渡辺監督代行(C)日刊ゲンダイ

写真拡大

 まだ9月ではなく、もう9月である。

【もっと読む】西武再建に“身売り”という選択肢は?《今の球団上層部は野球を知らず興味もない》悲惨な現状

 渡辺監督代行の退任が確実となり、来季の監督人事に揺れている西武。投手部門はともかく、12球団ワーストのチーム打率.211と低迷した打線の再建は急務とされており、球団も次期監督候補に相応の人材をリストアップしているという。

 しかし、ある球団OBは「相当、難航しそうです」と、こう続ける。

「西武OBや外部を問わず、球団は以前から複数の候補に声をかけているそうですが、今のところ、全員に断られたと聞いています。プロで飯を食っていた人間ならば、西武の再建に相当時間がかかるのは誰が見ても明らか。監督を引き受けたところで2年や3年程度では結果を出せるかわからず、自分の経歴に傷をつけるだけに終わる可能性が高い。いわば、火中の栗を拾うようなものですから」

 このまま次期監督が決まらなければ、それこそコーチの人選も手遅れになる。他球団の組閣が進めば優秀な人材はそちらに取られ、評論家もテレビやメディアとの契約が決まれば、西武から誘いがあっても断らざるを得ない。このままだと監督不在、コーチ陣の去就不明のまま秋季キャンプ突入……なんてことになりかねないのだ。

「それを防ぐための保険が、西口二軍監督の内部昇格でしょうけど……。そうなると、内部人事で編成部の元コーチと現コーチを入れ替える程度で、顔ぶれはほぼ変わらないでしょうね。チーム再建も当然、先送りです」(球団OB)

 前途多難だ。

  ◇  ◇  ◇

 チームの再建に残された手段は「身売り」のみかもしれない。球団周辺からは「今の上層部は野球を知らず興味もない」と、背広組を痛烈批判する声まで上がっているのだ。いったいどういうことか。西武にいま何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。