懲役2年6月、執行猶予4年の判決が下った(写真は3月の公判時)

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 7月15日、東京地裁。経営する会社の法人税など約1億5700万円を脱税したとして、法人税法違反などの罪に問われた黒木麗香被告(38)に対し、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑は懲役2年6月)の有罪判決が言い渡された。また、自身が経営する広告会社「Solarie」への罰金は4000万円とした。

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 黒木被告は、インフルエンサーとして美容関連商品などのアフィリエイト広告事業を展開。SNSでは"年商25億円のカリスマワーキングママ"として華やかな生活を発信し、女性を中心に支持を集めていた。

 そうしたなか、前出の会社の所得約5億円を隠し、知人に架空の領収書や請求書を発行してもらう手口で巨額の脱税をしていたことが発覚する。

 検察側は論告で「多額の架空経費を計上する手口は計画的かつ常習的であり、査察から長期間にわたって虚偽の説明を続けていた点も悪質だ」と指摘。さらに、影響力のあるインフルエンサーによる犯行であることから、「社会に対して『脱税は割に合わない』と明確に知らしめる必要がある」と厳しく糾弾し、懲役2年6月を求刑していた。

法廷での"セクハラ告発"と「10キロ激痩せ」アピール

 これまでの公判で、黒木被告は「法務や税務の知識がありませんでした」「節税と脱税の違いが当時は分からなかった」と釈明しつつ、起訴内容を全面的に認めていた。しかし、法廷では同情を誘うような異例の"場外乱闘"も辞さなかった。

 5月に行われた第2回公判での一幕。国税局の査察官に対して当初は脱税を否認し虚偽の説明を続けていた理由を問われると、「乳腺炎の手術の直後なので、麻酔が抜け切っておらずきつかった」と振り返り、男性査察官から次のようなセクハラを受けたと涙ながらに告発したのだ。

「いきなり1人の男性が『おっぱいをあげるのどんな気持ち?』『どんな姿勢であげるの?』などとずっと聞いてきました」(黒木被告)

 これが国税局への不信感に繋がり、嘘の申告をしたと主張。さらに事件報道後には誹謗中傷や脅迫が相次いだとして、「10キロくらい痩せました。血圧が80いかないくらいの時もありました」「生きる価値がないと思ったこともありました」と心労を明かし、ハンカチで涙を拭っていた。

 裁判を傍聴したライターが語る。

「黒木被告は声を震わせ、母親としての尊厳を傷つけられたという怒りを訴えていました。しかし、一方でそのセクハラ被害を"脱税を隠蔽した理由"の盾にして、同情を買おうとしているとも捉えられます。実際、国税局は取材に対して『セクハラの事実はありません』と真っ向から否定しています」

1億5700万円の行方は…

 気になるのは、脱税した1億5700万円の行方だ。過去に、黒木被告は法廷で「個人的には使ってないです。報道ではブランドバッグやフェラーリとか言われてますけど、違います」「会社の事業資金確保のために脱税に及んでしまった」と、ハイブランド品や高級車への私的流用疑惑を強く否定していた。

 SNSで誇示していた華やかなセレブ生活とは違い、実際の懐事情は火の車だったのかもしれない。追徴課税や延滞税の支払いについて法廷で問われた際、黒木被告は「別会社から個人で借金をして支払いました」と、資金繰りの苦しさを赤裸々に明かしている。

 また、初公判前には不可解な動きも見せていた。スポーツ紙記者が明かす。

「黒木被告はインスタグラムのストーリー機能で『断捨離のため』と称し、自身がコレクションしていたエルメスのバーキンやディオールのトップスなど、ハイブランド品を大量に出品するフリマの開催を予告していました。私的流用はしていないと主張する一方で、一部からは『裁判費用や追徴課税のための金策に走っているのでは』と囁かれていたのです」

 弁護側は、会社に法務部門を新設するなど不正な経理を防ぐ体制を整えたことや、すでに税金を全額納付していることなどを理由に執行猶予付き判決を求めていた。結果として「執行猶予4年」を獲得し、実刑は免れた形だ。

 黒木被告は最終意見陳述で「社会に多大な迷惑をかけ、重大な犯罪を犯したことを深くおわび申し上げる」と謝罪し、「母親と経営者に戻り、これから頑張っていきたい」と再起を誓っていた。

 華やかなカリスマワーママは失った社会的信用を取り戻すことはできるのか──。長い道のりは、始まったばかりだ。