長期金利の指標となる新発10年債の利回りが一時2.900%を付けたことを示すモニター=9日午後、東京都港区の外為どっとコム

 9日の国債市場で、長期金利の指標となる新発10年債の利回りが上昇し、一時2.900%を付けた。日本相互証券によると、1996年11月以来、約29年8カ月ぶりの高水準。節目の3%に迫った。米国がイランを再び攻撃し、原油物価格が上昇。日本のインフレ懸念が高まり、国債が売られて利回りが上がった。高市政権が進める積極財政への懸念も長期金利の上昇を招いている。

 米国は8日、イランホルムズ海峡で商船を攻撃したことなどに対する報復としてイランを再び攻撃。トランプ米大統領はイランとの戦闘終結を宣言した覚書が失効したとの認識を示した。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鬼沢拓也債券ストラテジストは「原油価格上昇で米国の長期金利も上がっており、世界的に影響が及んでいる」と指摘した。

 政府が経済財政運営の指針「骨太方針」案で、日銀の利上げをけん制するとの見方が広がったことも長期金利上昇の一因となった。政府は骨太方針案の記述を修正する方向で調整している。