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(CNN)米共和党の大統領候補トランプ前大統領はこのほど、大統領選当日に「内なる敵」に対処する目的で軍隊を使用する考えを示唆した。自身の支持者や外国勢力による混乱については懸念していないが、「急進左翼の異常者」からの混乱が心配だとしている。

トランプ氏はFOXニュースの13日のインタビューで、「より大きな問題は国内の人だと思う。米国には非常に悪い人間がいるし、病んだ人々もいる。急進左翼の異常者だ」と発言。

そのうえで「必要なら州兵によって、あるいはもし本当に必要なら軍隊によって、ごく簡単に対処できると思う。彼らならそういった事態になるのを未然に防げる」と付け加えた。

トランプ氏の支持者は2021年1月6日、議会による大統領選敗北の認定を阻止するため連邦議会議事堂を襲撃したが、トランプ氏は自らの支持者の脅威については重大視しない姿勢を示した。

トランプ氏は大統領選当日に混乱が起きるのを予期しているかと問われ、「いや、私に投票する側からは大丈夫だと思う」とコメント。インタビュアーが投票日に米国内でテロ攻撃を起こすことを画策したとしてアフガン国籍保有者が逮捕・訴追された件を持ち出し、「外国の扇動者」や適切な書類を持たない移民の脅威に言及したところ、トランプ氏は左派の政敵に話を移した。

トランプ氏は「より大きな問題は内なる敵だと思う。米国にやって来て我が国を破壊する人々ですらない」と述べる一方、移民が国や町、村を完全破壊していると指摘した。

民主党の大統領候補ハリス副大統領の選挙陣営はトランプ氏の発言を見逃さず、「全ての米国民は危機感」を持つべきだと訴えた。

ハリス陣営の上級報道官兼顧問は13日の声明で、「トランプ氏は外国の敵対勢力よりも、同胞の米国民の方が悪質な『敵』だとほのめかしている」と指摘。「就任初日に『独裁者』になるという誓い、憲法を『終了』するという呼び掛け、大統領に返り咲いたら自らに前例のない無制限の権力を付与するおべっか使いで周囲を固めようとする計画。これらを合わせて考えると、自分たちの自由や安全を気にする全ての米国民は危機感を持つべきだ」と呼び掛けた。