Image: Dua Rashid - Gizmodo US

創業以来、高級モニターを生産してきたフランスの高級オーディオマニア向けのブランドFocal(フォーカル)。同社初となるワイヤレススピーカー「Diva Utopia」がもうすぐ販売されるようです。

価格は1ペアで4万ドル(約600万円)です。

リリースに際し、米Gizmodo編集部員は、ニューヨークで行なわれたプライベートイベントに参加。その素晴らしい音質に圧倒され、まるで耳のスパに行ったような気分になったようですが、そのレビューをご紹介します。

安定した接続

一日中、マンハッタンの喧騒にさらされた後、Diva Utopiaから聴こえる音は耳にとって最高のご褒美でした。

Diva Utopiaは、3ウェイ バスレフ フロアスタンド型スピーカーです。低域と高域だけの多くのスピーカーと異なり、低域・中域・高域の3つのスピーカーを搭載しています。

バスレフ型とは、フロアスタンド型スピーカーの底部に通気口があるタイプのスピーカー。空気を外に排出することで、小さい空間でも量感のある豊かな低域が出せるメリットがあります。

Image: Dua Rashid - Gizmodo US

Diva Utopiaの特徴として、UWB(超広帯域)技術が使われています。UWBによって左右のスピーカーをワイヤレスで接続できるため、有線のケーブルを通す必要がなくなりました。スピーカー、DAC、アンプも内蔵されているため、見た目もスタイリッシュ。面倒なケーブルなどの接続は必要なく、ACコンセントを差し込むだけで使えます。

UWB搭載のスピーカーは、間に人が立つと音が途切れたり歪むことが多いと聞きましたが、パーティー中、メディアや広報担当者がスピーカーの周りをバタバタと動き回っていても、音が途切れることは一度もありませんでした。

レコーディングスタジオ並みの高音質

Image: Dua Rashid - Gizmodo US

Focalによると、これはIntelligent Dynamics Clockingという技術によって可能になったそうです。

筆者がふだんから聴いているLeo Twins「Kahani Suno」とOppidan「Mr. Sandman」の2曲をこのモンスター級歌姫で再生しましたが、低域のディテールは非常に精巧で、演奏直後に続く楽器の残響の余韻まで聴き分けられました。

M字型のベリリウム逆ドームツイーターが出す高域はシャープかつ鮮明で、Kahani Sunoが誇るハイトーンボイスでも力強さを保っていました。4つの6.5インチ W字型ウーファーから出る低域は、パンチの効いた重低音でイベントスペース全体が振動するほどダイナミック。すべての音が正確でクリアに再現され、広々としたサウンドを堪能できました。

Diva Utopiaは、専用リモコン、iOSおよびAndroidのFocal専用アプリ、またはGoogleアシスタントやSiriによる音声アシスタントでも操作できます。

ワイヤレス接続はBluetoothのほか、AirPlay 2とGoogle Castにも対応。通常の光デジタル端子またはHDMI eARC入力でテレビに接続でき、RCAケーブルを使えばターンテーブルともつなぐことができます。

しかもこのDiva Utopia、ハイレゾケーブルが同梱されているんです。このスピーカーは標準の24ビット/96kHzオーディオをサポートしていますが、ハイレゾケーブルを使用すると、最大24ビット/192kHzのさらに優れたレコーディングスタジオ並みのサウンドを実現できます。

デザイン性も高い

このスピーカーは、音と同じくらいデザイン性も素晴らしいです。非常にミニマルで控えめな外観は、底部にバックライト付きのFocalロゴがあるだけ。全体的な雰囲気はモダンで、外側はポリエステル繊維で覆われています。

同社によれば、この仕様は断熱性と音質の向上にも役立っているとのことです。Diva Utopiaは現在、一部のFocal店舗にて販売中。日本での販売はまだアナウンスされていません。

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