オープンAIとチャットGPTのロゴ

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 【ニューヨーク=小林泰裕】米オープンAIは10月31日、対話型AI(人工知能)サービス「チャットGPT」にインターネット検索機能を追加したと発表した。

 AIがネット上の最新の情報を検索して要約し、表示する。ネット検索で世界シェア(占有率)の9割を握るグーグルに対抗する。

 31日以降、チャットGPTで最新のニュースや天気、スポーツの結果、株価などについて質問すると、AIが検索した内容が要約されて表示される。提携する米紙ウォール・ストリート・ジャーナルやAP通信など、情報源となった報道機関の記事のリンクも表示される。

 チャットGPTの有料会員は31日から検索機能を利用でき、無料会員も数か月以内に利用できるようになるという。オープンAIは7月から一部利用者を対象に、AI検索機能の試験提供を行っていた。

 チャットGPTはこれまでもネット上の情報を基に質問に回答することができたが、内容が誤っていることも少なくなかった。

 新機能によって改善が期待されるが、31日に現在の株価や円相場について質問したところ、古いデータや実際と異なるデータが表示される場面もあった。精度はまだ不完全とみられるため、使用には注意が必要だ。

 グーグルも5月以降、検索結果をAIが要約する機能「AIオーバービュー」を米国や日本で開始するなど、AI検索の分野は競争が激しくなっている。