17年越しの解決か...加古川小2女児刺殺事件で関与認めた「45歳受刑者の供述と近隣住民の無念」

写真拡大 (全3枚)

17年越しに迎えた急展開

’07年10月、兵庫県加古川市別府(べふ)町で鵜瀬柚希(うのせ・ゆずき)ちゃん(当時7)が何者かに殺害された事件に動きがあった。別の女児殺害事件で服役中の男(45)が柚希ちゃん殺害への関与を認めていることが明らかになったのだ。

「柚希ちゃんは事件当日の夕方6時頃、別府町の自宅に自転車で帰宅した際、胸と腹部を何者かに刺されました。警察は15年以上にわたって捜査を続けたものの、目撃証言や物証が乏しく、容疑者の特定には至っていませんでした。関与をほのめかした男は、’04年9月に岡山県津山市で小学3年の女児(当時9)を刃物で殺害した罪で’23年9月に無期懲役が確定しています」(全国紙社会部記者)

遡ること3年前の’21年12月中旬、フライデーの記者は別府町を訪れていた。柚希ちゃんの事件を機に通りには街灯が増設され、夜でもかなり明るくなるなど生活環境は大きく改善された。事件後しばらくはそのままだった柚希ちゃんの自宅は取り壊されてアパートになり、家族は町を去っていた。

事件当時、殺到するマスコミや警察との窓口の役割を担っていたのが町内会の副会長だった。’21年当時、副会長の妻はフライデーの記者にこんな話をした。

犯人の逮捕を願い続けた副会長

「主人は’20年の3月に亡くなりました。ずっと事件を気にかけていたから、1日中ひっきりなしに訪れる新聞やテレビの取材すべてに応じていました。『こんな色の車を見ていませんか?』という警察の捜査にも協力し、町内会でパトロールを強化したりもしていた。

犯人の逮捕を心から願っていました。時間が経つにつれて警察の方が訪ねてくる回数は減り、ここ数年は一度も来ていません。主人は亡くなる直前まで『あの事件は残念やった』と漏らしていました」

最期まで犯人の逮捕を願い続けた副会長の死からおよそ4年。迷宮入りかと思われた事件は急展開をみせたのだ。

兵庫県警が捜査を進めるなか、津山市の事件で服役中の男が関わっている疑いが浮上しました。県警が男に任意で事情聴取をしたところ、関与を認めるような供述をしたそうです。捜査は大詰めを迎えており、容疑が固まり次第、殺人未遂容疑で男を逮捕する方針です」(前出・全国紙社会部記者)

県警の執念の捜査で、遺族や副会長の無念が少しでも晴れることを祈りたい。