トランプ再選で「エアフォースワン」色が変わるかも!? どっちのデザインがカッコいい?
アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利し、再び大統領に就任した場合、新型エアフォースワンのカラーも変わるかもしれません。バイデン政権で却下された“トランプ案”に戻る可能性があります。
バイデン政権で一度却下された案
2024年11月5日に行われたアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が当選した場合、アメリカ国内のみならず日本を含む海外でも多くの物事が動くことが予想されます。そのひとつの事案が、「エアフォースワン」とも呼ばれる新大統領専用機のカラーリング問題です。
2022年にバイデン大統領が来日した際に横田基地に着陸するエアフォースワン(画像:アメリカ海軍)。
大統領選専用機、もしくは機体に大統領が搭乗した際にアメリカ空軍機が使用するコールサインである「エアフォースワン」と呼ばれる同機は、現在運用されている「VC-25A」から、ボーイング747シリーズの最終派生型「747-8」をベースにした「VC-25B」に置き換わる予定で、導入に向けた準備が進められています。
実はこの計画は前のトランプ政権下で始まっており、トランプ氏は最初「アメリカ国旗のカラーが機体色にも施されるべき」として、新型エアフォース・ワンのカラーを従来の白と明るい青を基調としたデザインから、赤・白・青の新カラーリングに変更するという方針を明らかにしました。
ところが、2020年の大統領選挙でトランプ氏がジョー・バイデン氏に敗れたことで、エアフォースワンの新カラーリングプランも白紙に。バイデン氏は従来のデザインをほぼ踏襲するカラーリング案に戻してしまいました。
この件に関して、アメリカの一部政治メディアでは2024年7月に「トランプ氏が大統領に返り咲いた場合、現状のエアフォースワンのカラーリングを高い確率で変える」と報じたこともあります。
そもそも、新型のエアフォースワンはもともと、2024年12月までに最初の1機が引き渡される予定でした。しかし、新型コロナウイルスによる作業の遅れや、その後も開発を担当するボーイングの人手不足などにより大きくずれ込んでいます。
修正されたスケジュールでは、新型エアフォースワンの初飛行は2026年頃になることが見込まれており、納入は2027年頃と予想されています。そのため、2025年1月の新大統領就任時は、飛行している新型エアフォースワンが公の場で一切披露されないままの状況です。トランプ氏が再任した場合は、カラーリング変更を要請しやすい状況であるといえます。
ただ、トランプ案のカラーリングの場合、胴体下部の青い塗装が飛行時に熱を帯びる可能性などがあり、連邦航空局(FAA)による認定試験が追加で必要になるともいわれています。そうなると、新型エアフォース・ワンの就役はさらに延びる可能性もあります。