金谷拓実プロ

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 人生いろいろ、家族もいろいろ、幸福の形もいろいろ。近年、「結婚がゴールではない」という声も大きくなりつつあるとはいえ、ゴールインした二人には幸せになってほしいと思うのが人情というものだろう。

 そして、そのゴールに到達するまでには、十人十色のドラマがあるのは言うまでもない。目下、幸せに包まれているカップルにエールを送りつつ、出会いから現在までを根掘り葉掘り聞いてみる「令和の結婚事情レポート」。

 今回登場していただくのは、昨年1月に入籍していたことを、同年12月3日に公表した、プロゴルファーの金谷拓実プロ(27)と吉本ここねプロ(26)だ。

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【写真を見る】金谷拓実プロが「一目惚れした」吉本ここねプロ

すごく優しくリードしてくれて……

 2017年、共に男女アマの日本代表ナショナルチームメンバーに選出された二人。7月の「第2回日韓親善ゴルフチーム対抗戦」で男女ペアを組んだ。

金谷拓実プロ

 14番終了時点で韓国チーム相手に3ダウンと苦戦したが、16番から3ホール連続で奪い返し、引き分けに持ち込む粘りを見せ、翌日の対抗戦優勝につなげた。苦境を耐え抜いた両者は、引き分けに持ち込んだ瞬間に歓喜のハイタッチ!

 実はこの対抗戦が初対面だったが「爽やかで思いやりがあって素敵だな」と一目ぼれに近かった拓実さん。こなた「緊張していた私をすごく優しくリードしてくれた。雨が降ってきた時も優しく傘を差してくれて」とここねさん。望みをつないだ歓喜とともに、互いに引かれ合う気持ちから出たハイタッチだったか。日本ゴルフ協会のホームページに残るその決定的瞬間の写真は、周囲からも「いいね!」と絶賛された。

募る思い

 当時は東北福祉大在学で仙台にいた拓実さんと、実家が札幌のここねさん。LINEで拓実さんが連絡を取るも当初、「彼女の返信はすごく素っ気なかった」と苦笑する。「しつこくして嫌われたらイヤだな」と考え、彼の練習などに差し障らないよう、早めに切り上げようとした彼女の気遣いが裏目に出ていた。

 だが、互いに思いは募り、彼女からも連絡を入れるようになる。拓実さんが「このタイミングを逃したくない」と考えた18年7月15日。交際したいという意思を彼は電話で伝えた。いや、伝えたつもりだった……。

 ここねさんは「ただお喋りしてただけ」との印象が拭えず、翌16日に「あれは何だったの?」と拓実さんに尋ね、彼の意思が伝わっていなかったことが発覚。改めての申し入れをしたこの日が交際記念日となった。

プロポーズは日常の中で

 お付き合いは長きにわたったが、互いに忙しく、ツアーに出ていることも多い。だから拓実さんは「プロポーズは自宅で」と考えた。しかも「記念日などに構えられるのではなく、日常の中でプロポーズしたい」と。

 決行したのは24年10月27日。「2024 ZOZOチャンピオンシップ」(習志野CC)を終え、応援に来ていたここねさんを連れて帰宅した拓実さん。先輩らからのアドバイスに従い、事前に108本のバラを用意していた。彼女がリビングで洗濯物を畳んでいたところ、花束を抱えた拓実さんがさっそうと登場。「ずっと隣にいてください」と求婚した。ここねさんは「クリスマスとか、二人がオフで落ち着いた頃だろうな」と予想していただけにびっくり。驚きをこらえて「お願いします」と応え、次の日になって感動の涙が流れた。

賞金王を獲得

 見事に求婚が成功したことも力となったか、拓実さんはこの年の最終戦で賞金王を獲得。25年からの米ツアー挑戦に弾みをつけた。

 多忙な中、タイミングが合った25年1月26日に入籍。彼女は「料理を頑張らなきゃ」と笑うが、野菜不足になりがちな拓実さんは彼女のサポートに感謝している。

 挙式などは「落ち着いたタイミングでできたら」と二人は言う。拓実さんは米国に拠点を構えることも検討しているが、やはり落ち着くのは自宅だ。ここねさんの実家も含め「普段から飛び回っているのでゆっくりしたい」と口をそろえる。

 子どもには「好きなことをしてもらいたい」と話す一方で、ゴルフについては「一つの趣味としてみんなでできるし、家族でラウンドを回れるようになったら幸せですね」と拓実さん。

 いつかみんなでハイタッチする日がやって来るか。

「週刊新潮」2026年2月5日号 掲載