熱海のぜひ行ってほしいスポット14選 実は喫茶店天国だった
2月も後半になったと言ってもまだまだ厳しい寒さが続く今の時期。となると、自然と体は温泉地へと向いていく……。そこで、都内から2時間圏内で行ける温泉街「熱海」を徹底調査。東洋のモナコ「熱海」。名湯と名高い熱海温泉はもちろん、太宰治や尾崎紅葉、坂口安吾ら文豪が愛した街の隆盛の歴史もまた、揺るぎない魅力のひとつです。今回はそんな“レトロな美味”そして近年続々と増えている“絶景の湯”をテーマに熱海の魅力をご紹介。今年の冬は熱海で、ゆっくりと流れる時間を過ごしてみませんか。
【絶景の湯】絶好の景色と最高な泉質にうっとり
雄大な海を眺めながら湯に浸る。これぞ熱海の醍醐味だろう。
それを求めてやってきたのは『ホテルニューアカオ』。一昨年にリニューアルし、レトロな風情を求める客で賑わっていた。さっそく露天風呂に行ってみれば圧倒的な空と海の質量に思わずため息。

『ホテルニューアカオ』館内に3箇所ある湯処のひとつ「スパリウムニシキ」からの絶景。早朝は水平線から昇る朝日を眺められる
館内にはここを含め源泉異なる3ヶ所の湯処があり、湯めぐりできるのも巨大ホテルならではだ。加えて館内を歩けば、クラシカルなシャンデリアに重厚なソファー、そしてダイニングなんて、まるで海外の歴史ある劇場さながらで、昭和が生んだ“本物の上質”ってものを肌に感じられる。

『ホテルニューアカオ』「メインダイニング錦」。496席というスケールとラグジュアリーな風情に圧倒される
近くにある『Fuua』の露天風呂からの眺めも大パノラマ。しかも岩盤浴あり、ロウリュあり、多彩な休憩スペースありと癒しとエンタメが共存。熱海の温泉ならこれらが二強と言って間違いなし!

『オーシャンスパFuua』全長約25mを誇る日本有数の露天立ち湯。海との一体感を味わいつつ相模灘と熱海市街の両方の景色が見渡せる
『ホテルニューアカオ』

『ホテルニューアカオ』
[施設名]『ホテルニューアカオ』
[住所]静岡県熱海市熱海1993-250
[電話]0557-83-6161
[交通]JR熱海駅から無料送迎バスで約10分
[宿泊料]2名1室利用時1名あたり1万5800円〜(入湯税・宿泊税別)
・日帰り温泉:2500円(土・日・祝:3000円)
『オーシャンスパFuua』
熱海ベイリゾート後楽園の敷地内に2019年にオープンした熱海最大級の日帰り温泉施設。館内には温泉や岩盤浴、サウナのほか、各所に“海辺の別荘ライフ”をテーマにした休憩スペースも用意。リゾート気分に浸れるレストランも併設しているので1日中ゆったりと過ごせる。

『オーシャンスパFuua』
[施設名]『オーシャンスパFuua』
[住所]静岡県熱海市和田浜南町10-1
[電話]0557-82-0123
[営業時間]10時〜22時(21時最終入館)
[休日]不定休
[料金]大人:3080円(土・日・祝・特定日:3410円)、子ども:2310円(土・日・祝・特定日:2530円)大人:入湯税別
[交通]JR熱海駅から無料送迎バスで約10分
【美味】個性あふれるレトロ喫茶&ちょい飲みを満喫
熱海はかつて多くの作家や文化人が集った場所。街にはその時代から続く名喫茶が今も残っているのだ。
まず昭和27年開業の『ボンネット』。店内の風情はまさにオールドアメリカン。店主は銀座の米軍将校向けのクラブで働いていた方で、ここのハンバーガーはマクドナルドが上陸する20年も前から提供(!)。もしや日本最古のバーガー?
『ボンネット』ハンバーガーセット1100円

『ボンネット』ハンバーガーセット 1100円 肉厚なパテとコクのあるソース、ふんわりとしたバンズの見事な調和に舌を巻く
御年86歳の節子さんが切り盛りするのが『コーヒーしょっぷ たむら』。実家は東京・京橋にあった宮内庁御用達の帽子店だそうで、お年を召しても佇まいがおしゃれ。息子は歌舞伎役者の市川猿四郎さんということもあり、関係者の来店も多いそう。街の人からは“コーヒーばあば”の愛称で親しまれている。
『コーヒーしょっぷ たむら』プレミアムブレンド珈琲600円

『コーヒーしょっぷ たむら』プレミアムブレンド珈琲 600円 ブレンドはハンドドリップで。カップ選びにも節子さんのセンスが表れている
度肝を抜かれたのが『田園』。なんと屋内なのに鯉が泳ぐ池がある。そこに立つ三体の像は熱海ビーチにある金色夜叉の貫一お宮像の作者・舘野弘青氏の作品ということにも二度びっくり。コーヒーを飲みながらじっくり鑑賞できる贅沢な体験だ。

『喫茶 田園』池の中には、家族をモチーフにした舘野氏による三体の彫刻が佇み、店を見守っている
港町ならではのちょい飲みも満喫してみよう。ロープウェー乗り場付近にあるのが数軒の浜焼き酒場。海の家的なライブ感と海風が旅気分をぐっと盛り上げてくれるはず。
『貴美の浜焼き』活貝焼きセット1680円

『貴美の浜焼き』活貝焼きセット 1680円 生簀から出したばかりの貝を炙った熱々を楽しめる。他に酒類や海鮮料理も豊富に揃える
『村越魚店』では冷蔵ケースにある刺身類をすぐ横に設置した席で味わえ、なんだか祭りの屋台で飲んでる楽しさ。ドリンクは持ち込みなので近くのコンビニで購入すべし。
『村越魚店』刺身盛合せ1000円、アジイカタタキ650円

『村越魚店』(手前)刺身盛合せ 1000円 (奥)アジイカタタキ 650円 糸川沿いにある地元客からも支持される鮮魚店だ。地魚も多く扱っていて鮮度抜群。お願いすると箸や醤油を付けてくれる
『ボンネット』

『ボンネット』
[店名]『ボンネット』
[住所]静岡県熱海市銀座町8-14
[電話]0557-81-4960
[営業時間]10時〜15時
[休日]日・月
[交通]JR熱海駅から徒歩14分
『コーヒーしょっぷ たむら』

『コーヒーしょっぷ たむら』昭和51年に開業した店内は情緒たっぷり。カウンター席では節子さんとの会話も楽しみのひとつ
[店名]『コーヒーしょっぷ たむら』
[住所]静岡県熱海市清水町4-7
[電話]0557-83-3903
[営業時間]9時〜15時
[休日]水
[交通]JR熱海駅から徒歩17分
『喫茶 田園』

『喫茶 田園』
[店名]『喫茶 田園』
[住所]静岡県熱海市渚町12-5
[電話]0557-81-5452
[営業時間]9時半〜16時
[休日]木
[交通]JR熱海駅から徒歩13分
『貴美の浜焼き』

『貴美の浜焼き』
[店名]『貴美の浜焼き』
[住所]静岡県熱海市和田浜南町9-24
[電話]0557-82-7505
[営業時間]10時半〜20時(18時半最終入店)
[休日]無休
[交通]JR熱海駅から徒歩26分
『村越魚店』

『村越魚店』
[店名]『村越魚店』
[住所]静岡県熱海市中央町7-4
[電話]0557-82-4087
[営業時間]11時頃〜19時頃
[休日]日(水は不定休あり)
[交通]JR熱海駅から徒歩15分
時代を超えて愛される味を堪能!
観光客で賑わう駅前や表通りから路地へ入ると、街の歴史と共に歩んできた名店が潜んでいる。
『味の幸華』は昭和6年創業とかなりの老舗。ここを愛したのが坂口安吾で、自身の著書の中でも触れているほど。彼のお気に入りが「五目そば」。
『味の幸華』五目そば1400円

『味の幸華』五目そば 1400円 各種野菜とエビやカニ、さらに豚肉もと具材たっぷりで半熟ポーチドエッグものる
店内に飾られている昭和30年代のメニューにもその文字はあり、当時の価格が150円。現在の価値にすると3千円から4千円らしいので、かなり上等なラーメンということがわかる。具材の滋味がにじんだスープに、麺も自家製。令和の今も全く色褪せてない上品な味わいだ。
終戦の翌年に開業した『スコット』も多くの文豪&文化人が訪れた店。1週間かけて作られるデミグラスソースで彩られたビーフシチューの深い味わいも、カニクリームコロッケのなめらかな口当たりも、店内の風情も全てがエレガント。ここでの食事は旅の思い出になることうけあいだ。
『レストランスコット』ビーフシチュー3850円

『レストランスコット』ビーフシチュー 3850円 じっくり煮込んだ和牛のバラ肉は濃厚なコクから繊維が舌の上でほろっとほどける
カジュアルにディナーを愉しむなら地元客で賑わう『伊太利an』がいい。看板メニューがピザ。注文から生地を伸ばし、具材もチーズもたっぷり。どこか懐かしい味わいで、昭和世代はこういうのにぐっと来るんだよなあ。
『伊太利an』盛りだくさんミックスピザ1100円

『伊太利an』盛りだくさんミックスピザ 1100円 薄焼きの生地の上にはサラミにベーコン、野菜と具材がたっぷり
熱海を歩いたらそこかしこに歴史や文化、アートの風を感じた。湯はもちろん、街歩きやグルメも充実。やっぱりここは関東随一の温泉地だ。
『味の幸華』

『味の幸華』
[店名]『味の幸華』
[住所]静岡県熱海市渚町12-11
[電話]0557-81-3901
[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、17時半〜20時(19時LO)
[休日]火
[交通]JR熱海駅から徒歩13分
『レストランスコット』

『レストランスコット』
[店名]『レストランスコット』
[住所]静岡県熱海市渚町10-13
[電話]0557-81-9493
[営業時間]12時〜13時半:最終入店、17時〜19時:最終入店
[休日]木
[交通]JR熱海駅から徒歩13分
『伊太利an』

『伊太利an』
[店名]『伊太利an』
[住所]静岡県熱海市中央町7-6
[電話]0557-81-3228
[営業時間]17時〜22時半
[休日]水・木
[交通]JR熱海駅から徒歩15分
ここも外せない!熱海観光の定番スポット
『來宮神社』

『來宮神社』
古くから来福・縁起の神として信仰。“來宮”とは「木の宮」からきており、国指定の天然記念物でもある御神木は樹齢2100年を超え、ぐるりと1周すればその分寿命が延びるとも。近年は境内を整備し、撮影スポットの設置や観光客に向けたカフェを併設するなど楽しい仕掛けも。

『來宮神社』
[名称]『來宮神社』
[住所]静岡県熱海市西山町43-1
[電話]0557-82-2241
[交通]JR伊東線来宮駅から徒歩5分
『平和通り名店街』

『平和通り名店街』
食事処や喫茶店、干物屋に土産屋など多くの観光客で賑わう商店街。食べ歩きグルメも豊富で、中でもできたてアツアツをいただける温泉饅頭や、その場で焼いてくれる干物などが人気を集める。JR熱海駅からすぐの好立地なので、熱海観光の前後でお土産探しにもぴったりだ。
編集部オススメ土産屋in駅前商店街
『いいらまんじゅう阿部商店』いいらまんじゅう200円

『いいらまんじゅう阿部商店』いいらまんじゅう 200円
店前の蒸し器から上がる蒸気が視線を集めるこちらのお店。黒糖が香る生地に包まれた粒あんがしみじみ旨い逸品だ。ちなみに“いいら”とは伊豆地方の方言で“いいね”という意味。店頭では蒸したてを1個から購入できるのもうれしいポイント。

『いいらまんじゅう阿部商店』
[店名]『いいらまんじゅう阿部商店』
[住所]静岡県熱海市田原本町5-7
[電話]0557-81-3731
[交通]JR東海道線ほか熱海駅から徒歩3分
『魚とや』干物は300円〜から用意

『魚とや』干物は300円〜から用意
熱海名物の金目鯛、アジをはじめとした干物は迫力満点。さらに店内飲食も可能で、自分で選んだ干物を焼いてもらい、それを肴に一杯なんて贅沢もできてしまう“呑める干物屋”だ。訪れる際は営業時間が16時20分LOと早めなのでご注意を!

『魚とや』
[店名]『魚とや』
[住所]静岡県熱海市田原本町3-11
[電話]0557-81-4286
[交通]JR東海道線ほか熱海駅から徒歩4分
撮影/西崎進也(ニューアカオ、ボンネット、たむら、田園、貴美の浜焼き、村越魚店、味の幸華、スコット、伊太利an、平和通り名店街、阿部商店、魚とや)・小島昇(Fuua、來宮神社)、取材/菜々山いく子
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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※月刊情報誌『おとなの週末』2025年12月号発売時点の情報です。

『おとなの週末』2025年12月号
