NVIDIAが2024年10月8日に、台湾の電子機器受託生産メーカーのFoxconnと共同で「台湾最大のスーパーコンピューター」を構築中であることを発表しました。

Foxconn to Build Taiwan’s Fastest AI Supercomputer With NVIDIA Blackwell | NVIDIA Blog

https://blogs.nvidia.com/blog/foxconn-taiwan-blackwell/



Nvidia supplier Foxconn to make Blackwell AI servers in Mexico

https://www.ft.com/content/dded14c5-673f-430e-819b-0e8780541a82

Foxconn builds Mexico plant for Nvidia as Chinese decoupling continues | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/tech-industry/artificial-intelligence/foxconn-builds-mexico-plant-for-nvidia-as-chinese-decoupling-continues

Foxconn building Nvidia superchip facility in Mexico, executives say | Reuters

https://www.reuters.com/technology/foxconn-says-it-is-building-worlds-largest-manufacturing-facility-for-nvidias-2024-10-08/

台湾で2024年10月8日に開催された展示イベント「Hon Hai Tech Day」において発表されたプロジェクト「Hon Hai Kaohsiung Super Computing Center」は、台湾の高雄に2026年までに「台湾最速」のスーパーコンピューターを配備するという計画です。

Hon Hai Kaohsiung Super Computing Centerでは、NVIDIAのGPUアーキテクチャ「Blackwell」を用いた「GB200 NVL72」を合計64ラック配備するとのことで、予想されるAI性能は90エクサフロップスを超えるとされています。



このスーパーコンピューターをFoxconnはがん研究や大規模言語モデル開発、スマートシティ・イノベーションのブレークスルーに役立てて、台湾をAI主導型産業の世界的リーダーに押し上げる方針であることを明らかにしています。

Foxconnの副社長兼スポークスマンのジェームズ・ウー氏は「NVIDIAのBlackwellプラットフォームを搭載したFoxconnの新しいAIスーパーコンピューターは、世界で最も強力なスーパーコンピューターの1つであり、AIコンピューティングと効率性において大きな飛躍を意味します」と語っています。なお、FoxconnによるとHon Hai Kaohsiung Super Computing Centerは2025年半ばに稼働を開始し、完全な配備は2026年を目指しているとのこと。

さらにFoxconnは近年、地政学的な緊張の高まりとサプライチェーンの混乱への懸念から中国への依存を減らしています。このような状況下でFoxconnのヤン・リュウ会長は、メキシコ中部の都市・グアダラハラにNVIDIA向けの工場を建設中であることを明かしました。Foxconnのメキシコ工場では北米の企業向けのGB200 NVL72を中心に生産するとのことで、Foxconnはメキシコでの事業拡大に向けてすでに5億ドル(約740億円)を投資していることが報じられています。



Foxconnのメキシコ工場は2025年の稼働開始を目指しており、稼働が開始すると、GB200 NVL72を生産する世界最大の工場になると予想されています。こうした大規模な投資についてリュウ会長は「『AIコンピューティングのニーズが飽和状態になる』という市場の懸念はあるものの、現在の需要動向はFoxconnの当初の予測を上回っており、AI関連の成長に対する期待感が依然として堅調で、すぐに減速する兆候はありません」と指摘しました。