小島よしおが羽田空港滑走路を一望できる展望台で「おっぱっぴー!」 飛行機・東京タワー・レインボーブリッジを独り占め【とうきょう自転車さんぽ】
普段は走ることができないレインボーブリッジと東京ゲートブリッジを自転車で走り抜けるイベント「GRAND CYCLE TOKYO レインボーライド2024」が12月1日(日)に開催される。
またこの日、お台場のレインボーライド・フィニッシュ会場横では、「マルチスポーツイベント」も同時に開催される。
BMXやストライダーに加え、野球、サッカー、バスケットボールなど、さまざまなスポーツを楽しめるイベントで、臨海地区が「自転車の街・スポーツの街」になる。
開催が迫る10月8日(火)、東京都は『UCI BIKE CITY LABEL』を取得した、と発表した。
BIKE CITY LABELは、エリート競技から交通手段としての利用まで、あらゆるレベルでサイクリングの発展に向け先駆的な取り組みを行う都市や地域をUCI(国際自転車競技連合)が認定するもので、東アジアでは初の取得となる。
認定にも寄与した「GRAND CYCLE TOKYO」。そのアンバサダーに就任した5名(稲村亜美、神田愛花、小島よしお、武井壮、団長安田 ※五十音順・敬称略)が、自転車でしか見えない景色に会いに行き、東京の魅力を再発見する。
今回の自転車さんぽは、お笑い芸人の小島よしおさん。湾岸エリアの大井埠頭から羽田空港を目指す。
だが、出発を前に小島さんが少々戸惑った表情を見せる。
「だって、めちゃめちゃトラック、物流関係(の車)がいっぱい走っていますけど」
東京の物流の拠点である大井埠頭は、多くのトラックが行き交う場所。
一見、自転車とは無関係に見えるが、毎年5月には国内最高峰のロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」が開かれており、自転車とは縁深い場所なのだ。
「え〜っ!ここ(をツアー・オブ・ジャパンが)走るんですね」
ということで、レースのフィニッシュ地点近くの公園から、自転車さんぽのスタート。
「これ(愛車)で羽田空港に向かう。なるほど!分かりました!」
爽やかな秋風が吹き抜ける、絶好のサイクリング日和。大井埠頭を出ると急な勾配が待っていたが、小島さんは意気軒昂だ。
「坂は結構好きですよ!どっちかって言うと上り坂が好きですね。なんかこの上り坂の、何て言うんですかね。力入れていないと止まっちゃうし、この頑張っている感。下り坂はもう勝手に進んで行くじゃないですか。私の性格的には上りのほうが気が引き締まって、なんかいいんですよね」
大井埠頭の先では、“あるもの”が風に乗ってきた。
「馬の臭い、というか」
そして現れたのは、地方競馬最大級の規模を誇る大井競馬場。
「お〜っ、競馬場!すごい!目の前通るんだ。今、臭いでピンと来ましたもん。それも自転車ならではの(楽しみです)ね」
坂を上ったり、街の匂いを感じたり。自転車さんぽには、車や電車では味わえない魅力が詰まっている。
昔の東海道を引き継ぐ国道、「第一京浜」に入ると、また違った風景が広がった。
「いやぁ、なんかすごくダイナミックだな。この道路と電車と並んで走れるって、なかなかないですね。走り出すと気持ちいいね、風が」
渋滞に遭遇したら、路地に入ってショートカット。自転車ならではのフットワークが生きる。
「あ〜なるほど。こっちに来るんだ」
大井埠頭から約9km。都内とは思えない、広大な敷地が見えてきた。
「お〜っ!飛行機だ!スゲエ!見えてきた、空港が!飛行機いっぱい!いいですね。こんなに近くに見られるんだ。ここ最高!」
ついに、目的地である羽田空港にたどり着いた。自転車で周囲を走ることで、空港の圧倒的な広さも実感。普段は味わえない感覚だ。
「知らなかった。いや、これは自転車の目線だからこそ味わえる感動。見えてきた、見えてきた!飛行機いっぱい!またこの角度というか、この距離感で見える飛行機がまた格別ですね。いいですね、この飛行機の音が。離陸着陸の音を聞きながら。確かに悩みとかちっぽけに感じてきますね」
滑走路を一望できる展望台があるということで、行ってみることに。
「お〜っ!出た!羽田空港!すごい!飛行機が一望できる。すごい!ここまで来れちゃうんだ。あれレインボーブリッジ!東京タワーがあった!すごい、一望できちゃいますね」
滑走路を眺めていると、その傍らに延びる線路から東京モノレールがやって来た。小島さん、乗客に向かってファンサービス。
「お〜い!東京モノレール!おっぱっぴー!あ、空港からも来た!おっぱっぴー!」
小島さんが立っているのは単なる展望台ではなく、羽田空港と川崎市を結ぶ「多摩川スカイブリッジ」の一部でもある。
多摩川スカイブリッジは、「ヒト・モノ・ビジネス」の交流活性化を目指して2022年に造られた、新しい橋。
「じゃあ行きます!」
橋があれば渡りたくなる。自転車好きの血が騒ぎ、小島さんが再び走り始めた。
「すごい!船と飛行機と、車といろんな乗り物が見えるな。これはいい。輝いているね。すごい!最高ですね!いろんなものが一望できて。なんか爽快感と、もうむちゃむちゃ気持ちいいですね」
荒川の河川敷に始まり、自転車を愛する人々と出会ってきた小島さんの自転車さんぽも、この多摩川スカイブリッジが終着点。
「単純に、東京を自転車で走るところがいっぱいあるんだなと思いました。身近な中にもすごく感動があるんだっていうのがあったので、1日とは思えないくらい感情もすごい動きましたしね。これから自転車が好きになる人にも、安心して行ける場所があるんだよっていうのは、すごく伝えられたんじゃないかなって思いますし、自転車に乗るいい目的が、いろいろ紹介できたのかなとも思いますね」
自転車でしか見えない景色に会いに行く。
これまでには、稲村亜美さん、団長安田さん、武井壮さん、神田愛花さんが東京を自転車さんぽ。
それは、豊かな歴史と現代の街が繋がっていることを実感する道のりでもあった。
稲村:
え〜何だろうな、これは。
稲村さんは、港区の「台場公園」で、幕末の歴史を伝える砲台跡と当時の面影に出会った。
稲村:
すご〜い!こうやって残っているんですね。知らなかった。
団長安田さんが訪れたのは、府中市の「大國魂(おおくにたま)神社」。
東京2020大会の舞台にもなったこの神社は、1900年以上と言われる歴史を持っていた。
団長:
1900年…はあ〜。1900年前に神社ってあったんですね。
武井さんは上野で、創業100年の自転車店を訪問。
武井:
かなりユニークな自転車屋があるって聞いたのはこれだな。すごい!
自転車界の発展に貢献してきたその店の歩みと“自転車愛”を知った。
武井:
じゃあもう100年、もしかしたら続くかもしれないですね。5代目ぐらいまで行ってくれるかもしれないですね。
ライトアップされた隅田川の橋を巡った神田さんは、もうすぐ竣工100年を迎える永代橋で、日本の技術力と造形美に感動。
神田:
私ちょっと、100年以上前にこの橋を建てた方に教えてあげたいです。現代人、ものすごくこの橋カッコイイって思ってますって伝えてあげたい!
皆さんも探しに行きませんか?まだ知らない、東京の歴史を。
そして一緒につくりませんか?素敵な明日と、未来を。
爽やかな風を感じながら、心地よく汗を流し、次の100年へ。
それが、とうきょう自転車さんぽ。