会社の創業460周年記念スペシャルトークショーに出席。代表チームのチャーター機に用意されていたエアーポータブルクッションを活用し、移動中の疲労軽減に努めていたことを明かした。

 アメリカ、カナダ、メキシコの3か国で開催された今大会は、都市間の移動が選手に大きな負担を強いた。日本は事前キャンプをメキシコ・モンテレイで行った後、ベースキャンプ地であるアメリカ・ナッシュビルに移動。グループリーグの期間中はナッシュビルを拠点に第1節でダラス、第2節でモンテレイ、第3節で再びダラスと、都市間を飛行機で往復する日々を送った。板倉は「今回のW杯は移動が多かった」と振り返り、悪天候などによる遅延も珍しくなかったと明かした。

「練習後に(空港に)移動して、飛行機で寝てパッと目が覚めて着陸したのかなと思ったら、まだ飛んでなかった。1時間くらい遅れて飛ぶことはざらにあった」

 暑さの中でトレーニングを終え、そのまま空港へ向かう日程もあった。限られた時間で疲労を回復させるため、日本代表のチャーター機には西川のエアーポータブルクッションが全席に設置されていたという。

 板倉は「いかに疲労を溜めないかというところの勝負」と表現。「練習も暑い中でやって移動するので、移動中の休息も大事。着いてからもトレーニングするので。移動中の疲労回復、睡眠、食事は意識的にやっていた」とコンディション維持の秘訣を明かした。

 移動だけでなく、厳しい暑さも選手の体力を奪った。「暑いから全然食事も入らない」と明かしながらも、体重を維持するために必要な量を口にした。「シェフの方がおいしいごはんを作ってくれているけど、半分作業のように『この量は入れなきゃいけない』という感じで食べていた」と、舞台裏の苦労を語った。

 睡眠の確保も簡単ではなかった。第2節チュニジア戦は午後10時キックオフ。試合後の取材等を終えてから帰路に就いたのは0時過ぎ。現地で一度眠ってから翌日に移動し、到着後にリカバリーを行うこともあったという。

「移動した先で時差があったり、試合が終わってそのまま空港に向かったりした。前回のカタール(2022年大会)のときより、そういうことが多かった」

 移動距離の長さや気候、時差と向き合いながら戦った北中米大会。板倉は「そういった意味での難しさはあったけど、サポートはチームとして助かった」と感謝の言葉を伝えていた。

(取材・文 石川祐介)