「不当な反則負け」柔道女子57キロ級・韓国選手 韓国メディア激怒「理解できない判定」
韓国メディアが柔道女子57キロ決勝で「反則負け」を喫したホ・ミミ(韓国)の判定をめぐり、試合を裁いた審判に激怒した。
57キロ決勝は2024年7月29日に行われ、出口クリスタ(カナダ)がホ(韓国)を延長戦の末、3つ目の指導を受けたことによる反則勝ちで金メダルを獲得した。
「問題はホ本人ではなく、理解できない判定にあった」
試合は一進一退の攻防が続く激しい展開に。互いに決めてがないままゴールデンスコアとなり、この時点で出口は指導1、ホは指導2とピンチに立たされた。
ゴールデンスコアに入り、出口が2つ目の指導を受け、両者ともに後がなくなった。
その後、積極的に攻めたホだったが、投げる気のない偽装的な攻撃とみなされ3つ目の指導。これで出口の金メダルが決まった。
ホの「反則負け」に対して、複数の地元メディアが怒りを示した。
「スターニュース」(ウェブ版)は「ホの不当な反則負け 柔道判定論争」などのタイトルで特集記事を組んだ。
記事では「メダルを獲得したこと自体は間違いなく快挙であり、十分に称賛に値する」としたうえで、「問題はホ本人ではなく、理解できない判定にあった。特に『偽装的攻撃』に揺さぶられた。この日の試合でホは正規時間(4分)内でも偽装的攻撃で1回指導を受けた」と怒りをあらわにした。
「なぜ出口に指導を与えないのか」
韓国女子代表のキム・ミジョン監督は試合後、「3つ目の指導は見方によって違うかもしれないと思う」などと語ったという。
「スポーツ韓国」(ウェブ版)は、韓国放送局SBSで解説を務めた元五輪メダリストのチョ・グハム氏のコメントを紹介しながら記事を展開した。
記事によると、チョ氏は「なぜ出口に指導を与えないのか」「なぜ積極的に攻撃したホ・ミミにしか指導を与えなかったのか」と語ったという。
今大会、柔道では審判の判定をめぐる問題が続出している。男子60キロ級準々決勝では「不可解な判定」で永山竜樹(28)が敗退。男子73キロ級では、準々決勝で反則負けを喫した橋本壮市(32)の判定をめぐり、波紋が広がっている。