YouTubeチャンネル「下矢一良の正直メディア」が公開した「高画質の終焉?BS4K放送撤退の真相と未来のテレビ業界について」と題した動画で、元テレビ局員のジャーナリスト・下矢一良氏が、民放各社が「BS 4K放送」から一斉に撤退する方針であるというニュースの背景を、業界の内情を交えて解説している。

動画の冒頭で下矢氏は、今回の撤退理由を「一言で言ってしまうと、あまりにも儲からないからです」と断言。その実態を裏付ける衝撃的なデータを提示した。TBSが公開した資料によると、BS 4K放送における年間の収入がわずか1,200万円であるのに対し、費用は8億6,000万円以上にのぼるという。下矢氏は「ほぼ全額赤字。真っ赤っかですよね」と述べ、事業としての継続がいかに困難であるかを強調した。

この驚異的な赤字の背景には、視聴者の不在がある。下矢氏によれば、1ヶ月に1分でもBS 4K放送を視聴した人は、国民全体のわずか3.5%に過ぎないという。「ほぼ誰も見ていないじゃないですか」と語るように、高画質放送への期待とは裏腹に、視聴習慣が全く根付いていないのが現状だ。

なぜこれほどまでに儲からないのか。下矢氏は、テレビ局が通常のBS放送とBS 4K放送の両方を同時に維持しなければならない「二重にコストがかかる」構造を問題点として挙げる。4K対応の高価なカメラや編集機材への投資、膨大なデータ量を保存するための費用、さらに高額な衛星回線の利用料といったコストが重くのしかかる。その一方で、「画質が良くなったから広告料を上げますよ、とは絶対にならない」とスポンサー側の事情も解説し、コスト増が収入増に全く結びつかないビジネスモデルの厳しさを指摘した。

「これだけ見られていないと、さすがに無理」と語る下矢氏。視聴環境の普及の遅れや、そもそも4Kで見るほどの魅力的なコンテンツが少ないという問題も重なり、テレビ局は「悪循環に陥ってしまった」と分析。「民放は民間企業なので、さすがに付き合いきれない」と、営利企業としてのテレビ局が撤退を決断するに至った内情を締めくくった。

チャンネル情報

元テレビ局員の視点から、業界の裏話やテレビ出演の秘訣をお届け!普段はなかなか聞けない、メディアを活用したビジネス戦略やPRの裏ワザを正直にお伝えします!! 略歴:PR戦略コンサルタント。テレビ東京に入社し『ワールドビジネスサテライト』『ガイアの夜明け』を製作。その後独立し、中小企業を中心に広報・PRの支援にあたる。 ▶メルマガやXでも、売上や採用につながるPRのノウハウを発信中!📱 📱HP → https://storymanagement.co.jp/ 📱X (旧Twitter) → https://x.com/KazShimoya