Metaの基礎AI研究(FAIR)チームが、AIとの統合を念頭に置いたロボット用触覚センサーの開発に向けて、センサーメーカーのGelSightおよびロボット企業のWonik Roboticsと提携することを発表しました。

Advancing embodied AI through progress in touch perception, dexterity, and human-robot interaction

https://ai.meta.com/blog/fair-robotics-open-source/

以下のムービーを再生すると、Metaが高度な機械知能(AMI)の実現に向けて開発と商品化を進めるロボット技術の詳細がよくわかります。

Advancing robotics and touch perception | AI Research from Meta FAIR - YouTube

Meta FAIRチームの触覚センサーは、大きく分けて「Sparsh」と「Digit 36​​0」というふたつの技術で構成されています。



まず、Sparshはさまざまな触覚センサーからの入力をタスクに応用できるように設計された、触覚センシング用汎用(はんよう)エンコーダーです。



開発のために、チームは46万枚の画像を使用した自己教師あり学習(SSL)でモデルをトレーニングしました。



ベンチマークでは、Sparshはセンシングタスクに特化したモデルを平均95%以上上回る結果を示しています。



もうひとつのDigit 36​​0は、人間レベルの触覚センサーを実現するデバイスです。



Digit 36​​0は、オンデバイスAIによりローカルでデータを処理することにより、針がちくっと刺す触感やボールのたわみといったさまざま刺激に素早く反応できます。



Digit 36​​0は、センサーをロボットハンドに組み込む技術であるDigit Plexusと組み合わせて使用されます。



ソフトウェアとハードウェアを統合した触覚認識技術を開発するため、MetaはアメリカのセンサーメーカーのGelSightと、韓国のロボット企業のWonik Roboticsと提携することを発表しました。既に、MetaはDigit Plexusをベースとした次世代ロボットハンドである「Allegro Hand」の開発を進めているとのこと。



MetaとWonik Roboticsが手がけるAllegro Handは2025年にリリースされる予定です。

Wonik Roboticsのエグゼクティブディレクター兼未来技術本部長のYonmook Park氏は「Wonik RoboticsとMeta FAIRは、世界中の企業、研究機関、大学にロボットハンドを提案し、安全で人類に役立つロボットハンド技術の開発を継続できるようにすることを目指しています」と話しました。