食品医薬品局(FDA)が、Appleのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」向けに設計された聴覚サポート機能を補聴器として使えるよう認可したことが明らかになりました。これにより、「AirPods Pro 2」は今後のソフトウェアアップデートで補聴器機能を使うことが可能になります。

FDA Authorizes First Over-the-Counter Hearing Aid Software | FDA

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-authorizes-first-over-counter-hearing-aid-software

Apple AirPods Pro 2 have been approved by the FDA to function as hearing aids | TechRadar

https://www.techradar.com/audio/earbuds-airpods/apple-airpods-pro-2-have-been-approved-by-the-fda-to-function-as-hearing-aids

2024年9月9日、Appleは軽・中等度の難聴を持つ人々を助けるための補聴器機能「Hearing Aid Feature」を設計したと発表し、実際に補聴器として使うための承認を間もなく得られる予定だと説明していました。発表の3日後にFDAがリリースを公開し、当該機能を「初の市販補聴器ソフトウェアデバイス」として認可したことを明らかにしました。

Appleの補聴器機能は世界で初めて「ソフトウェアベース」で機能するものです。AirPods Proで使用することが想定されていて、デバイスを改造せずとも既存の製品に補聴器としての機能を追加できることが特徴です。



補聴器機能には、iPhoneとAirPods Proを使用した臨床ベースの聴覚検査と、聴覚検査を通じて得られた情報を元にAirPods Proを個人に最適化した補聴器へと変える仕組み、騒音から聴覚を保護する仕組みがあります。AirPods Proが個人に最適化されると、周囲の特定の音を増強するなどの機能を利用できるようになります。

Hearing Aid feature for AirPods Pro 2 | Apple - YouTube

補聴器機能はまずAirPods Pro 2に追加される予定。2024年9月中に、日本、アメリカ、EUを含む150以上の国と地域で利用可能になると案内されています。なお、補聴器機能は18歳以上の成人ユーザーを対象としています。



FDAは「難聴は、何百万人ものアメリカ人に影響を及ぼしている重大な公衆衛生上の問題です。広く使われている消費者向けオーディオ製品に追加する補聴器用ソフトウエアが認可されたことは、軽度から中等度の難聴を自覚する成人に、聴覚支援の入手可能性、利用しやすさ、受け入れやすさをもたらす第一歩となります」と述べました。