山崎怜奈 冠ラジオが5年目突入「長くて濃かった」 生放送支える探究心&ラジオ愛明かす
【インタビュー】タレントの山崎怜奈(27)がパーソナリティを務めるTOKYO FM「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」(以下ダレハナ、月曜〜木曜後1・00)が10月で5年目に突入した。2020年の番組スタート以来、リスナーの生活に寄り添っている。「長くて濃かった。すごく恵まれている環境でやらせていただいている」と、充実感をにじませた。「ライフワーク」と語る同番組への思いをたっぷり聞いた。(望月 清香)
月曜から木曜の昼1時。TOKYO FMには山崎の爽やかな声が響く。その日の天気やイベント、リスナーの体調…。様々なことにアンテナを張りながら紡ぐ言葉は、リスナーの生活にすっと溶け込む。山崎が同番組で意識していることは、「色々な人の目線に立つこと」。昼のFM放送は生活のBGMとして耳にしている人が多い。「色々なリスナーさんに聞いてもらえる出入りしやすい番組にしたい。全てを理解することはできないけど、想像力をもって慮ることを大事にしています」と語った。
報道番組のコメンテーターやクイズ番組など多方面で活躍中だが、「テレビとラジオは競技が違う」という。「テレビは求められている役割があるけど、ラジオは自分でしかない。長尺のラジオの生放送は本当に言いたかったことを言いたかったかたちで伝えられる。すごく好きな仕事です」。パッケージ化されていないありのままの声を届けられることに大きなやりがいを感じている。
「ダレハナ」には、歌手やお笑い芸人、脚本家など様々なジャンルのゲストが出演する。自身が経験したことない世界で活躍するゲストとのトークは新しい発見の連続だ。好奇心は尽きない。「こんなに色々な職業の方にお会いできることはない。自分に持っていない視点を持っているので、興味深くて楽しい。とても刺激的です」と目を輝かせた。取材日もラジオブースには柔らかな雰囲気でゲストの話を引き出す山崎の姿があった。「ゲストの方に楽しんでもらいたい。この番組きっかけでゲストを好きになる人が増えればいいなと思ってやっています」と語る。
そのためには入念な準備は怠らない。「興味をもって聞いているのが相手に伝わるようにしたい」と、前日にゲストの作品などをチェック。どんなに忙しくてもゲストパートの放送は必ず聞き直す。
「自分が出ている番組を聞き直すのは今でも苦手です。恥ずかしいです」と苦笑いしながら、「放送が終わって冷静になってからじゃないと分からないことがある。相手のテンションが何を転換点に上がっているかが分かるので、聞き直すようにしています」と語った。番組での反省点や感じたことをスマホやノートにメモして、オンエア前に見返しているという。トライアンドエラーの積み重ねが昼の生放送を支えている。
今後の目標について「リスナー参加型のオフラインイベントの規模を大きくしていきたい。番組を続けることを努力していきたいです」と語った。番組に出演する長年第一線で活躍するゲストたちの姿に影響を受けているという。「同じことを何年も続けるってけっこうしんどいじゃないですか?愛情や探究心がないとできない。コミュニティーを大事にしている人だと思う。本当にかっこいいなと思うし、尊敬します。本来の自分は継続するのが得意なタイプではないのですが、この番組は続けていきたいと思っています」。淀みない真っすぐな言葉にラジオ愛がにじんだ。持ち前の探究心できょうもマイクに向かい続ける。