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お台場にスーパーカー、国産旧車、趣味のクルマを展示

東京の人気観光スポットであるお台場を舞台として『TOKYO SUPERCAR DAY 2024』(以下TSD2024)が開催された。

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10月5〜6日に実施された当イベントは、TSD2024実行委員会(一般社団法人日本スーパーカー協会/お台場観光局)が主催しており、シンボルプロムナード公園やセントラル広場に延べ約100台の新旧スーパーカーを展示。ハイパフォーマンスモデルを間近で観察できるので、今回も数多くのギャラリーが来場した。


11月1日がスーパーカーの日と制定され、毎年秋にTOKYO SUPERCAR DAYを開催。    高桑秀典

見学、入場無料となっている点も特徴で、このところお台場もインバウンドで沸いていることもあり、熱心にスーパーカーの写真を撮る外国人の姿がたくさん見受けられた。アジアを代表する参加型イベントとして、TSDが国内外のファンの間で定着しているのかもしれない。

日本スーパーカー協会の代表理事である須山泰宏氏は、年間25回ペースで、ツーリング、サーキット走行会、車両展示、ランチ会といったイベントを実施。2008年に設立したSuperCar Club Japan(SCJ)も切り盛りしていたが、クラブ単位では公園等を使っての催しの開催が難しいことを実感していた。

そこでクローズドのオーナーズイベントはSCJで実施しつつ、オープンの催しを開催するため、2015年に全日本スーパーカー連絡会を設立。2017年3月1日に一般社団法人としての日本スーパーカー協会を立ち上げたのである。

子どもたちが主役になれるコンテンツを用意

オープンイベントを開催するために設立した全日本スーパーカー連絡会、そこから移行するかたちで発足した日本スーパーカー協会。いずれもオーナーと世の中に貢献し、次世代を担う子どもたちを盛り上げたいという想いを主意としている。

そのため、イベントコンテンツの中にキッズ向けのスーパーカー解説ツアーや乗車体験を用意しており、筆者が取材した初日は生憎の天候だったが、両方とも盛況だった。


子どもたちが楽しめるイベントを開催し 自動車文化および産業の発展のために活動。    高桑秀典

1970年代後半に巻き起こったスーパーカーブームを経験した世代にはお馴染みの光景となるが、乗車体験というのは一生モノの思い出になる。実際、新車時代のカウンタックLP400やBBシリーズのシートに座ることができ、すっかりインスパイアされてしまった少年たちが熱量を維持したまま大人になって、実際にランボルギーニやフェラーリを購入しているのだ。

TSD 2024の会場でマクラーレンなどの乗車体験を楽しめた少年たちの中からも、将来、フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ、マクラーレン、アストン マーティンなどを購入するクルマ好きが現れるだろう。

また、スーパーカーエンジンサウンドパフォーマンス、キッズEVカートも用意されていたので、豪快な排気音やドライブ体験に感化されてしまった少年たちも相当数いたはずだ。

ちなみに親世代は、モデル撮影会、ベリーダンス、トークショー、ラッパーSHOさんライブ、じゃんけん大会、キッチンカーなどを楽しめた。

国産旧車のスポーツカーや痛車もフィーチャー

日本スーパーカー協会のイベントは、スーパーカーや趣味車の展示を通じてクルマ好きの子どもたちに歓んでもらうことをメインテーマとしているが、広義に解釈すると、我が国における自動車文化全般の興味喚起、普及、発展、社会的活動の推進、にぎわい創出、地域振興を目的としている。

そのため、スーパーSUV、国産旧車、クラシックカーもスーパーカーと一緒に並べ、お台場が人気アニメ『ラブライブ!』の聖地であることから、今回はアニメキャラクターのデザインを施した車両(いわゆる痛車)も展示した。須山さんはこう語る。


S30型フェアレディZやハコスカといった国産旧車のスポーツカーも大人気だった。    高桑秀典

「日本が世界に誇ることができるクルマ文化とカルチャーを海外にアピールするために、国産のスポーツカーもフィーチャーしています。そして、痛車やクラシックカーも海外の方々から人気があります。ムービーカーが公道を普通に走っているぞ! と思うみたいですね。

日本は、オーナーの財力があって、法的にも恵まれていて、治安もいい。そして、ショップにモディファイできる技量があることも日本の文化として捉えられています。国内の自動車メーカーや公的な機関は改造車を許容しませんが、外国人観光客の間ではイジっているクルマも人気があります」

さらには企業ブースや各ショップによるデモカー展示、自動車関連グッズ販売なども展開。この秋もスーパーカーをはじめとする、新旧の魅力的なクルマたちを身近に感じることができたのであった。