ビーチバレー界のニューヒロイン「のあまゆ」は何事もポジティブに変換 山本由伸の姿勢からも学びを得る
華麗なプレーと愛らしいルックスで注目を集めるビーチバレー界のニューヒロイン、衣笠乃愛と菊地真結。"のあまゆ"の愛称で人気のふたりは、ほぼ毎日一緒に過ごすほどの大親友であり、ビーチバレーにおいての良きパートナーだ。今年大学を卒業し、春からプロとして活動をスタートしたばかりの彼女たちに影響を受けた選手、試合前に欠かさず行うルーティンを聞いてみた。
前編>>ビーチバレーの新星「のあまゆ」ペアインタビュー 競技の魅力と夏ならではのオススメ観戦方法とは
ビーチバレーのニューヒロイン「のあまゆ」の衣笠乃愛(左)と菊地真結(右) photo by Takahiro Idenoshita
【影響を受けたのはあの選手】
――おふたりの仲の良さが伝わってきましたが、ケンカはしないんですか?
菊地真結(以下、真結) ケンカっていうケンカはないです。部活中に「これはこうでしょ?」って言い合いになることは高校の時から結構あるんですけど、だからといって次の日から口を聞かないっていうようなことはなくて。その場だけで長引かないんです。
衣笠乃愛(以下、乃愛) 部活で言い合いになったことってあったけ(笑)? 私、寝たらすぐ忘れちゃうんですよ。前の日に言われたこととか「覚えてる?」って言われても忘れていることが多くて。いい意味で嫌なこともすぐ忘れちゃいます。すっごくポジティブなんです。自己肯定感が高いというか。逆に、真結はネガティブだったよね。
真結 うん、昔はネガティブだった。高校1年から3年まで乃愛と一緒のクラスで、部活も一緒だったので、ポジティブさに感化されました。乃愛の考え方を真似してきたのもあるんですけど、ネガティブに思っていても、ポジティブに考えるようにしていたらいつの間にか乃愛と同じような感じになっていましたね。
――とてもいい影響を受けていますね。
乃愛 両親から「お前はできる!」って暗示をかけられて育てられてきたんですよ(笑)。あと、嫌なことを言われたりしても、ポジティブに変換させるように教えられてきて。だからバレーをやっている時にうまくいかないことや監督に怒られることもあるんですけど、「怒られない方が期待されていない」って変換できる思考になってます。もちろん、ネガティブになる時もありますが、次の日には忘れているので。
真結 本当に乃愛はポジティブ。この前、ふたりで遠征で地方に行ってホテルに泊まったんですけど、部屋番号が315だったんですよ。そうしたら乃愛が「サイコーじゃん」って言っていて。そんな発想ある?って思いました(笑)。
乃愛 私のポジティブパワーで、電子機器が反応しちゃうこともあったよね。夏の遠征が多い時期、どこへ行ってもブレーカーが落ちるんですよ。ホテルの部屋も居酒屋も。宿泊先の火災報知器が鳴ったこともあって。霊が憑いていたら怖いと思って霊能者の人に見てもらったら、私の発するエネルギーが強すぎて電子機器が反応してるって言われました(笑)。
ポジティブさは親からもそうですけど、いろんな人の良い考え方からも影響を受けていると思います。例えば、YouTuberのよしミチ姉弟のミチちゃんの「期待しない、気にしない、私は悪くない」っていう言葉。もし何かミスが起きた場合は、ミスにはいろんな要因が関わってミスが起こっているから、私だけが悪いわけじゃない=私は悪くないみたいな。そう考えたら楽になるなぁって思ったり。
――他にも影響を受けた方はいらっしゃいますか?
乃愛 スポーツ関連で言うと、メジャーリーグで活躍されている山本由伸投手です。山本投手ってフォームを変えたんですけど、そのために練習したことが今まで野球選手がやってこなかったことで。そんなことをやっても無駄だって周りに言われてたのに、やり通して成功した。そんな姿がカッコいいなって思います。
真結 私はボクシング漫画『はじめの一歩』の幕之内一歩くんです。友達におすすめされて最近アニメで見て、カッコいいなって思っちゃいました。一歩くんって、めちゃくちゃストイックなんですよ。体力をつけるためにたくさん走ったりするんですけど、そんな姿をずっと見ていたら感化されちゃって、私も走ったりしてます(笑)。一歩くんの頑張っている姿を見ているだけで「頑張りたい!」って思えるんですよね。
【私生活においては姉妹のような関係性】――好きな男性のタイプも当てはまったり?
乃愛 見た目も中身もスポーツマンに惹かれます。真面目で優しくて尊敬できるところがある人が好きです。
真結 私は、ちょっとムキムキな渋い大人の男性に惹かれます。
乃愛 ダンディーなイケオジ系が好きだよね。真結は絶対に年上の男性が合うと思う。実際に兄弟構成も真結は妹で、友達といる中でも妹キャラなんです。私は弟がいる長女なんで、私生活でもお姉ちゃん的な役割。ご飯とかお菓子とか作ったら、真結を呼んで食べさせたりしてます。
――私生活においてもふたりの相性はバッチリってことですね。
乃愛 そうですね。ほぼ一緒にいますし! ふたりとも食べることが大好きなので、休日は食べたいもの目当てにいろんなところに行ったりもしてます。前日に決めて、夜行バスで京都までスイーツを食べに行ったこともあります。夏は大盛りのかき氷が食べたくて、いろんなところに行ったし。あと、最近はふたりで神社巡りもしてます。
真結 試合前は小網神社に必ず行くよね。ゲッターズ飯田さんがパワースポットとしておすすめしていて行ってみたら、翌日の試合の成績がよかったんですよ。ここのおかげなのかなって、「試合前は小網神社に行く」がルーティン化してます。
【もっと多くの人に"のあまゆ"を知ってもらいたい】――では、これからも試合前には行くってことですね。
乃愛 行きますね。で、優勝して表彰台に上がって、賞金の板を持ちながらシャンパンのかけあいをやってみたいです! 先ほどお話ししたジャパンレディースでも表彰台に上がったんですけど、シャンパンのかけあいではなく、ホースで水をかけあうという......(笑)。それももちろん楽しかったんですけど、優勝のシャンパンファイトは一度はやってみたい憧れです。
あと、アスリートとして、素敵な女性であり続けたいっていうのが一番なんですけど、ふたりで何か新しいことをやってみたいなって思っていて。私たちのことを知らない人が多いと思うので、もっと知ってもらいたいんです。TikTokだったり、YouTubeだったり。私たち自身のいろんなことを発信していきたと思っています。
真結 うん、やってみたい! 私は栄養学を勉強したいんですよね。アスリートとして、食事の管理はとても大切だと思うんです。資格を取ることまでは考えていないんですけど、知識としてちゃんと押さえておきたい。身体のことを考えるとピラティスにも挑戦してみたいです。砂浜で綺麗に見せたいのでボディメイクは欠かせないですね。
■Profile
衣笠乃愛(きぬがさ・のあ)
2001年8月13日生まれ。滋賀県出身。小学生の頃からバレーボールを始め、高校時代は共栄学園のバレーボール部に所属。その後、明海大学へ進学し、バレーボール部へ。2024年春からプロのビーチバレーボール選手として活動開始。幼少期の夢は歌って踊れるアイドルになること。今、一番欲しいものはトイプードルの赤ちゃん。
菊地真結(きくち・まゆ)
2001年5月24日生まれ。千葉県出身。小学生の頃からバレーボールを始め、高校時代は共栄学園のバレーボール部に所属。その後、明海大学へ進学し、バレーボール部へ。2024年春からプロのビーチバレーボール選手として活動開始。K-POP好きで、推しは女性アイドルグループ「IVE」のユジン。今、一番欲しいものはヘアビューロンのヘアアイロン。