全長“4.2m”未満! 爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 5リッター超え「V8NA」搭載&オープン仕様! “FR”でめちゃ楽しそうな「SLK55」とは?
「オープン+V8」と漢のロマンが詰まったコンパクトカーとは?
コンパクトカーは、その経済性と使い勝手の良さから多くのユーザーに選ばれており、特に都市部での駐車のしやすさや、ちょっとした買い物での積載性が魅力です。
近年、燃費向上や環境負荷軽減を目的に、クルマのエンジンの小型化がますます進展しており、コンパクトカーには主に直列3気筒エンジンや直列4気筒エンジンが搭載されるのが一般的となっています。
しかし、かつて全長4.2m足らずのコンパクトボディに大排気量のV型8気筒エンジンを搭載したクルマが存在していました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスモデルを手掛けるメルセデスAMG社が仕立てた「SLK55」です。
【画像】「超カッコイイ!」 これが“漢のV8NA”搭載の「コンパクトカー」です!(25枚)
SLKはメルセデス・ベンツがかつて製造・販売していた、コンパクトサイズの2シーターフルオープンモデルとして、日本では1997年に初代がデビューしました。
その後、2代目が2004年に、3代目が2011年に登場したのち、2016年6月のマイナーチェンジを機に「SLC」へ名称が変更され、SLKの歴史に幕を下ろしました。
SLKにはエンジンや仕様によって様々なグレードが設定されたのですが、なかでも最もパワフルかつパフォーマンスを追求したモデルがSLK55です。
このモデルは2代目と3代目に設定されました。
特に3代目のSLK55は、歴代SLK史上最強のスペックに仕立てられています。
ボディサイズは全長4145mm×全幅1845mm×全高1300mmと、日本を代表するオープンカーであるマツダ「ロードスター」(全長3915mm×全幅1735mm×全高1235mm)と比較すると、少し大きめのサイズ感です。
エクステリアは、SLKの基本フォルムを踏まえながら、各部にAMG独自のスタイリングがくわえられています。
フロントにはAMG専用ラジエターグリルやフロントバンパー、AMG LEDドライビングライトを備え、力強い雰囲気を演出。
さらに3つのフィンを備えたブラックディフューザー、AMGスポーツエグゾーストシステム、ダークティンテッドテールライトがスポーティかつ精悍なリアデザインを形成しています。
また、 AMGトランクリッドスポイラーリップは、リアビューを引き締めるだけでなく、リアアクスルに働く揚力を抑えることで高速安定性を高めています。
さらに、電動格納式ハードトップを採用しており、天候やシーンに応じてオープンとクローズを数十秒で切り替えることができます。
これにより、オープンエアの爽快感とクーペの静粛性を両立させたドライブを楽しめるのも大きな魅力です。
インテリアにはジェット機を連想させるエアコン吹き出し口、ブラッシュドアルミニウムインテリアトリムを採用。
ダッシュボード中央にはIWCデザインによるAMG専用アナログ時計を備え、洗練された室内空間を作り出しています。
また、上部と下部をフラットにしたAMGパフォーマンスステアリングやスポーツドライビング時にもしっかりと身体をホールドするAMGスポーツシートには高品質のナッパレザーを使用することで、特別感を醸し出しています。
そのほかオプションとして、スポーツ性を一段と高めるAMGハンドリングパッケージを設定。
これには、ハードなチューニングが施されたAMGスポーツサスペンション、コーナリング性能を高めるリミテッド・スリップ・デフ等が装備され、インテリアにはグリップにアルカンターラをあしらったAMGパフォーマンスステアリングやAMGカーボンインテリアトリムにより上質感がいっそう高められるものとなっています。
エンジンは5.5リッターV型8気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力422ps・最大トルク540Nmを発揮。
くわえて、AMGシリンダーマネジメント(気筒休止システム)やECOスタートストップ機能を備えており、これにより燃費性能を先代より70%以上向上させ、JC08モード燃費は11.2km/Lを達成しています。
なお、後継モデルとなるSLCにもAMG仕立てのモデルが設定されましたが、V型8気筒エンジンは搭載されていません。
また、トランスミッションには3つの走行プログラムモードを備えたAMGスピードシフトPLUS 7G-TRONICを採用。
駆動方式はFRとなっています。
総じてSLK55は、メルセデス・ベンツが誇るラグジュアリーとパフォーマンスを極限まで高めたモデルであり、コンパクトなボディサイズながら、圧倒的なパワーとドライビングプレジャーを提供します。
日常の街乗りからワインディングロードでのスポーツドライビングまで、あらゆるシチュエーションでそのポテンシャルを発揮する、まさに「走る喜び」を追求した1台です。