「彼の生きざまっていうのは若い選手たちのお手本に」ソフトバンク王貞治会長が見た和田毅の「最高に素晴らしいところ」 引退ねぎらい
ソフトバンクの和田毅投手(43)が5日、みずほペイペイドームで引退会見を開いた。プロ生活22年で日米通算165勝の左腕は「振り返っても悔いのない、やり残したことのない野球人生だと思っています」と話した。
入団時に監督を務めていた王貞治会長は「とにかく投手としての22年間っていうのは本当に素晴らしいよね。工藤元監督がいいお手本だったと思うし、もちろん人に言えない体の具合とか色々悩んだことも多かっただろうけど、それを乗り越えてやろうという強い意志、そういうプロ野球選手にとって一番大事な部分を彼は持っていたね。
やっぱり個人個人それぞれ結果はしょうがない。だけど『その意気やよし』というところが、彼の最高に素晴らしいところだと思うんだよね。日米通算165勝はすごいですね。本当によく頑張ったと思いますよ。彼の生きざまっていうのは若い選手たちにもずいぶんお手本になったんじゃないかな。せっかくそういう触れ合いがあったんだったら、最後まで意志の強さを貫き通すように若い選手たちも和田投手を見習ってほしいよね。本当に長い間お疲れ様でした。第二の人生を頑張ってください」とコメントした。
和田は島根・浜田高から早大を経て、ドラフト自由枠で2003年にダイエー(現ソフトバンク)に入団。1年目から14勝を挙げ、新人王を獲得した。同年から5年連続2桁勝利をマーク。10年には最多勝とパ・リーグMVPにも輝いた。
11年オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使して、米大リーグに移籍。左肘の手術を受けるなど故障にも苦しみ、MLBではカブスで21試合に登板し、5勝5敗、防御率3・36。
16年に古巣ソフトバンクに復帰すると、同年は15勝を挙げ、最多勝と最高勝率のタイトルを獲得した。23年にも8勝をマークした。今季は8試合で2勝2敗3ホールド、防御率3・76。NPB通算は334試合に登板し、160勝89敗3ホールド、防御率3・18。国際舞台にも04年アテネ五輪、06年WBC、08年北京五輪に日本代表として出場した。