日産「“V8”フェアレディZ」登場! 700馬力超えの「直線番長」! 1000万円超えの「超ガチ仕様」の正体とは
V8のフェアレディZ!?
最高出力700馬力のドラッグレース仕様に改造された日産「フェアレディZ (S30型)」が、大手中古車情報サイトに掲載されています。
どのような経緯でドラッグレース仕様にしたのか、またドラッグレースに参加した経験があるのか販売店の方に話をうかがいました。
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ドラッグレース仕様のフェアレディZは、愛知県岡崎市にあるRocky Autoで販売されています。
Rocky Autoに改造したチューナーを聞いたところ「アメリカで既に改造された状態のクルマを輸入しました。ロサンゼルス在住の知人が改造しました」とのことでした。
改造費用について聞いたところ「総額1000万円以上はかかっていると思います」と話されていました。
ベースとなっているのはアメリカ向けの左ハンドル仕様のフェアレディZで、現地でドラッグレース用車両として改造されたといいます。
また、最高出力700馬力を発生するエンジンについて聞いてみたところ「シボレー製で、5代目『コルベット』などに搭載された5.7リッターLS1型V型8気筒エンジンを搭載しています」とのお話でした。
さらに、「ミッションは、アメリカのドラッグチューンでは定番のシステムに交換しています。シボレー製のものを搭載しており、トルコンタイプ(遊星ギヤ)の2ペダル方式です」と話されています。外観は一般的なシフトレバーと異なりますが、扱い方は一般のATと同様です。
そして、タイヤは前輪がクムホ製の一般ラジアルタイヤ(195/50 15)で、後輪がミッキートンプソン製のETストリートラジアル(235/60 15)です。ドラッグレース仕様ですが公道も走行できます。
外観はドラッグレース仕様となっている一方、内装はオリジナルに近い状態です。変更点として、メーター・シートがレース用に変更されており、ダッシュボード上のシフトライトが追加されています。エアコンなど快適装備は、軽量化のため撤去されています。
日本国内でのドラッグレース参加について聞いてみたところ「福島県の飛行場で行なわれたドラッグレースに参加しました。シェイクダウン状態ながら12秒台を記録し、終速190キロをマークしました。飛行場の広さの関係から、実力を全部出し切れていない状態でしたが、日本の最新チューンドカーと比較しても引けを取らない実力です」とのこと。
車両価格は、応相談となります。
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1969(昭和44)年10月発表のフェアレディZ (S30型)は、それまでのオープンスポーツカーだった「ダットサン フェアレディ」から、居住性を高めクルージングを楽しむグランドツーリングカーへ変化を遂げました。
日本仕様に当初積まれたエンジンは2リッター 直列6気筒 OHCで、最大出力は130馬力を発生します。車重は995kgと軽量で、走りにフォーカスしたモデルでした。
また外観も特徴的で、美しいフォルムは今なお多くのファンを魅了しています。
そしてフェアレディZ (S30型)は、北米市場を中心に世界規模の大ヒット車となったモデルでもあります。Z-Carの名で親しまれた初代は、1978(昭和53)年までの8年間で世界販売52万台以上を記録し、世界の自動車史上、最も売れたスポーツカーのひとつです。