“弁当200個、無断キャンセル” 「なんでこんなことを」 1人で経営する宅配弁当店が被害 注文者の法的責任はどうなる《新潟》
予約した飲食店などに来ない、連絡もない。いわゆる「無断キャンセル」が社会的な問題となっています。店側にとっては大きな損害となる無断キャンセル。5月には、新潟市の弁当店が被害にあいました。その数、200個・・店主に思いを聞きました。
その弁当を楽しみに待っている人がいます。
4日、新潟市江南区にある中央卸売市場で弁当を販売していたのは「あっちゃん弁当」の燕亜紗美さんです。
「こういうのを入れたら喜んでくれるかなとか、そういうことを考えながら、毎回作るんです」
思いを込めた弁当・・
しかし、5月に無断キャンセルにあいました。
「あっちゃん弁当」燕亜紗美さん
「いらっしゃらなくて、日にちを勘違いしたのかなってお電話して。最後は着信拒否されて」
燕さんによりますと、女性から弁当の注文が入ったといいます。
その数、100個。
「 会合の後にお酒を飲みながら食べるためにお願いしたい」
5月29日の午後6時ごろ、受け取り場所として指定された駐車場まで弁当を持っていきましたが、女性は現れず、電話をしても出なかったといいます。
挙句の果てには着信拒否に。
「あっちゃん弁当」燕亜紗美さん
「お客さんのこと信用しすぎとか言われたんですけど、いままでそういうスタンスでやってきたんです。お客さまと会話したり、連絡を取り合って、こういうお弁当でお酒を飲む会なので、おつまみのようなお弁当と言われて、希望のお弁当を作った形っだったんです」
この日はそれだけではありませんでした。
同じ日の1時間後に受けていた100個の注文も無断キャンセルされたのです。
被害はあわせて200個。材料費などに10万円ほどをかけていました。
「あっちゃん弁当」燕亜紗美さん
「容器が値段も上がってますし、値段が上がっているだけじゃなくてないんですよね。食材も買って、ガソリンも宅配なので使って、それでの廃棄だったので正直きつい。かなりきつかったですね」
知り合いの飲食店が協力してくれたため、多くを無償で配ることができましたが、およそ70個は廃棄するしかなかったといいます。
この事態を2日、SNSに投稿すると大きな反響を呼びました。
4日は週に2回ほどの出張販売の日でしたが、SNSを見た人が多く訪れ、用意した弁当は10分ほどで完売しました。
常連の女性
「味もいいし、健康にも気を付けられて、とてもいいお弁当だと思います。(無断キャンセルは)本当にひどいなという怒りはありました」
キッチンカーの人
「SNSを見ていてもたってもいられなくて。近所なので応援に行こうと思って。思いを込めて作ったものがお客様にとどかないのはショックもあります」
飲食店などで相次ぐ無断キャンセル。
店側の損害だけではなく、食品ロスにもつながります。
どのような法的責任があるのでしょうか?
長谷川伸樹弁護士に聞きました。
弁護士法人一新総合法律事務所 長谷川伸樹 弁護士
「実際に損害が生じるかというところはお弁当・材料を仕入れてお弁当を作成して、そのお弁当が売れずに無駄になってしまったというところで損害としては発生するのかなという風に考えますね」
今回の被害、大きく分けて刑事と民事の2つのパターンが考えられます。
警察に被害届を提出し、刑事事件となった場合、故意に虚偽の注文をして業務の正常な運営を妨げたとして、偽計業務妨害の罪に問われる可能性があるといいます。
罪が認められれば、3年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金が科せられます
民事の場合は一方的に契約を破った「債務不履行責任」。または他人の権利を侵害した「不法行為責任」があったとして、店側が注文者に損害賠償を請求できる可能性があるといいます。
弁護士法人一新総合法律事務所 長谷川伸樹 弁護士
「連絡が全く取れないけれども、生じた損害何とかしたいということであれば、弁護士への相談、専門家への相談というところをしてどういったことができるのか、示しながら対応を相談するのが一番いい」
弁当200個を無断キャンセルされた「あっちゃん弁当」の燕さんです。
「あっちゃん弁当」燕亜紗美さん
「お客様に寄り添ったお弁当屋さんをしたいと思って起業した。あと、ロスがないように宅配専門のセミオーダーのお弁当を立ち上げたんですけど、まさかこういう形になるとはショックでしたね。なんでこういうことをするんだろうなというところです」
燕さんは今後、同じような被害があった場合、警察に相談したいとしています。

