集まった支持者に向けて敗北を宣言したハリス副大統領=2024年11月6日午後4時38分、米ワシントン、藤原伸雄撮影

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 米大統領選から一夜明け、ハリス副大統領は6日夕(日本時間7日未明)、首都ワシントンにある母校ハワード大で開かれた集会に姿を見せ、「この選挙の結果は我々が望んだものではなかった」と述べ、敗北を認めた。

 その上でトランプ前大統領に電話で祝意を示し、平和的な政権移行に協力する考えを示した。

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 トランプ氏の当選が確実となってからハリス氏が公の場に現れるのは初めて。トランプ氏が選挙前から敗北を受け入れない姿勢をとってきたことを念頭に、「選挙に負けたらその結果を受け入れるのが米国の民主主義の基本原則であり、それが民主主義と専制主義の違いだ。社会からの信頼を求める者は、この原則を尊重しなければならない」と述べた。

 集会には多くの支持者が駆けつけた。ハリス氏は「若者たちへ」と呼びかけ、「悲しんだり、落ち込んだりしてもいい。大事なのは、決してあきらめないこと。世界をより良い場所にする努力を決してやめないで」と語りかけた。

 さらに、2期目のトランプ政権が発足することについては、「多くの人が暗黒の時代に突入しつつあると感じていることは承知している」とし、「暗闇の中でこそ、星が見える」というキング牧師の言葉を引用して、「もしそうだとしても、希望、信念、真実、奉仕の光で空を満たそう」と締めくくった。