“超高校級”ストライカーだった森崎嘉之は、なぜプロで大成できなかったのか? 城彰二は「欲を出されたら、絶対負けている」
城氏の1歳下である森崎氏は、市立船橋高時代に冬の選手権で大活躍。得点王に輝き、チームを優勝に導いた。ただ、95年に鳴り物入りで加入したジェフではリーグカップに1試合出場したのみで、96年に退団。その後は水戸ホーリーホック、横河電機でプレーし、23歳で現役生活を終えた。
「ナイーブだしね。責任を感じたりとか、悩み込んじゃうタイプ。そこが嘉之に足りないところだと思った。ワーッと圧力をかけられたり、プレッシャーとか与えられちゃうと、責任感が強いから。俺みたいに『関係ねえよ。お前ら黙っとけよ』みたいな感じの性格じゃないから。真逆だよね」
森崎氏は「(自分が)足を引っかけた選手が倒れると、『本当に大丈夫?』とか、さすっちゃうぐらい。ジェフの時も年上の方、目上の方がいっぱいいて、懐に潜り込んで『どうしたらいいですか?』と言えば良かったものの、そういうことが僕はできなくて」と語る。
また、城氏は新人時代の森崎氏に強い対抗意識があったと明かす。ルーキーイヤーに33試合12得点を記録していたものの、ポジションを奪われる危機感があったという。
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「嘉之の高校サッカーでの活躍を見ているし。ジェフに入ってくるから、『やべえな』と思ったよ。ポジションを取られると思っていたから、『やらなきゃ、やばい』というのは、すごくあった。マジで思っていた」
だが、当時の森崎氏には“欲”が足りなかったと城氏は指摘する。
「欲を出されたら、俺は絶対負けていると思う。技術のレベルが違うもん。すごく上手いから。ボールタッチも柔らかいし、身長もあるしね。技術は全然敵わなかった。だけど、欲がなさすぎるから。あまりガツガツ『このポジションを奪ってやるぞ』みたいなの(がない)」
そして、森崎氏が「頑張っているけど頑張っている感が、感じ取れないみたいな。自分のなかで頑張ってはいるんですけど」と振り返れば、城氏は「本人はやっているけど、そのへんが、俺がレギュラーを取られなかった、助かった部分。俺はガツガツするからさ。でも、いろんな勉強をさせてもらったしね」と述べる。
日本代表でワールドカップに出場するなど飛躍した城氏と、プロで思うような結果を残せなかった森崎氏。2人の違いはメンタル面だったという見解で一致した。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
