米Anthropicは6月30日(現地時間)、Claudeの中位モデルにあたるSonnet系列の最新モデル「Claude Sonnet 5」を発表した。上位モデル「Opus 4.8」に近いエージェント性能を、より低い価格帯で提供するとしている。



Anthropicによると、Sonnet 5は前世代のSonnet 4.6に比べ、推論、ツール利用、コーディング、知識作業など、エージェント的な作業で重要となる能力を改善した。高い正確性を求める用途では引き続きOpus 4.8が適している一方、Sonnet 5はコストを抑えながら、従来より高品質な選択肢を開発者に提供するという。ユーザーは作業内容に応じて、Sonnet 5とOpus 4.8に加え、推論にかける処理量を調整する「effort(努力)」レベルを使い分けることで、費用と精度のバランスを調整できる。



同社が公開した評価指標では、エージェント型コーディング評価の「SWE-bench Pro」でSonnet 5は63.2%を記録し、Sonnet 4.6(58.1%)を上回り、Opus 4.8(69.2%)に近づいた。「Terminal-Bench 2.1」は80.4%、「OSWorld-Verified」は81.2%となり、Sonnet 4.6の67.0%、78.5%からそれぞれ上昇した。複合的な知識・推論能力を測る「Humanity's Last Exam」では、Sonnet 5はツールなしで43.2%、ツールありで57.4%を記録した。ツール利用時はOpus 4.8の57.9%に近い結果である。これらの数値は、Sonnet 5が実務上の多くの用途で、上位モデルに近い性能をより低コストで提供できることを示している。



○8月31日まで特別価格

Claude Sonnet 5は同日から、Claudeの全プランで利用可能になった。無料およびProプランでは標準モデルとして提供される。

開発者向けにはClaude CodeとClaude Platformで提供され、APIでは「claude-sonnet-5」として利用できる。API料金は導入価格として、2026年8月31日まで100万トークンあたり入力2ドル/出力10ドルで提供される。その後は標準価格として入力3ドル/出力15ドルとなる。Opus 4.8は入力5ドル/出力25ドルであり、Sonnet 5はコストを抑えながらエージェント型AIを利用したい開発者向けの選択肢となる。

Yoichi Yamashita 好きなアーティストの話で意気投合したニューヨーク州立大学の職員に紹介状を書いてもらい、それを握りしめて渡米。大学時代がちょうどパソコン黎明期と重なり、今よりはるかに高価だったパソコンを好きなだけいじれたおかげか、卒業後はニューヨークのビジネス誌にもぐり込むことに成功。Windows 95発売直前、現在のAIブームに比べるとずっとサブカル寄りで、どこか怪しげな熱気に満ちていた「インターネット」の担当を押し付けられ、以来、IT・テクノロジー畑をふらふらと歩き続けている。 この著者の記事一覧はこちら