いずれも途中出場でゴールを決めた後藤(41番)と高橋(36番)。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 2024年10月20日、モンテディオ山形がアウェーで2位の清水エスパルスに2-1と逆転勝利。負ければ相手のJ1昇格が決まるなか、75分に先制されて万事休すかと思いきや80分に坂本亘基の落としから高橋潤哉の弾丸ショットで追いつき、続く87分にはFKのチャンスから後藤優介のヘッド弾で決勝点とドラマチックな反撃で勝点3を掴み取った。

 これで山形はリーグ6連勝。清水戦後の公式会見で、渡邉晋監督が強さの要因を述べてくれた。

「中断期間中に加入した選手(ディサロ燦シルヴァーノや土居聖真など)の働きは皆さんが思っているとおり、素晴らしいです。ただ、チーム全体の構図は変えていません。そこに対して、選手が速い判断と実行の速さで相手よりも先手を取ることができています、ポジショニングの部分で。そうしたところが結果に結びついている一番大きな要因だと思います」
 
 さらに渡邉監督は守備面についても言及した。

「守備の部分で、今日も前半いくつかショートカウンター気味に行けたのもあって、あれが一番やりたい形。でも、それが90分のなかで全てできるわけではない。であれば、我々のボック付近で守られないといけないことがあって、そこでの振る舞いが強かになってきた。1失点は大いに反省しないといけません。あれだけ人が揃っているのに足を振られる、こぼれ球への反応が相手のほうが速い、これは見逃してはいけません。とはいえ、連勝を支えている要因として守備の部分も大きいと思います」

 現状の7位からプレーオフ圏内(6位以内)に食い込むために大事なのは、指揮官曰く「攻守における両輪をしっかりと回していくこと」となる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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