日本人の大半が知らないWBCベネズエラ代表の脅威【日本時間15日10時〜 準々決勝で対決】
WBCは日本時間12日、1次ラウンド(R)が終了し、D組はドミニカ共和国がベネズエラを下して首位通過。侍ジャパンは同組2位のベネズエラと15日の準々決勝(マイアミ)で対戦する。
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ベネズエラは1次Rの4試合でチーム打率.278(5位)、総本塁打5(8位)、総得点26(7位)、チーム防御率2.75(5位)。打撃3部門(打率.313、13本塁打、41得点)でトップのドミニカ共和国に比べて打線は迫力に欠けるとはいえ、決して侮れない。
2023年にMLB史上初の「40本塁打.70盗塁」を達成したアクーニャJr.(28=ブレーブス)、22年から3年連続首位打者のアラエス(28=ジャイアンツ)、昨季途中まで大谷と本塁打王を争ってメジャー5位の49発を放ったE・スアレス(34=レッズ)ら、メジャーを代表する強打者が名を連ねているのだ。
大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。
「ベネズエラ打線は下位まで切れ目がなく、どこからでも得点できるのが強みです。打線だけではなく、守備の名手も揃っています。三塁ガルシア(26=ロイヤルズ)、左翼アブレイユ(26=レッドソックス)、内外野をこなすユーティリティーのサノーハ(23=マーリンズ)のゴールドグラブ賞受賞経験者以外にも、右翼のアクーニャJr.は鉄砲肩が武器。内野の守備も安定しています。外野はポジショニングがいい選手ばかりで、日本の選手が二塁から単打で生還するのは難しいかもしれません。中南米選手特有のトリッキーなプレーで攻撃の芽を摘まれる可能性もあります」
扇の要はシルバースラッガー賞2度受賞
あまり注目されていないものの、バッテリーも強力だ。ドミニカ戦後の会見でオマル・ロペス監督(59=アストロズ・ベンチコーチ)は日本戦にエース左腕レンジャー・スアレス(30=レッドソックス)を先発させると発表した。今季からレ軍でプレーするスアレスは昨季、フィリーズで12勝(8敗)をマークしてチームのナ・リーグ東地区連覇に貢献。ドジャースとの地区シリーズ第3戦で三回から登板し、大谷に対して1三振を含む3打数無安打に抑え、5イニング1失点の好投で勝利投手に。フ軍時代は4年連続でポストシーズンのマウンドに上がり、計11試合で防御率1.48と大舞台で強さを発揮している。
投手陣を含めてベネズエラの屋台骨を支えているのが捕手のウィリアム・コントレラス(28=ブルワーズ)。打撃のベストナインであるシルバースラッガー賞を2度(23、24年)受賞するなど、「打てる捕手」として知られるが、リードも一級品だ。投手の長所を引き出すことに長けており、昨季のブ軍のチーム防御率3.58はリーグトップ(メジャー2位)だった。
「昨季、ド軍とのナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦ではリアル二刀流で出場した大谷に、投げては7回途中無失点10奪三振、打っては3本塁打と、投打にわたってやられただけに、コントレラスは忸怩たる思いがあるでしょう。今回の対戦では徹底したボール攻めなど、まともに勝負するのを避けるのではないか。大谷の後を打つとみられる鈴木(カブス)を昨季、対戦打率.120、1本塁打と抑えているだけに、鈴木との勝負を選択するかもしれません」(前出の友成氏)
リリーフは左腕ゼルパ(26=ブルワーズ、3試合で2安打無失点)、右腕パレンシア(26=カブス、2試合無失点)と鉄壁だけに、ベネズエラバッテリーは侮れない。準々決勝の相手が「ドミニカじゃなくてよかった」なんて言っている場合ではないかもしれない。
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ところで、WBCでは日本が莫大な資金を拠出しているにもかかわらず、利益の大半はMLB側に吸い上げられるという「ねじれ」が存在する。なぜ日本は、いつまでたってもMLBの“金ヅル”から抜け出せないのか。元ソフトバンク球団幹部・小林至氏は、日刊ゲンダイのコラムで「MLB側に苦言を呈し、改善案も提案した」と明かすが、即座に跳ね返されたという。いったいどういうことか。
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