23日、トルコの首都アンカラ郊外にある防衛大手「トルコ航空宇宙産業」周辺で立ち上る煙(AP=共同)

 【イスタンブール共同】トルコの首都アンカラ郊外にある防衛大手「トルコ航空宇宙産業」の施設が23日、武装した男女2人に襲撃され、イェルリカヤ内相によると、少なくとも5人が死亡、20人以上が負傷した。実行犯の2人は殺害された。エルドアン大統領は「テロ攻撃」と糾弾した。

 地元メディアは複数回の爆発が起き、治安部隊との銃撃戦が発生したと伝えた。犯行声明は確認されていないが、内相は非合法武装組織クルド労働者党(PKK)の犯行とみていると述べた。トルコではこれまでにもPKKや関連組織によるテロが度々起きている。

 報道によると、2人は銃や手りゅう弾などで武装。運転する車で施設前に乗り付け、銃を乱射しながら敷地内に入ったとみられる。爆発は断続的に起きたという。

 同社は初の国産戦闘機「カーン」や無人機、人工衛星などの開発を手がけている。BRICS首脳会議が開催されているロシア中部カザンを訪問していたエルドアン氏は、X(旧ツイッター)で「わが国の安全や防衛を標的にした卑劣な攻撃」と非難した。

トルコ・アンカラ、イスタンブール

23日、トルコ・アンカラの会社施設に近づく武装した人物らを捉えた防犯カメラの映像(ロイター=共同)

襲撃があった防衛大手「トルコ航空宇宙産業」本社の入り口付近=23日、トルコ・アンカラ郊外(ロイター=共同)