KDDI髙橋社長、「ミリ波スマホ割引拡大」政策に課題感
KDDIの髙橋誠代表取締役社長は、総務省で進められているスマートフォンの割引規制に関する質問で、ミリ波対応スマホの少なさや、AI機能を特徴に打ち出す機種への対応などを踏まえ「高付加価値な端末をお届けしやすくする仕組みを作るべき。AIスマホはしっかりやっていかなければならない」と語った。
質問は、総務省で「ミリ波対応であれば1.5万円、割引増」といった改正案が出ていることの受け止めや、ミリ波よりも“AIスマホ”のほうを進めるべきでは、というもの。
これに髙橋氏は、「ガイドラインでは、ミリ波対応にするにはチップセットが高いため、その分、割引を増やすというもの。一方、我々は開設計画通りにミリ波対応基地局を増やしているが、トラフィック(通信量)がほとんどない。これはミリ波端末が少ないから。もっと言ってしまえば、iPhoneが対応していないから」と指摘する。
その上で、ミリ波がそもそも利用されない状況となってしまっては意味がないとして、「1.5万円だけではなく端末メーカーへの働きかけなど、しっかりやらないといけない」と述べた
そして「AIスマホにも本当に取り組まなければならない。高付加価値な端末をお客さまに届けやすい仕組みをやっぱり作るべき。それによってたくさん使っていただくと、トラフィックが上昇し、我々もまた新たに設備投資をする。まさに石破首相の言う高付加価値の創出型経済だと思う。AIスマホをしっかり取り組みたい」と意気込みを見せた。