【アニメ大先生】注目秋アニメ!「強さの意味」を問う一撃『ワンパンマン』
本コラム『アニメ大先生』は、「人生で大切なことはすべてアニメが教えてくれる」をテーマに、アニメを通じて得られる学びや気づきを綴る連載である。
祝・第10回! そして登場7回目の八木美佐子が、またしてもアニメ愛を炸裂! 今回取り上げるのは、現在TVで話題沸騰中の『ワンパンマン』。強すぎる主人公サイタマに、八木アナは何を感じるのか? そのトーク、今回も全力です!
一撃で何もかも片づけられたら、どれほど気持ちがいいでしょうか。
私も、積もったメールや胸の奥のモヤモヤを一瞬で消してしまえたら――と願うことがあります。
その”夢の一撃”を実現してしまった男。
”ワンパン”で敵を倒す最強のヒーロー、それが『ワンパンマン』の主人公・サイタマです。
駆け引きも緊張感のある攻防もなく、あらゆる勝負を一瞬で片づけてしまう圧倒的な存在。
どんな強敵も、彼が登場した瞬間に終わってしまう――まるで試合にならないワンサイドゲームです。しかも、”一撃”に至るまでの流れがかっこよく、どこか清々しい。
セーラー服で機関銃を乱射したあとに「カ・イ・カ・ン」とつぶやく薬師丸ひろ子さんのように、サイタマの”一撃”にもカタルシスが満ちています。
そんな『ワンパンマン』が、ついに待望の第3期として10月からスタートしました。
今作も第2期に引き続きJ.C.STAFFが制作を担当しています。
アニメーション制作統括の松倉友二さんとは、AT-Xの番組『松倉家』でご一緒しており、今回はなんと、特別に「アニメ大先生」向けに一言コメントをいただくことに成功しました!
嬉しい! すごい!
「何年もお待たせしました! え? だって原作が………」
【関連画像】松倉さんと八木さんのアニメ大先生っぽい写真をチェック!
――そんなファンを笑顔にする、茶目っ気たっぷりの言葉を寄せてくださいました。
あまりにも松倉さんらしいユーモアあふれるコメントに、真面目な性格がつい顔を出てしまい、思わず何度か確認してしまったのは私です。すみません。
年月を経て、再び動き出した”最強ヒーロー”の物語に大注目です。
『ワンパンマン』には、個人的にも背中を押された思い出があります。
第1期が放送された2015年秋、私は大学4年生で、卒論と将来への不安に向き合っていました。明るい未来に就職希望すぎて、「日本の未来はWow Wow……」とはとても歌えない毎日。それでもJAM Projectの主題歌を聴きながら、どうにか”一撃”では終わらない卒論を書き上げました。
何もかもを軽やかに片づけてしまうサイタマの姿は、悩みの尽きない自分にとって憧れそのものでした。誰よりも強く、誰よりも自由で、努力の果てに最強になった彼は、まさに理想のヒーローに見えたのです。
けれど、その”最強”の先にあったのは、想像していた輝きではありませんでした。圧倒的な力を持ちながらも、彼はどこか退屈そうで、満たされない表情をしています。
どんな敵も”一撃”で倒せるヒーローが抱えているのは、勝利の喜びではなく”虚無”。努力を重ねてたどり着く頂点が、必ずしも幸せとは限らない――。
憧れていた”ワンパン”ですが、現実の人生は、一撃で全てが片づくほど単純ではありません。だからこそ、この物語に共感してしまうのかもしれません。
『ワンパンマン』は、とかく成果が求められる現代において、圧倒的な強さの裏にある孤独をユーモラスに描いた作品です。
この秋、「本当の強さ」を彼の拳から見つめ直しませんか?
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