ホンダの新型「コンパクトSUV」なぜ一番売れている? 全長4.3mの小型サイズで室内広々!? 「ヴェゼル」が人気すぎるワケとは
「ヴェゼル」がめちゃ売れてる! なぜ?
2024年上半期(1月から6月)におけるホンダの登録車で、主力コンパクトの「フィット」以上に売れたのが「ヴェゼル」です。
同期間でヴェゼルは4万4164台を登録するなど(フィットは3万2764台)、車名別の集計で上半期のSUVの新車販売台数においてトップとなりました。
フィットとプラットフォームを共有し、ホンダならではのハイブリッドシステム「e:HEV」搭載モデルを中心としたグレード展開しているSUVとあって、“売れ筋モデル”なのは当然なのですが、ここまで売れるのにはどのような理由があるのでしょうか。
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改めて説明するほどでもありませんが、ざっくり「ヴェゼル」の成り立ちと、2021年にフルモデルチェンジした現行型をおさらいしてみます。
ヴェゼルは、1998年に誕生した「Jムーバー第2弾」として誕生した「HR-V」をルーツとするコンパクトSUVです。
初代モデルは2013年に登場。全長4330mm×全幅1770mm×全高1605mm、ホイールベースは2610mmとし、コンパクトながら後席の広さも十分ありヒットモデルとなりました。
そして現行の2代目は2021年にデビューしており、ボリューム感のあった初代モデルと比べ、現行モデルは水平基調の「ホライズンデザイン」を採用。
プラットフォームは変わらず、ホイールベース2610mmも維持していますが、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」の進化によって後席の足元が35mm拡大するなど、より車内空間を広げることに成功しています。
2024年4月にマイナーチェンジがおこなわれ、内外装のデザインを変更。アウトドア系の「HuNT(ハント)パッケージ」を設定するなど、新たな魅力を身に付けました。
そんなヴェゼルに対するユーザーの反応を見ると、デビュー当初は「シビックのSUVみたい」や「家電っぽい」などクリーンなデザインに少し抵抗がある人もいたようですが、実物を見たユーザーからは「クーペ風のフォルムがカッコいい」や「最初は好きじゃなかったが、気がついたら契約していた」といった声が聞かれるなど、ジワジワと評価を上げています。
実際に、初代ヴェゼルから2代目へと乗り換えたKさん(50代男性)に話を聞いてみました。
「市街地走行で無理のないサイズ、セダンやクーペの代替え感覚で乗ろうと思ったとき、ライバル車種と比べてヴェゼルは新鮮味がありました。またインテリアの質感も優れていたということも大きいです。
我々世代は『ホンダファン』が多い世代でして、あの無国籍かつ近未来感のあるデザインにやられました」
実燃費は17km/L台が多いとのことで、初代から大幅な改善とはなっていないようですが、それでも十分低燃費だと感じているとのこと。
後席の広さはクラス超えで、同乗者からはかなり好評のようです。
「ヴェゼルを乗り継いだのも、これ以上大きいSUVは駐車スペース的に厳しかったこともあります。
そのぶん取り回しも視界も良好で、無理なく乗れるというのが気に入っています。昔、初代『CR-V』に乗っていたので、これくらいのサイズがちょうどいいんです」
コンパクトSUVを選ぶ人の多くが、サイズ的に扱いやすかったり、駐車スペースの制限があるといい、とくにヴェゼルは1.5リッターエンジン(排気量)ということで税金などの維持費も安く抑えられます。
メインとなるハイブリッドのグレードではさらに税制面でも優遇されますし、人気車だけに下取りも期待できるということも、ヴェゼルが選ばれる理由だと言えそうです。
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ヴェゼルは取り回しがしやすいサイズながら車内が広く、運転しやすくコネクテッド機能や運転支援システムも充実しています。
ガソリン車は264万8800円(4WDのみ)、ハイブリッド車は288万8600円から377万6300円と、価格は安いとは言えませんが、ガチ過ぎない、扱いやすいクロスオーバーSUVが欲しい人には最適なモデルだと言えそうです。