【田中泯さんも出演】映画「黒の牛」蔦哲一朗監督が追求するフィルムの映像美「白と黒の表現力はデジタルにはないグラデーション」
香川県の三豊市や観音寺市でロケが行われた映画、「黒の牛」が、13日から高松市で上映されています。
【写真を見る】【田中泯さんも出演】映画「黒の牛」蔦哲一朗監督が追求するフィルムの映像美「白と黒の表現力はデジタルにはないグラデーション」
監督は徳島県出身の蔦哲一朗(つた・てついちろう)さん、41歳。
フィルムでの撮影を追求する新進気鋭の若手です。
禅宗に伝わる「十牛図」から着想を得た作品
(蔦哲一朗監督)
「香川県も三豊市と観音寺市でお世話になったんですけど、四国のきれいな風景、ロケーションというものにかなりこだわって、今の時代では珍しいフィルムでの撮影を全編していますので、フィルムでの風景美、映像美はかなりこだわったつもりでいますね」
(蔦哲一朗監督)
「禅宗に伝わる『十牛図』というものから着想を得て、自然との関係性を絶たれた主人公が、牛と出会い、牛と一緒に田を耕しながら自然との関係性を取り戻していく。
徳島県と香川県の風習でもある『借耕牛』というものも組み合わせて、人と牛がいた日本の原風景の中で、いろんな物語が展開される」
映画「国宝」で注目されたダンサー・田中泯さんも出演
映画「黒の牛」の蔦哲一朗監督です。
構想から完成まで8年かかったという大作には台湾の名優、リー・カンションさんや、映画「国宝」でも存在感を放ったダンサーの田中泯さんが出演。
さらに、生前に参加を表明していたという、坂本龍一さんの楽曲が彩りを添えています。蔦監督は、一貫してフィルムの映像美を追求し続けています。
(蔦哲一朗監督)
「今回、大部分が白黒フィルムというところで、白黒フィルムって昔の映像と思われがちなんですけど、やっぱり僕は今でも映像としての一番優れた表現媒体だと思っていまして、白と黒の表現力というのはまだデジタルにはないグラデーションといいますか。
それで今回ちゃんと、いわゆる黒毛和牛の牛を撮ったらどういう表現になるんだろうという好奇心から作ったというのはありますかね」
撮影は香川県でも…100人の地元エキストラが参加
2022年に、三豊市や観音寺市でも撮影が行われました。
(蔦哲一朗監督)
「1回100人くらいのエキストラが必要なシーンがあったんですけど、地元の皆さんが参加をしてくださったので、すごくいい町のシーンを再現できたかなと思いますね」
「今回、明治時代を想定して再現しているシーンなので、その衣装を皆さんに全員着ていただいて、準備を整えてから撮るというのが、エキストラの皆さんも辛抱強く待ってくださって、楽しんでいただけたのかなと思いますね」
「好き嫌いは分かれるアート性の強い映画なので、難しいとよく言われるんですけど、僕としてはあまり考えすぎずに、映画としては体感してもらうタイプの映画だと思いますので、本当に自然の中に身をゆだねているような。瞑想というかリフレッシュするような感覚で映画館に来てもらえたらなと思っています」
映画の上映は「ソレイユ・2」(高松市)~2月19日
(舞台挨拶は15日に終了しています)
