彦根城下で納得の「彦根グルメ」3選 「近江ちゃんぽん」「ひこね丼」「近江牛丼」、タクシー運転手のオススメに間違いなし!
新年(2026年)スタートした「国宝五城と城下町グルメ」。今回は第2弾として彦根城を取り上げます。彦根と言えば、やはりご当地ゆるキャラ「ひこにゃん」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。2023年の「NRC全国キャラクター調査(日本リサーチ調べ)」では、「くまモン」(熊本県)や「ふなっしー」(千葉県船橋市)に次ぐ堂々の3位。日本に5つしかない国宝のお城と、全国トップ3に入るゆるキャラのコラボやいかに。そして、城下町にはどんなご当地グルメがあるのか。どうぞご期待ください。
もっと早く出合いたかった!『近江ちゃんぽん亭』彦根駅前本店の味が絶品だった
早速、彦根の絶品グルメからご紹介します。ところが、実はあまり彦根で食事をしたことがなく、すがったのはタクシーの運転手さんです。以前、彦根市の隣町にあるビール工場に見学目的で訪問したことがあります。彦根駅からタクシーに乗って約20分。早速、運転手さんに地元のお薦め料理を聞いたところ、「近江ちゃんぽん亭、八千代のひこね丼、千成亭の近江牛丼やねぇ〜」と速攻で答えてくれました。
まずは「近江ちゃんぽん」からご紹介します。発祥は1963(昭和38)年に創業した彦根市内の麺食堂『麺類をかべ』と言われています。その歴史を受け継ぎ「近江ちゃんぽん」を世に広めたのが『近江ちゃんぽん亭』(彦根市)です。現在関西を中心に50店近く出店する企業になりました。

『近江ちゃんぽん亭』の彦根駅前本店
「近江ちゃんぽん協会」のホームページによると、同グループの他にも10店ほどのお店が「近江ちゃんぽん」を提供しているようです。運転手さんのお薦め店舗はズバリ『近江ちゃんぽん亭』の彦根駅前本店。小さいころから食べている駅前店のラーメンが一番美味しいとのこと。早速その晩に伺い、「ちゃんぽん」の野菜並盛をいただきました。

ちゃんぽんの野菜並盛(近江ちゃんぽん亭)
店内に掲示してあるポスターによると、「究極の黄金だし」として、厳選した6種類の魚節や昆布をじっくりと煮だしとあります。早速スープを一口。想像を超える何とも言えない深い味わいで、究極の黄金だし、も頷けます。
お酢や生姜漬け、辛ダレでの味変も推奨されており、たしかにそれぞれの味で近江ちゃんぽんを堪能できます。もっと早く食べておけば良かったと反省してしまう、見事なちゃんぽんでございました。

近江ちゃんぽん亭(お酢と生姜漬け)
彦根市制75周年記念事業で生まれたご当地グルメ「ひこね丼」 『八千代』のおつまみ3点セットにガツンとやられた!
続いて、同じく駅前にある『八千代』(彦根市)の「ひこね丼」をご紹介します。「ひこね丼」は、2011(平成23)年度に彦根市制75周年記念事業で誕生したご当地グルメで、近江米と地元の食材を必ず使うのがルールのようです。

八千代
八千代でまずいただいたのは、牛すじ、赤こんにゃく、小鮎(海老豆付き)を味わえる、「湖国のおつまみ3点セット」です。これが全て旨い。小鮎と海老豆は琵琶湖の深い味わいが感じられ、赤こんにゃくの酢味噌もまた美味です。極めつきは近江牛の牛すじ、なんとふくよかな味でしょうか。このセットで完全にノックアウトされてしまいました。「ひこね丼」が楽しみです。

八千代(湖国のおつまみ3点セット)
その前に、彦根名物「赤こんにゃく」を軽くご説明します。由来は、赤鬼と恐れられた彦根藩主・井伊直政公の「井伊の赤備(あかぞな)え」(井伊家が用いた朱色の甲冑や軍装で統一された精鋭部隊の呼称)」にあやかり「赤いこんにゃく」をつくったらしいです。
さて、「ひこね丼」が到着しました。同店は近江米と赤こんにゃく、近江牛の牛すじが主役で、味はすきやき風です。赤こんにゃくが結ってあるのが小粋なしかけです。縁結びとして心をこめて編んでいるとか。

八千代(ひこね丼)
「近江牛丼」は実食叶わず、次の機会に! 代わりに入った鳥料理の名店『ほっこりや』
もう1店、タクシー運転手に勧められたのが「千成亭の近江牛丼」です。『千成亭』とは彦根市内に出店する近江牛を提供する企業です。その一店『千成亭 夢京橋店』は近江牛の外販やコロッケなど持ち帰り料理が主なのですが、ランチタイムのみイートインコーナーで「近江牛 牛丼」が提供されています。ところが、事前調査不足で夜訪問してしまい、食べることが叶わず。いつか「和牛特集」の時にでもご紹介できればと思っています。
代わりと言っては何ですが、すぐ近くに繁盛しているお店がありました。鳥料理の名店『ほっこりや』(彦根市)です。比内地鶏を使っているのでご当地グルメとは言えないかも知れませんが、訪問する価値のあるお店ですのでご紹介したいと思います。

ほっこりや
いただいたのは、「今宵のおすすめ」にあった、「ポテトサラダ」。そして定番の「炭火串焼き」です。ポテサラは丸ごと乗ったゆで卵に惚れ惚れします。串焼きは弾力がありとても美味しい。さすが地鶏です。

ほっこりや(ポテトサラダ)

ほっこりや(炭火串焼き)
ぜひ候補店に加えていただければ幸いです。
彦根駅からも近いビール工場見学はオススメ
続いて、彦根のお薦め観光地・エンタメをご紹介します。冒頭にも記載しましたが、工場見学ができる『キリンビール滋賀工場』を取り上げます。彦根駅から南にクルマで20分ほど。彦根市に隣接する多賀町(たがちょう)にあります。

キリンビール滋賀工場
ビールの原料や製造工程を見ることができ、工場直送のビールもいただけます(有料)。同工場は飲料も製造している二刀流工場で、飲料の工場見学もあります。小さなお子様向がいらっしゃる方はどうぞこちらもご検討ください。

キリンビール滋賀工場(試飲)=提供画像

キリンビール滋賀工場(ビール製造工程)
国宝・彦根城と「ひこにゃん」のコラボは必見
最後に彦根城の紹介にうつります。彦根駅から琵琶湖に向かって、徒歩で15分ほど。金亀城(こんきじょう)とも呼ばれます。その名称は、金の亀に乗った観音像に由来するとか。金色の装飾品がとてもおしゃれです。安定感のある天守閣は「威風堂々」という言葉がぴったり。さすがは大老・井伊直弼(1815〜60年)を世に出した井伊家の風格を感じます。

彦根城と、ひこにゃん
冒頭の写真で紹介しましたが、彦根城の前には、ひこにゃんの人形があります。ここで写真を撮る観光客も多くいらっしゃいました。加えて毎日2度、冠木門(かぶきもん)界隈に本物のひこにゃんが登場するらしいです。嬉しい計らいですね、皆さまも是非、国宝とひこにゃんのコラボを楽しまれてください。
階段の斜度がなんと62度! 国宝五城で最大、琵琶湖の眺めが壮観だ
さて、筆者の注目は天守閣の急峻な階段です。自転車のヒルクライム(山登り)が好きなせいか、自称「斜度フェチ」でして、坂を見るとゾクゾクします(笑)。階段もしかり。彦根城の階段は尋常ならざる急こう配で、さっそく係の人に聞いてみました。何と、最上階につながる階段は62度だとか。自転車では10%を超えたら結構な坂ですし、一般的な住居の階段は30〜40度ほどと言われていますので、62度とは想像を絶します。調べた限りでは国宝五城の中で一番激しい階段でした。ほぼハシゴに近いかと(笑)。
ヘトヘトになって最上階に登ると、天守から琵琶湖を見ることができます。日本一大きい湖を国宝から眺めることができるとは贅沢ですね。階段の疲れも吹っ飛ぶ絶景です。

彦根城最上階より琵琶湖を望む
今日は彦根城と城下町グルメをご紹介しました。JR新幹線「米原駅」からもアクセスが良く、京都も近い彦根市。国宝五城の中でもアクセスはとても良い街です。しかも日本一の湖があり、日本を代表するゆるキャラ、ビール工場もあるエンタメ王国です。どなたさまもぜひお運びくださいませ。
文・写真/十朱伸吾
おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。
