irienchyが語る、ラブソングを4カ月連続でリリースした理由、人生応援ソングとの共通点
「少年の頃のワクワクを忘れずに、人生を謳歌すること」をモットーに活動中、多彩なポップソングを奏でる4人組バンド、irienchy。2020年1月の結成以降、彼らが発表した楽曲は、”ひとりぼっちで闘う人”を鼓舞するエールソングが中心で、物事を斜めに見てしまう人、だけど本当は素直でいたいと思っている人の共感を集めてきた。2023年12月に1stフルアルバム『MISFIT』をリリースし、現在は心機一転。バンド初の試みとして、ラブソングを4ヶ月連続で配信リリース中だ。「コイ夏」「曖昧 me mine」「ダメラブストーリー」「ANSWER」という4曲について、メンバーに語ってもらった。
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―入江さんの家での作曲セッションから生まれたバンドだから、irienchyという名前になったそうですね。では誰が入江さんなのかというと、4人のうち、唯一メンバー名に苗字がついていない諒孟さんが入江さんだという。
宮原颯(Vo/Gt):最初の方は恥ずかしくて隠してたんですよ。あまりにもそのまま過ぎたので。でも、「入江さんのおうちで組んだバンドだからirienchyだよ」と言った方がみんな覚えてくれるんじゃないかと、だんだん思えてきて。「ここは誰ん家? irienchy」と始まる曲もありますし、今では「なんで隠していたんだろう?」と思っているくらいで。
諒孟(Gt):毎回説明する方が面倒くさいしね。だから、いずれ改名を発表する日が来るかもしれません(笑)。
―結成の経緯を聞かせてください。宮原さんとドラムの本多さんは元々MOSHIMOというバンドで一緒に活動していたんですよね?
宮原:はい。僕はMOSHIMOではベースを弾いていて、楽曲は作っていませんでした。だけど「曲を作ってみたいな」という気持ちになったタイミングがあって、友達の紹介で会った入江さんと「とりあえず遊びみたいな感じで、作ってみようか」という話になって。ボーカルとギターだけでスタジオに入ってもアレなので、ドラムの響平も誘いました。そしたらスタジオを出る時に響平が「もう、バンドやろうよ!」と切り出してくれて。
本多響平(Dr):僕は颯くんが学生の時に作りためていた曲を聴いたことがあったのと、「入江さんという人がいて、今一緒に曲を作ってて」という話を聞いていたので、「これは面白い方向に進みそうだな」という直感が働いて。曲調も好みだったし、僕は、颯くんの聴き手に対しての伝え方が好きなんですよね。それで「一緒にやろうよ」と伝えました。
―ベースの井口さんはどのタイミングで合流したんですか?
本多:1曲目の「Message」のレコーディングの1週間前ですね。
宮原:響平の専門学校時代の先輩で、僕と入江は居酒屋で初めて会いました。初めて会う時、「これからメンバーになるかもしれない人なんだから、厳しく接するぞ」「真面目に見極めるぞ」と思っていたんですよ。だけど、いざ話したらすごくいいやつだったから、厳しくするまでもなく(笑)。すぐに「よし、一緒にやろう!」ってなりました。だから「まずは音を合わせて」みたいなこともなく、本当に人間性で集まったみたいな感じ。
―井口さんも、曲を聴く前に加入を決めたんですか?
井口裕馬(Ba):そうですね。音源とかは何も聴いていなかったです。僕は昔バンドをやっていたけど解散してしまって、それ以降は一人で活動していたんですよ。だからirienchyに入る時は「これが最後のバンドだ」という気持ちだったんですけど、そのわりには、どんな音楽をやるのか知らない状態で加入を決めて(笑)。
―不安はありませんでしたか?
井口:それが全くなかったんですよね。3人ともいい人たちだったし。入ったあとに音源を聴いたら 「いい曲だね」とやっぱり思ったし。
宮原:しかもめちゃくちゃフッ軽だったんですよ。「無理せんでいいんやけど、来週レコーディングで……」と伝えたら、「いけるよ!」と即答してくれて。
井口:びっくりしたけどね(笑)。「えっ、来週?」って。
―バンドを組むにあたって、性格さえ合えば、音楽的なルーツや好みが若干バラついていても大して問題ではない、という感覚はありましたか?
宮原:あったと思います。好きな音楽がバラバラだとしても、それはそれで面白いかな、みたいな。
諒孟:実際、それぞれが出したいサウンドって若干違っているんですよ。颯くんが作る曲は、優しい歌モノでフォーク寄りだけど、響平はロックドラムが好き。裕馬はパンクロックが好きで、僕はミューズとか、ギターが思いっきり出ている音楽が好きです。だからけっこうバラバラで、それぞれが「こういう音を出したい」という個人的な思いを持っているんですけど、このアンバランスさがかえって強みになっている気がします。最初の方はどうバランスをとろうかということで、すったもんだしましたけど、何年も一緒にやっていると、だんだんまとまってくるんですよね。時系列で曲を聴いていくと、だんだんまとまっていく感じが分かると思うんですけど……いや、そんなことはないかも(笑)? 「スーパーヒーロー」のような青春ポップスもあれば、「藁人形の館」のようなギターが前面に出ている曲もあるし、「ごめんねありがとう」のようなフォーク・歌モノもある。サウンドからはあんまり一貫性は感じられないような……。
―でも、このバリエーションの豊かさがirienchyらしさだと。
井口:そうですね。ルーツはバラバラだし、「楽器を思いっきり鳴らしたい」とか、やりたいことはそれぞれあるんですけど、「最終的にはボーカルを届けたいよね」という意識は4人でちゃんと共有していて。それがバンドの軸になっているように思います。
本多:自分たちの軸みたいなものがはっきり見えるようになったのは、やっぱりライブをやるようになってからですかね。最初の1〜2年は流行り病の影響でライブがなかなかできませんでした。その後ライブをすることで、自分たちが何を届けたいのかがより明確になって。「だったら、こういう曲が必要だよね」という考えで制作をすることもできるようになりました。最近はライブの音作りでも「言葉をしっかり届けられるように」ということを意識しています。
―本多さんは、宮原さんの聴き手に対する伝え方が好きだと、先ほどおっしゃっていましたね。
本多:等身大な感じがするというか。曲を聴いている人と同じ目線に立っているから、いい意味でアーティストっぽい感じがしなくて、隣近所に住んでいる人が「おい、頑張ろうぜ」と声を掛けてくれているみたいなんですよね。
宮原:僕は元々「俺についてこい!」というタイプに憧れていたし、バンドをやりながらも「強くなりたい」と思い続けてきたんですけど、本当はそんなに強い人間ではなくて。「自信を持って生きていこう」と思ったこと、何回もあるんですけど、「いや、自信を持つことって本当に必要なのかな?」という疑問がだんだん湧いてくるんですよね。人の目を気にしてしまうということは、自分だけじゃなくて周りのことも考えられる優しさがあるということだから、そんなにダメなことじゃないんじゃないか?と。だったら、その人の弱さや脆さを強さに変えてあげられるようなメッセージを音楽を通して届けたい。そんな思いで、いつもステージに上がっています。
―宮原さん自身も、音楽に救われているような感覚はありますか?
宮原:そうですね。このバンドを始める前に、ちょっと精神を病んでいた時期があったんですよ。変に空気を読み過ぎて、「自分が出る幕じゃないな」「思うことがあっても、口に出さない方が事が上手く進むから」と思うようになって、言われたことだけをやるような状態が続いて。そういうふうに過ごしていると、自分が何を考えているのか、だんだん分からなくなっていっちゃうんです。「どう思ってるの?」と聞かれても、何も答えられない。そんな時に「曲を書けば、自分の思いがちゃんと見つかるんじゃないか」と思いながら書き始めたのが、最初に出した「Message」という曲でした。僕にとっては、「音楽を続けていくために自分と向き合いたい」という気持ちで作り出した曲。
―「Message」を書き上げたあと、どんな気持ちになりましたか?
宮原:ちょっと前向きな気持ちになれました。「自分は何も言えないと思っていたけど、歌だったら言えるじゃないか」と分かったし、メンバーから「いい曲だね」と言ってもらえたこと、一緒に曲作りをしてくれる仲間がいるということで、自分を肯定することができました。
―「弱さを強さに変えていきたい」というメッセージは、このたび制作されたラブソング4曲にも貫かれていますね。
宮原:はい。歌っていることは、結成から今まで大きく変わっていないです。
―その上で、「ラブソングを4カ月連続で配信リリース」という初の試みに踏み切った経緯を聞かせてください。
宮原:去年フルアルバムを出したあとに、4人で話し合いをしたんですよ。自分たちは何を届けたいのかを改めて確認する中で、「歌いたいことはやっぱり変わらないよね」という結論になって。だったら、「弱さを強さに」というテーマに対して、違うアングルからアプローチできないかと考えた結果、恋愛というフィルターを通してみるのがいいんじゃないかと。僕らは4人とも曲を書くので、「一旦みんなで恋愛の曲を作ってこようよ」ということを今回やってみました。そこで曲がたくさんできたので、4カ月連続でリリースしようという流れになりましたね。
―恋愛の曲を持ち寄るのって、恥ずかしくないですか?
宮原:そうなんですよ、めちゃくちゃ恥ずかしいです(笑)! 書いた人の人間性が曲にそのまま出ますからね。変な話、響平が「ダメラブストーリー」を書いてきた時は、みんなで爆笑してしまって。僕らは響平のカッコ悪いところはいいところだと思っているから、この曲は最高だなと思いました。
本多:俺がカッコ悪いって(笑)?
宮原:そう(笑)。
一同:あはははは!
諒孟:いや、いい曲を持って来てくれましたよ。響平節って感じ。
井口:曲を受け取って、最初は「マジでどうしよう?」と思ったんですよ(笑)。響平節をそのまま表現するべきなのか、みんなで話し合ったんですけど、最終的には「いや、これが彼のいいところだから」「ストレートにやっちゃおう!」という結論になりました。
諒孟:スタジオでは「とりあえず脱ぐか」と言いながら、みんなで上裸になって(笑)。10代の頃の青春パンク的な気持ちを思い出しつつ、汗だくになりながらアレンジを考えていきましたね。
―「学歴もお金も無い僕だけれど/これから君に全て告白するよ」と始まりつつ、「今の僕は最強にかっこ悪いけど この気持ちだけは本物なんだ」と思いの強さだけで最後まで突っ走る曲ですが、本多さんがまさにこういうキャラクターだと。
宮原:そうですね。響平は出会った時から、空気の読めない人だったんですよ。だけど大人になって、社会に揉まれていくにつれて、空気を読もうとしたり、周りに合わせようとしたりするようになって。響平とは付き合いが長いので、そういう時期も見てきました。だけど、僕はやっぱりKYな響平の方が好き。10月にリリースする「ANSWER」は、そういう気持ちを込めて、「ダメラブストーリー」のアンサーソングとして書いた曲なんですよね。
―なるほど。「ANSWER」はウエディングソングでもありますよね。
宮原:僕、響平には、響平のカッコ悪い部分を受け入れてくれる人と結婚してほしいなと思うんですよ。人ってちょっとしたきっかけで変わって、面白くない人間になっちゃったりするじゃないですか。元々自分の思いを言えていた僕が、だんだん何も言えなくなっていってしまったように。だけど人のダメなところって、いいところとも繋がっているから。ダメなところを変えたり隠したりするよりも、受け入れてもらえる環境に身を置くことが大事なんじゃないかと思うんです。どうせいつか死ぬんだから、自分のことを大切にしてくれる人と一緒にいるのが一番。
本多:分かるなー。僕自身、変にカッコつけようとしたり、相手のことを思いやろうとしていたことが過去にあって。
宮原:でも、ズレてたんだよね?
本多:ズレてたし、たとえ成功したとしても、ずっとカッコつけ続けられるのかというと難しいなって。ストレスがたまるし、絶対にどこかでボロが出ちゃうなと思ったんです。だったら最初から飾らずにいた方がいいし、「それでも自分のことを好いてくれる人と一緒にいた方がいいよね」という話になる。
―曲を書きながら、「ちょっとカッコいい歌詞を書きたいな」という気持ちになる瞬間はありませんでしたか?
本多:正直あったっすね……。
井口:あったんかい(笑)!
本多:だけど「いやいや、そのままの自分として書こう」と思って。
宮原:(笑)。「ダメラブストーリー」「ANSWER」という2曲を通じて、「カッコ悪くてもいいんだよ」というメッセージを届けられたらいいなと思っています。
―今回採用されたのは宮原さんと本多さんが書いた曲ですが、入江さんと井口さんはどんな曲を書いていたんですか?
諒孟: 僕の書いた曲は、「ダメラブストーリー」と近いテイストでした。女の子に「好きって言ってよ」と言われるけど、「あんまり言いたくないな」と思ってしまう男心を……。
―どうして「あんまり言いたくない」と思うんですか?
諒孟:やっぱり照れじゃないですかね? 俺自身、情熱的に「好きだ!」って言うタイプじゃないから、「ちょっと察してほしいな」という気持ちがあって。
―気持ちを察するなんて不可能ですよ。他人同士なんだから。
諒孟:そうですよね。本当にその通りなんですけど……。
宮原、井口、本多:(笑)
―井口さんはどんな曲を?
井口:僕は今回、歌詞をつけるところまで行かなかったんですよね。
宮原:多分、恥ずかしくて、持ち寄り合戦から逃げたんだと思います(笑)。
井口:(笑)。まあでも、人間性が出るというのは本当にその通りですよね。僕は今回歌詞を書いてないですけど、今までの経験を振り返ると、書いたあとに「自分ってこういう人間なんだ」と気づいたことも多くて。「どういうことをしたら相手に喜んでもらえるか、わりと考えるタイプなんだな」「ということは、人に嫌われたくないという気持ちが強いんだ」というふうに。
宮原:なるほどね。
―宮原さんが書いたのは「コイ夏」「曖昧 me mine」「ANSWER」の3曲です。7月にリリースした「コイ夏」は初々しい曲ですね。
宮原:「コイ夏」は、高校生の頃に書いた歌なんですよ。「今のirienchyでこの曲をリアレンジしたらどうなるんだろう?」とワクワクしながら形にしていったんですけど、大人になっても、自分の根本はやっぱり変わらないなと思いました。自分の思いをちゃんと伝えないとか、恋愛においてちょっとズルいところがある(笑)。
―ははは。8月にリリースした「曖昧 me mine」については、いかがですか?
宮原:この曲は、みんなで恋愛ソングを持ち寄った時に作った曲です。周りの人から恋愛の話を聞いたり、自ら聞きに行ったりすることが多いんですよ。髪を切りに行った時に、美容師さんに「最近どうですか?」と質問してみるとか。そしたら、女の人から「最初は好きと言ってくれていたのに、だんだん適当に扱われるようになるんです。男の人のあの感じは何なんですか?」という話を聞くことがけっこう多いなと思ったんですよね。そういうことで悩んでいる人って多いんだなと。
―「曖昧 me mine」のテーマはそこから来ていると。
宮原:はい。僕は男なので、男目線で喋っちゃいますけど、適当に扱っているつもりなんてないんですよ。だんだん冷たくなっているんじゃなくて、最初に頑張りすぎちゃっているだけというのが多分真実だと思う。「曖昧 me mine」の歌詞は女の人目線ですけど、僕は「男の人の気持ちも分かるな」とも思いながら書いたので、ちょっと男を守りにいっているような歌詞になっていると思います(笑)。
―アレンジや構成でも、人の感情の曖昧さや複雑さが表現されているように思います。最初は風通しのいい雰囲気だけど、女性が感情を吐き出すようなCメロがあり、サウンドの盛り上がりとともにラストに向かっていく流れですね。
諒孟:Cメロは最初はなかったんですけど、「ここで女の人が感情を直接的に言える場面があったらいいよね」という話になって。ギターのフレーズに乗せてだったら、感情を吐き出すこともできるかもということで、こういうアレンジになりました。
―そしてラストは「めんどくさいな」というフレーズで終わります。
宮原:僕が話を聞いた人たちはみんな「こんなことを言ってる私、めんどくさいですよね」と言っていたんですよ。めんどくさいという自覚があるのに、それでも言ってしまうなんて、かわいいなと思ったんですよね。
―いいですね。めんどくさい=かわいいという考え方。呼吸がしやすくなる感じがします。
宮原:恋愛における悩みって、相手がいるからこそ生まれるものじゃないですか。たくさん悩んでいるということは、相手のことをたくさん考えているということ。みんな「私ってめんどくさいな」と思いながら悩んでいるけど、どこか楽しそうにも見えるんですよね。僕は今まで”人生応援ソング”みたいなものをたくさん書いてきましたけど、今回ラブソングを書くことに集中してみて、根っこは同じだと気づけたのが一番の収穫でした。結局は応援がしたいし、「別にダメじゃないよ」と伝えたいという気持ちがある。ラブソングを書くことに対して、どこかハードルを感じていたんですけど、書くのがちょっと楽しくなりました。
―入江さん、井口さん、本多さんは4曲の制作を終えて、どんなことを感じていますか?
井口:曲を通じて各々の恋愛観を知ることができたし、制作期間中は恋愛トークが多くなったのが新鮮でしたね(笑)。
諒孟:確かにその時期めっちゃ多かった。
本多:男4人だと、普段そういう話はしないよね。
井口:しないしない(笑)。「この人はこうだろうな」と思っていたけど意外と違ったとか、発見がいろいろとあって。これからも長く関わっていくメンバーのことを改めて知れてよかったです。
諒孟:個人的には恋の歌を書くのに苦戦したので、「もうちょっと恋したほうがいいのかも」と思いました……(笑)。
本多:じゃあ俺も個人的な話をしますけど、颯くんがアンサーソングを書いてくれたのが本当に嬉しくて。「付き合い長いし、やっぱりこいつ、俺のこと分かってんじゃん」と思いましたね。あとは、この4曲がセットリストに組み込まれたライブがどういう感じになるのか、ワクワクしています。
―10月22日から全国ツアーが始まるんですよね。
本多:そうなんですよ。これからセットリストを決めるのが楽しみです。
宮原:『irienchy presents 「愛がちょっと足りないんじゃない?」TOUR』というタイトルなんですけど、「足りなくたって楽しめるんだよ」「というか、僕らは既に愛を持っているんだよ」と伝えられるツアーにできたらと思っていて。僕らは初めて聴いた人の心にもスッと入っていけるような音楽を目指しているので、いつも来てくれている人はもちろん、初めて来る人にも楽しんでもらえるんじゃないかと思ってます。ちょっとでも気になったら、ぜひ来てください!
<リリース情報>
irienchy
「ダメラブストーリー」
9月25日(水)配信
https://linkcloud.mu/e6e149a8
<ライブ情報>
2024年10月22日(火)名古屋 CLUB UPSET
2024年10月23日(水)大阪アメリカ村 BEYOND
2024年10月25日(金)福岡 LIVE HOUSE Queblick
2024年11月1日(金)東京 Shibuya eggman
料金 前売り\2500(学割\1000)/ 当日 \2800(+1D)
https://eplus.jp/sf/search?block=true&keyword=%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%BC
Offcial Site:https://www.irienchy.com/
―入江さんの家での作曲セッションから生まれたバンドだから、irienchyという名前になったそうですね。では誰が入江さんなのかというと、4人のうち、唯一メンバー名に苗字がついていない諒孟さんが入江さんだという。
宮原颯(Vo/Gt):最初の方は恥ずかしくて隠してたんですよ。あまりにもそのまま過ぎたので。でも、「入江さんのおうちで組んだバンドだからirienchyだよ」と言った方がみんな覚えてくれるんじゃないかと、だんだん思えてきて。「ここは誰ん家? irienchy」と始まる曲もありますし、今では「なんで隠していたんだろう?」と思っているくらいで。
諒孟(Gt):毎回説明する方が面倒くさいしね。だから、いずれ改名を発表する日が来るかもしれません(笑)。
―結成の経緯を聞かせてください。宮原さんとドラムの本多さんは元々MOSHIMOというバンドで一緒に活動していたんですよね?
宮原:はい。僕はMOSHIMOではベースを弾いていて、楽曲は作っていませんでした。だけど「曲を作ってみたいな」という気持ちになったタイミングがあって、友達の紹介で会った入江さんと「とりあえず遊びみたいな感じで、作ってみようか」という話になって。ボーカルとギターだけでスタジオに入ってもアレなので、ドラムの響平も誘いました。そしたらスタジオを出る時に響平が「もう、バンドやろうよ!」と切り出してくれて。
本多響平(Dr):僕は颯くんが学生の時に作りためていた曲を聴いたことがあったのと、「入江さんという人がいて、今一緒に曲を作ってて」という話を聞いていたので、「これは面白い方向に進みそうだな」という直感が働いて。曲調も好みだったし、僕は、颯くんの聴き手に対しての伝え方が好きなんですよね。それで「一緒にやろうよ」と伝えました。
―ベースの井口さんはどのタイミングで合流したんですか?
本多:1曲目の「Message」のレコーディングの1週間前ですね。
宮原:響平の専門学校時代の先輩で、僕と入江は居酒屋で初めて会いました。初めて会う時、「これからメンバーになるかもしれない人なんだから、厳しく接するぞ」「真面目に見極めるぞ」と思っていたんですよ。だけど、いざ話したらすごくいいやつだったから、厳しくするまでもなく(笑)。すぐに「よし、一緒にやろう!」ってなりました。だから「まずは音を合わせて」みたいなこともなく、本当に人間性で集まったみたいな感じ。
―井口さんも、曲を聴く前に加入を決めたんですか?
井口裕馬(Ba):そうですね。音源とかは何も聴いていなかったです。僕は昔バンドをやっていたけど解散してしまって、それ以降は一人で活動していたんですよ。だからirienchyに入る時は「これが最後のバンドだ」という気持ちだったんですけど、そのわりには、どんな音楽をやるのか知らない状態で加入を決めて(笑)。
―不安はありませんでしたか?
井口:それが全くなかったんですよね。3人ともいい人たちだったし。入ったあとに音源を聴いたら 「いい曲だね」とやっぱり思ったし。
宮原:しかもめちゃくちゃフッ軽だったんですよ。「無理せんでいいんやけど、来週レコーディングで……」と伝えたら、「いけるよ!」と即答してくれて。
井口:びっくりしたけどね(笑)。「えっ、来週?」って。
―バンドを組むにあたって、性格さえ合えば、音楽的なルーツや好みが若干バラついていても大して問題ではない、という感覚はありましたか?
宮原:あったと思います。好きな音楽がバラバラだとしても、それはそれで面白いかな、みたいな。
諒孟:実際、それぞれが出したいサウンドって若干違っているんですよ。颯くんが作る曲は、優しい歌モノでフォーク寄りだけど、響平はロックドラムが好き。裕馬はパンクロックが好きで、僕はミューズとか、ギターが思いっきり出ている音楽が好きです。だからけっこうバラバラで、それぞれが「こういう音を出したい」という個人的な思いを持っているんですけど、このアンバランスさがかえって強みになっている気がします。最初の方はどうバランスをとろうかということで、すったもんだしましたけど、何年も一緒にやっていると、だんだんまとまってくるんですよね。時系列で曲を聴いていくと、だんだんまとまっていく感じが分かると思うんですけど……いや、そんなことはないかも(笑)? 「スーパーヒーロー」のような青春ポップスもあれば、「藁人形の館」のようなギターが前面に出ている曲もあるし、「ごめんねありがとう」のようなフォーク・歌モノもある。サウンドからはあんまり一貫性は感じられないような……。
―でも、このバリエーションの豊かさがirienchyらしさだと。
井口:そうですね。ルーツはバラバラだし、「楽器を思いっきり鳴らしたい」とか、やりたいことはそれぞれあるんですけど、「最終的にはボーカルを届けたいよね」という意識は4人でちゃんと共有していて。それがバンドの軸になっているように思います。
本多:自分たちの軸みたいなものがはっきり見えるようになったのは、やっぱりライブをやるようになってからですかね。最初の1〜2年は流行り病の影響でライブがなかなかできませんでした。その後ライブをすることで、自分たちが何を届けたいのかがより明確になって。「だったら、こういう曲が必要だよね」という考えで制作をすることもできるようになりました。最近はライブの音作りでも「言葉をしっかり届けられるように」ということを意識しています。
―本多さんは、宮原さんの聴き手に対する伝え方が好きだと、先ほどおっしゃっていましたね。
本多:等身大な感じがするというか。曲を聴いている人と同じ目線に立っているから、いい意味でアーティストっぽい感じがしなくて、隣近所に住んでいる人が「おい、頑張ろうぜ」と声を掛けてくれているみたいなんですよね。
宮原:僕は元々「俺についてこい!」というタイプに憧れていたし、バンドをやりながらも「強くなりたい」と思い続けてきたんですけど、本当はそんなに強い人間ではなくて。「自信を持って生きていこう」と思ったこと、何回もあるんですけど、「いや、自信を持つことって本当に必要なのかな?」という疑問がだんだん湧いてくるんですよね。人の目を気にしてしまうということは、自分だけじゃなくて周りのことも考えられる優しさがあるということだから、そんなにダメなことじゃないんじゃないか?と。だったら、その人の弱さや脆さを強さに変えてあげられるようなメッセージを音楽を通して届けたい。そんな思いで、いつもステージに上がっています。
―宮原さん自身も、音楽に救われているような感覚はありますか?
宮原:そうですね。このバンドを始める前に、ちょっと精神を病んでいた時期があったんですよ。変に空気を読み過ぎて、「自分が出る幕じゃないな」「思うことがあっても、口に出さない方が事が上手く進むから」と思うようになって、言われたことだけをやるような状態が続いて。そういうふうに過ごしていると、自分が何を考えているのか、だんだん分からなくなっていっちゃうんです。「どう思ってるの?」と聞かれても、何も答えられない。そんな時に「曲を書けば、自分の思いがちゃんと見つかるんじゃないか」と思いながら書き始めたのが、最初に出した「Message」という曲でした。僕にとっては、「音楽を続けていくために自分と向き合いたい」という気持ちで作り出した曲。
―「Message」を書き上げたあと、どんな気持ちになりましたか?
宮原:ちょっと前向きな気持ちになれました。「自分は何も言えないと思っていたけど、歌だったら言えるじゃないか」と分かったし、メンバーから「いい曲だね」と言ってもらえたこと、一緒に曲作りをしてくれる仲間がいるということで、自分を肯定することができました。
―「弱さを強さに変えていきたい」というメッセージは、このたび制作されたラブソング4曲にも貫かれていますね。
宮原:はい。歌っていることは、結成から今まで大きく変わっていないです。
―その上で、「ラブソングを4カ月連続で配信リリース」という初の試みに踏み切った経緯を聞かせてください。
宮原:去年フルアルバムを出したあとに、4人で話し合いをしたんですよ。自分たちは何を届けたいのかを改めて確認する中で、「歌いたいことはやっぱり変わらないよね」という結論になって。だったら、「弱さを強さに」というテーマに対して、違うアングルからアプローチできないかと考えた結果、恋愛というフィルターを通してみるのがいいんじゃないかと。僕らは4人とも曲を書くので、「一旦みんなで恋愛の曲を作ってこようよ」ということを今回やってみました。そこで曲がたくさんできたので、4カ月連続でリリースしようという流れになりましたね。
―恋愛の曲を持ち寄るのって、恥ずかしくないですか?
宮原:そうなんですよ、めちゃくちゃ恥ずかしいです(笑)! 書いた人の人間性が曲にそのまま出ますからね。変な話、響平が「ダメラブストーリー」を書いてきた時は、みんなで爆笑してしまって。僕らは響平のカッコ悪いところはいいところだと思っているから、この曲は最高だなと思いました。
本多:俺がカッコ悪いって(笑)?
宮原:そう(笑)。
一同:あはははは!
諒孟:いや、いい曲を持って来てくれましたよ。響平節って感じ。
井口:曲を受け取って、最初は「マジでどうしよう?」と思ったんですよ(笑)。響平節をそのまま表現するべきなのか、みんなで話し合ったんですけど、最終的には「いや、これが彼のいいところだから」「ストレートにやっちゃおう!」という結論になりました。
諒孟:スタジオでは「とりあえず脱ぐか」と言いながら、みんなで上裸になって(笑)。10代の頃の青春パンク的な気持ちを思い出しつつ、汗だくになりながらアレンジを考えていきましたね。
―「学歴もお金も無い僕だけれど/これから君に全て告白するよ」と始まりつつ、「今の僕は最強にかっこ悪いけど この気持ちだけは本物なんだ」と思いの強さだけで最後まで突っ走る曲ですが、本多さんがまさにこういうキャラクターだと。
宮原:そうですね。響平は出会った時から、空気の読めない人だったんですよ。だけど大人になって、社会に揉まれていくにつれて、空気を読もうとしたり、周りに合わせようとしたりするようになって。響平とは付き合いが長いので、そういう時期も見てきました。だけど、僕はやっぱりKYな響平の方が好き。10月にリリースする「ANSWER」は、そういう気持ちを込めて、「ダメラブストーリー」のアンサーソングとして書いた曲なんですよね。
―なるほど。「ANSWER」はウエディングソングでもありますよね。
宮原:僕、響平には、響平のカッコ悪い部分を受け入れてくれる人と結婚してほしいなと思うんですよ。人ってちょっとしたきっかけで変わって、面白くない人間になっちゃったりするじゃないですか。元々自分の思いを言えていた僕が、だんだん何も言えなくなっていってしまったように。だけど人のダメなところって、いいところとも繋がっているから。ダメなところを変えたり隠したりするよりも、受け入れてもらえる環境に身を置くことが大事なんじゃないかと思うんです。どうせいつか死ぬんだから、自分のことを大切にしてくれる人と一緒にいるのが一番。
本多:分かるなー。僕自身、変にカッコつけようとしたり、相手のことを思いやろうとしていたことが過去にあって。
宮原:でも、ズレてたんだよね?
本多:ズレてたし、たとえ成功したとしても、ずっとカッコつけ続けられるのかというと難しいなって。ストレスがたまるし、絶対にどこかでボロが出ちゃうなと思ったんです。だったら最初から飾らずにいた方がいいし、「それでも自分のことを好いてくれる人と一緒にいた方がいいよね」という話になる。
―曲を書きながら、「ちょっとカッコいい歌詞を書きたいな」という気持ちになる瞬間はありませんでしたか?
本多:正直あったっすね……。
井口:あったんかい(笑)!
本多:だけど「いやいや、そのままの自分として書こう」と思って。
宮原:(笑)。「ダメラブストーリー」「ANSWER」という2曲を通じて、「カッコ悪くてもいいんだよ」というメッセージを届けられたらいいなと思っています。
―今回採用されたのは宮原さんと本多さんが書いた曲ですが、入江さんと井口さんはどんな曲を書いていたんですか?
諒孟: 僕の書いた曲は、「ダメラブストーリー」と近いテイストでした。女の子に「好きって言ってよ」と言われるけど、「あんまり言いたくないな」と思ってしまう男心を……。
―どうして「あんまり言いたくない」と思うんですか?
諒孟:やっぱり照れじゃないですかね? 俺自身、情熱的に「好きだ!」って言うタイプじゃないから、「ちょっと察してほしいな」という気持ちがあって。
―気持ちを察するなんて不可能ですよ。他人同士なんだから。
諒孟:そうですよね。本当にその通りなんですけど……。
宮原、井口、本多:(笑)
―井口さんはどんな曲を?
井口:僕は今回、歌詞をつけるところまで行かなかったんですよね。
宮原:多分、恥ずかしくて、持ち寄り合戦から逃げたんだと思います(笑)。
井口:(笑)。まあでも、人間性が出るというのは本当にその通りですよね。僕は今回歌詞を書いてないですけど、今までの経験を振り返ると、書いたあとに「自分ってこういう人間なんだ」と気づいたことも多くて。「どういうことをしたら相手に喜んでもらえるか、わりと考えるタイプなんだな」「ということは、人に嫌われたくないという気持ちが強いんだ」というふうに。
宮原:なるほどね。
―宮原さんが書いたのは「コイ夏」「曖昧 me mine」「ANSWER」の3曲です。7月にリリースした「コイ夏」は初々しい曲ですね。
宮原:「コイ夏」は、高校生の頃に書いた歌なんですよ。「今のirienchyでこの曲をリアレンジしたらどうなるんだろう?」とワクワクしながら形にしていったんですけど、大人になっても、自分の根本はやっぱり変わらないなと思いました。自分の思いをちゃんと伝えないとか、恋愛においてちょっとズルいところがある(笑)。
―ははは。8月にリリースした「曖昧 me mine」については、いかがですか?
宮原:この曲は、みんなで恋愛ソングを持ち寄った時に作った曲です。周りの人から恋愛の話を聞いたり、自ら聞きに行ったりすることが多いんですよ。髪を切りに行った時に、美容師さんに「最近どうですか?」と質問してみるとか。そしたら、女の人から「最初は好きと言ってくれていたのに、だんだん適当に扱われるようになるんです。男の人のあの感じは何なんですか?」という話を聞くことがけっこう多いなと思ったんですよね。そういうことで悩んでいる人って多いんだなと。
―「曖昧 me mine」のテーマはそこから来ていると。
宮原:はい。僕は男なので、男目線で喋っちゃいますけど、適当に扱っているつもりなんてないんですよ。だんだん冷たくなっているんじゃなくて、最初に頑張りすぎちゃっているだけというのが多分真実だと思う。「曖昧 me mine」の歌詞は女の人目線ですけど、僕は「男の人の気持ちも分かるな」とも思いながら書いたので、ちょっと男を守りにいっているような歌詞になっていると思います(笑)。
―アレンジや構成でも、人の感情の曖昧さや複雑さが表現されているように思います。最初は風通しのいい雰囲気だけど、女性が感情を吐き出すようなCメロがあり、サウンドの盛り上がりとともにラストに向かっていく流れですね。
諒孟:Cメロは最初はなかったんですけど、「ここで女の人が感情を直接的に言える場面があったらいいよね」という話になって。ギターのフレーズに乗せてだったら、感情を吐き出すこともできるかもということで、こういうアレンジになりました。
―そしてラストは「めんどくさいな」というフレーズで終わります。
宮原:僕が話を聞いた人たちはみんな「こんなことを言ってる私、めんどくさいですよね」と言っていたんですよ。めんどくさいという自覚があるのに、それでも言ってしまうなんて、かわいいなと思ったんですよね。
―いいですね。めんどくさい=かわいいという考え方。呼吸がしやすくなる感じがします。
宮原:恋愛における悩みって、相手がいるからこそ生まれるものじゃないですか。たくさん悩んでいるということは、相手のことをたくさん考えているということ。みんな「私ってめんどくさいな」と思いながら悩んでいるけど、どこか楽しそうにも見えるんですよね。僕は今まで”人生応援ソング”みたいなものをたくさん書いてきましたけど、今回ラブソングを書くことに集中してみて、根っこは同じだと気づけたのが一番の収穫でした。結局は応援がしたいし、「別にダメじゃないよ」と伝えたいという気持ちがある。ラブソングを書くことに対して、どこかハードルを感じていたんですけど、書くのがちょっと楽しくなりました。
―入江さん、井口さん、本多さんは4曲の制作を終えて、どんなことを感じていますか?
井口:曲を通じて各々の恋愛観を知ることができたし、制作期間中は恋愛トークが多くなったのが新鮮でしたね(笑)。
諒孟:確かにその時期めっちゃ多かった。
本多:男4人だと、普段そういう話はしないよね。
井口:しないしない(笑)。「この人はこうだろうな」と思っていたけど意外と違ったとか、発見がいろいろとあって。これからも長く関わっていくメンバーのことを改めて知れてよかったです。
諒孟:個人的には恋の歌を書くのに苦戦したので、「もうちょっと恋したほうがいいのかも」と思いました……(笑)。
本多:じゃあ俺も個人的な話をしますけど、颯くんがアンサーソングを書いてくれたのが本当に嬉しくて。「付き合い長いし、やっぱりこいつ、俺のこと分かってんじゃん」と思いましたね。あとは、この4曲がセットリストに組み込まれたライブがどういう感じになるのか、ワクワクしています。
―10月22日から全国ツアーが始まるんですよね。
本多:そうなんですよ。これからセットリストを決めるのが楽しみです。
宮原:『irienchy presents 「愛がちょっと足りないんじゃない?」TOUR』というタイトルなんですけど、「足りなくたって楽しめるんだよ」「というか、僕らは既に愛を持っているんだよ」と伝えられるツアーにできたらと思っていて。僕らは初めて聴いた人の心にもスッと入っていけるような音楽を目指しているので、いつも来てくれている人はもちろん、初めて来る人にも楽しんでもらえるんじゃないかと思ってます。ちょっとでも気になったら、ぜひ来てください!
<リリース情報>
irienchy
「ダメラブストーリー」
9月25日(水)配信
https://linkcloud.mu/e6e149a8
<ライブ情報>
2024年10月22日(火)名古屋 CLUB UPSET
2024年10月23日(水)大阪アメリカ村 BEYOND
2024年10月25日(金)福岡 LIVE HOUSE Queblick
2024年11月1日(金)東京 Shibuya eggman
料金 前売り\2500(学割\1000)/ 当日 \2800(+1D)
https://eplus.jp/sf/search?block=true&keyword=%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%BC
Offcial Site:https://www.irienchy.com/