参院選挙「1人区」、野党一本化なら与党15勝17敗…衆院選挙結果から読売試算

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 今回の衆院選結果を来年夏の参院選(改選定数124)に当てはめると、全体の勝敗を左右する改選定数1の「1人区」で、主要野党が候補を一本化すれば、自民、公明両党の与党が15勝17敗で負け越すことが、読売新聞社の試算でわかった。

 九州や中国、四国では優勢となるものの、東北や北陸で苦戦しそうだ。

 試算では、全国に32ある1人区で、自民、公明いずれかの候補が出馬し、野党は立憲民主、日本維新の会、国民民主、れいわ新選組、共産、社民の各党が候補を一本化すると仮定した。各党の小選挙区候補の得票を参院選の選挙区ごとに与党側、野党側に振り分け、与党系、野党系の無所属候補も与野党に分類した。

 その結果、与党が15議席、野党が17議席となった。対象の32選挙区は衆院選では112小選挙区にあたり、今回の衆院選では、野党が候補を一本化しなかった選挙区が多く、与党側が68議席、野党側が44議席を獲得した。

 2022年参院選では、「1人区」の多くで複数の野党系候補が競合したため、自民が28勝4敗と圧勝した。来年の参院選でも、野党の共闘を防がなければ、自民は今回の衆院選以上に厳しい状況に追い込まれそうだ。立民の野田代表は、維新や国民との連携を模索しており、参院選では、どれだけ野党間で候補者を調整できるかに注目が集まる。

 参院比例選の獲得議席数の試算では、自民が14議席、立民が11議席、公明、国民が6議席、維新が5議席、れいわ、共産が3議席となった。22年参院選では、自民18議席、維新8議席、立民7議席、公明6議席、共産、国民が3議席、れいわが2議席だった。