東京・新橋のガールズバーで店員の谷沢優奈さん(18)が客の男に刺され死亡した事件で、殺人容疑で送検された職業不詳千明博行容疑者(49)が谷沢さんに馬乗りになり、複数回刺していたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 店内の防犯カメラには谷沢さんが抵抗する様子も映っていたといい、警視庁は千明容疑者に強い殺意があったとみている。

 捜査関係者によると、同容疑者は事件前日の26日午後11時ごろに1人で来店した。主に谷沢さんがカウンター越しに接客していたが、6時間半ほどたった27日午前5時40分ごろ、同容疑者は突然カウンターの内側に回り込み、谷沢さんを馬乗りで襲ったという。異変に気付いた男性店長が同容疑者を取り押さえた。

 谷沢さんの遺体には首や顔などに十数カ所の刺し傷や切り傷があり、司法解剖の結果、死因は出血性ショックだった。手などには抵抗した時にできたとみられる細かな傷もあった。

 千明容疑者は「(谷沢さんとは)6月ごろにマッチングアプリで知り合い、店に行くようになった」と供述。谷沢さんを目当てにたびたび店を訪れていたという。