【歯科医が解説】歯茎の腫れには抗生物質がいい?対処法と市販薬を紹介
歯茎が腫れる原因は?
歯茎の腫れは、急激にひどくなることが多く、痛みや出血もともなうため、お口の中ではとても辛い症状の1つです。
歯茎の腫れと言っても、その原因は様々です。主な原因を見てみます。
原因①:歯肉炎・歯周病
歯茎が腫れる理由の中で最も多い原因が歯肉炎、歯周病です。
歯の周囲の炎症は、虫歯以外に歯ぎしり、食いしばり、頬杖をつくなど、多くの原因があります。歯にとって、しっかり噛むことよりも数倍もの大きな力が歯の縦方向だけでなく、横方向など様々な方向からかかることは、歯にとって「突き指」がしばしば起きていることになります。
この状況では歯茎に炎症が起き、最初は歯肉炎、それが拡大し、歯を支える骨まで炎症が波及する歯周病として歯茎が腫れます。
原因②:虫歯が進行したもの
歯茎の腫れは、虫歯が進行した時に起こることもあります。
虫歯は最初、歯の表面を溶かすことがきっかけになります。そして虫歯の原因菌は歯の中心部に向かって広がっていきます。この時は痛みを感じることが多いです。
虫歯が進行した結果、一番中心にある歯髄(歯の神経の部分)に到達すると、歯根の尖端にまで拡大してしまいます。この歯根の尖端から出た虫歯の原因菌が、歯の周りの骨を吸収し、歯肉にも炎症を広げて歯肉を腫れさせます。
原因③:内服薬の副作用、妊娠
内服薬の副作用として歯茎が腫れることがあります。
有名な薬剤は2つあります。1つはニフェジピンという薬で、高血圧の治療薬です。もう1つはてんかんの治療薬のフェニトインです。それぞれ、処方した医師に相談して薬剤変更が可能か検討してもらいます。変更できない場合は歯科医院での歯のクリーニング、歯肉切除などを検討します。
女性の場合、妊娠中はホルモンバランスが乱れてきます。そのため、歯茎が腫れることがあります。妊娠性エプーリスといい、出産してホルモンバランスが落ち着くと元の歯茎になります。
歯茎の腫れにおすすめの市販薬の選び方
歯茎の腫れに対する市販薬では、まず殺菌成分が入っているものを選びましょう。
これに、出血をともなう場合や痛みをともなう場合には、それぞれに対応する成分も入っているかを確認しましょう。
実際に薬剤師が選んだ薬を見たい方はこちらへ
歯茎が腫れている場合は殺菌成分入りを選ぶ
歯茎の腫れは、原因がどうであれ、結果として歯茎の内部で細菌が活発に活動していることがほとんどです。
まずは殺菌成分入りの市販薬が選択肢としてあげられます。殺菌成分にはいくつかありますので、ドラッグストアで手に入りやすいもの、使い勝手のいいものなどで選んでください。
ジェル状や液状のものは狭いところや手の届きにくい場所まで効かせることができるでしょう。
歯茎から出血している場合はトラネキサム酸を選ぶ
トラネキサム酸は出血を抑える効果がある薬剤です。医療現場でも術後の創部からの出血に投与されています。歯磨き剤に含まれるトラネキサム酸は、歯肉からの出血を抑える役目があります。
パッケージを確認し、トラネキサム酸が入っている市販薬をドラッグストアで見つけたら、選択肢に入れてみてください。
歯茎の痛みがひどい場合は抗炎症、局所麻酔成分を選ぶ
痛みについては、まず内服の鎮痛薬が多数販売されていますので、使い勝手のいいものを内服してください。
またグリチルリチン酸二カリウムには炎症を抑える作用がありますので、炎症を抑えることで痛みを抑えるというアプローチもあります。局所麻酔(表面麻酔)成分が入っている商品も選択肢に入るでしょう。
