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 14日に非代償性肝硬変のため東京都の病院で死去した美術造形家の村瀬継蔵(むらせ・けいぞう)さんの告別式が24日に営まれ、女優・釈由美子が追悼した。

 村瀬さんは1958年に東宝に入社。特撮映画の着ぐるみなどの制作に携わった。「モスラ」(61年)や「キングコング対ゴジラ」(62年)の造形助手を務め、黄金期の特撮映画で活躍。65年に独立し、「大魔神」シリーズの造形も手がけた。今年の日本アカデミー賞で協会特別賞を受賞、初の総監督を務めた映画「カミノフデ 怪獣たちのいる島」も公開されたばかりだった。

 「カミノフデ」に出演した釈は、「村瀬継蔵監督が天国に旅立たれました 本日、告別式があり最後のお別れをして参りました」と報告し「ただただ、寂しいです涙が止まりませんでした」と悲痛な思いを吐露。

 「『ゴジラ』シリーズなどで怪獣造形の礎をつくられた特撮造形のレジェンドである村瀬継蔵さんが初総監督を務められた、『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』私も時宮優子役として出演させていただきました。撮影現場では、村瀬監督の優しい眼差しであたたかく見守っていてくださっていました」と撮影の様子を振り返った。

 また「日本の特撮オマージュに満ちたアメリカ映画『IKE BOYS』でも特撮パートの造形監修でお世話になり当時3歳の息子と村瀬監督のスタジオにお邪魔し特撮シーンの撮影を見学させていただきました」と思い出を明かした。

 「怪獣に魂を吹き込む瞬間に立ち合わせていただき、息子と大興奮したのを今でもよく覚えています」としみじみ。「造形愛に溢れた村瀬監督が作られた怪獣たちは世界に誇る日本の宝ものです」とし「村瀬監督、ありがとうございました 心よりご冥福をお祈りいたします」と感謝の言葉で締めくくった。