「SNS」「LAN」「PDF」は何の省略か言えますか⁉アルファベット2〜3文字に略されている言葉28選
こんにちは。クイズを愛する2児のサラリーマンけんたろ(@kenlife202010)です。クイズ好きが高じて、日本語や雑学に興味を持つようになり、X(旧Twitter)やVoicyではクイズを中心に言葉の知識や雑学ネタを発信しています。
どれだけ知ってる?アルファベットで略されている言葉28選
こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。
今回は「アルファベットで表される略語」です。
日常生活を送る中で、よくアルファベット2文字や3文字で表されるものを見かけないでしょうか?最近流行りの「AI」、現金を引き出すのに必要な「ATM」、データを持ち運ぶのに必要な「USB」など、たくさんのアルファベットで表される略語が身の回りにはあります。また企業の名前にもアルファベットだけで表されるものもあります。ではそれらを略さずに言うことはできますか?
今回はアルファベットで表される言葉を28個ご紹介します。
A I:Artificial Intelligence
Artificialが「人工の」、Intelligenceが「知能」を表す英語なので、そのまま「人工知能」と訳されます。この言葉を使い始めたのは、アメリカの計算機学者ジョン・マッカーシーでした。1956年に開かれたダートマス会議にて彼が初めて使ったとされます。それから半世紀以上が経ち、今この分野が大きく進展しようとしています。
IQ:Intelligence Quotient
Intelligenceが「知能」、Quotientが「(割り算の)商、比率、指数」を表す英語なので、「知能指数」と訳されます。知能指数の測定は従来「精神年齢÷生活年齢×100」で算出する方法でしたが、現在はDIQ(偏差知能指数)と呼ばれるもので表すことが主流となりました。90〜109が平均値で、110以上だと「IQが高い」とされます。一般的に「頭がいい」の指標に使われがちですが、実際は発達の具合を調べるものです。またIQとは別に、EQ(Emotional Quotient:感情指数)というものがあり、これは社会生活を送る上で人間関係を築いていくのに必要な指標です。
OK:All Correct
小さい頃から一番使ってきた2文字のアルファベットはこれではないでしょうか?了解を表すのに使う「OK」ですが、上記に示した単語の頭文字にはなっていません。一説によると、1839年3月23日のボストンのモーニングポスト紙に載った、「all correct」のミススペル「oll korrect」の頭文字から使われ始めたとされます。日本でも1920年代に使われ始めたとされます。
BS:Broadcasting Satellites
Broadcastingが「放送」、Satellite(s)が「衛星」を表す英語なので、そのまま「放送衛星」と訳されます。つまり、BS放送とは放送衛星を利用した放送ということで、現在運用されている衛星は東経110度に打ち上げられた衛星が使用されています。
ATM:Automatic Teller Machine
現金を引き出すために銀行やコンビニに設置されているATM。Automaticが「自動」、Tellerが「(銀行の)金銭出納係、窓口」、Machineが「機械」を表す英語なので、「現金自動預け払い機」と訳されます。ちなみにATMには受話器が付いているものも多いのですが、その理由は問い合わせとは別に視覚障害者が音声ガイダンスで引き出すことができるようにするためです。
USB:Universal Serial Bus
PCのデータを持ち運びするために使用されるUSB。Universalが「一般的な、万人共通の」、Serialが「連続的な、順次の」、Busが「バス」を表す英語なのですが、一般的な訳語としては「汎用インターフェース規格」となります。ここで言う「バス」とはPCのマザーボード上で複数の回路や装置間を結びデータをやり取りするための伝送路のことです。そして「シリアルバス」とは1ビットずつ順番にデータを転送する方式のことです。これがインターフェース規格の1つとなっています。
FAQ:Frequently Asked Questions
Frequentlyは「頻繁に」、 Askedは「尋ねられる」、 Questionsは「質問」なので、そのまま「頻繁に尋ねられる質問」を表します。よくある質問とその回答をまとめたものを指します。ユーザーが製品やサービスについて尋ねる可能性の高い質問に対しては、事前に回答を用意しておく方が効率が良いですよね。
VIP:Very Important Person
Veryは「とても」、Importantは「重要な」、Personは「人物」なので、そのまま「とても重要な人物」を表し、企業や組織にとっての重要な顧客、富裕層などを意味します。VIPルームやファーストクラスなどは憧れますよね。最近では「VIP戦略」と言うワードも耳にします。富裕層の方に良いサービスを提供する代わりに高い報酬をいただき、その分一般サービスゾーンの価格を下げ、より多くの集客を狙う戦略です。
SNS:Social Networking Service
X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、TikTokなどが代表的なSNS。Socialは「社会の」、Networkingは「ネットワーキング(複数のコンピューターやデータバンクが連結しているシステム)」、Serviceは「サービス」なので、無理やり訳すと「インターネットを介した社会的なネットワーク形成サービス」となります。1990年代半ば頃から広がり、各々がアカウントを作成し、インターネット上で交流することで新しいコミュニティ形成を促します。私にとっても今では日常の一部であり、この記事を書く大きなきっかけにもなりました。
LED:Light Emitting Diode
Lightは「光」、Emittingは「放射する」、Diodeは「ダイオード(半導体素子)」なので、「発光ダイオード」と訳されます。最近の電球や信号はほとんどLEDとなってきていますね。高効率で長寿命などが特徴です。原理としては電流を流すことで半導体結晶の中で光が生じる仕組みです。1993年に青色発光ダイオードが開発され、光の三原色である赤、緑、青が揃い、一気に普及して行きました。ちなみにこの青色発光ダイオードの発明により、赤粼勇終身教授、天野浩教授、中村修二教授が2014年にノーベル物理学賞を受賞されています。
CEO:Chief Executive Officer
Chiefは「(組織の)長」、Executiveは「管理・経営者」、Officerは「(会社などの)役員・幹部」なので、日本語では「最高経営責任者」と訳されます。Google、Apple、Amazonなどアメリカの企業の話題になると必ず目にする言葉です。ちなみに、CEOが定めた経営計画に従って実務を執行する最高執行責任者はCOO(Chief Operating Officer)と言います。
JIS:Japanese Industrial Standards
Japaneseは「日本の」、Industrialは「産業の」、Standardは「標準」なので、「日本産業規格」を表します。以前は「日本工業規格」と呼ばれていました。これは日本の産業標準化法に基づいて定められた国家規格で、これが無いと市場に出てくるモノが多様化し無秩序化してしまいます。標準化することで安全に利用することができます。JISによって定められたものの例を挙げると、トイレットペーパーの横幅は114mm、CDの直径は12cmなど数値が定められたものや、牛乳パックの上の凹み、シャンプーボトルのギザギザなど目の不自由な人でもそれが何かわかるようにデザインの標準化もされています。
ANA:All Nippon Airways
全日本空輸株式会社の英字社名「All Nippon Airways CO., LTD.」の頭文字をとったものです。以前までは「全日空」で呼ばれていましたが、2003年からは「ANA」を公式の呼称としています。
NHK:Nippon Hoso Kyokai
日本放送協会のローマ字「Nippon Hoso Kyokai」の頭文字からとったものです。この略称は連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)管轄下の民間情報教育局と日本人スタッフとの検討の結果決まりました。テレビ放送に関しては、1939(昭和14)年に日本初のテレビ公開実験を実施し、戦争による中断を経て1953(昭和28)年2月1日に本放送を開始しました。
IH:Induction Heating
Inductionは「誘導」、Heatingは「加熱」なので、「(電磁)誘導加熱」と訳されます。IHクッキングヒーターでよく目にする言葉かなと思います。電磁誘導の効果を利用して物体を加熱する方法で、省エネで効率的な加熱方法です。この電磁誘導とは、磁界の変化によって電流が発生する現象です。IHでは、コイルに高周波の電流を流すことで強い磁界を発生させます。この磁界が金属物体に当たるとその物体の中に渦電流というものが誘導され、この渦電流が物体を加熱していくという仕組みです。
UV:Ultraviolet
Ultravioletは「紫外(線)の」を表す英単語です。正しく紫外線を英語で表すなら「Ultraviolet rays」です。紫外線は可視光線より波長の短い光で、日焼け・皮膚のシミやシワ・がんの原因になります。一方でビタミンDを生成する役割も持っています。ただデメリットの方が大きいので、しっかりとUVカットの日焼け止めなど使って紫外線対策はしておきましょう。
NG:No Good
よく日常でも使用する「NG」ですが、実は和製英語のため海外では伝わりません。元々は映像業界の言葉で、映画・テレビでうまく撮影ができず駄目になることを表すのに使われていました。ちなみに反対の「OK」はすでにご紹介しましたが、こちらは海外でも伝わります。
OB / OG:Old Boys / Old Girls
「Old」は「年取った」、「Boy/Girl」は「少年/少女」なので、「年取った少年/少女」になりますが、在校生に対して卒業生を表す和製英語です。学生だけでなく会社員に対して使われることもあります。英語では「alumnus (男)/ alumna(女)」が使われます。ちなみにゴルフで使われる「OB」は「Out of Bounds(プレーする区域外)」の略です。
PDF:Portable Document Format
Portableは「持ち運びできる」、Documentは「文書」、Formatは「フォーマット、形式」なので、日本語にすると「携帯しやすい文書フォーマット」となります。PDFは異なるプラットフォームを持つコンピュータユーザー間で文書の共有をするために1993年にAdobe Systemsによって開発されました。仕事で利用している方も多いと思いますが、よく誤解されているのは「編集できない」ということ。専用ソフトを使えば編集することも可能なので取り扱いには注意しましょう。
LAN:Local Area Network
Localは「特定の場所の」、Areaは「場所・範囲」、Networkは「ネットワーク」なので、日本語にするとそのまま「特定の場所でのネットワーク」となり、家や職場などで用いるインターネット回線のことです。LANには有線と無線があり、有線はケーブルを使ったものでセキュリティが高く通信速度も速いことなどが特徴です。一方無線は電波で接続するもので設置が容易で移動しながらでも多数で接続できるのが特徴です。「無線LANとWi-Fiはどう違うの?」と疑問を持たれる方もいるかと思いますが、無線LANは総称であり、Wi-Fiは無線LANの中の規格の1つです。
BCC:Blind Carbon Copy
Blindは「見えない」、Carbonは「カーボン紙」、Copyは「複写」という意味で、一見よくわかりませんが、昔のコミュニケーションは紙で行われていました。 手紙の複製を作成するには、2枚の紙の間に「カーボン紙」と呼ばれるものを挟んだ状態で、上の紙に文字を書くとカーボン紙を通して下の紙に写されます。そのため下の紙は「カーボンコピー」と呼ばれました。このCCはメールでもよく利用されますが、BCCは複写相手が誰かわからなくなっているという違いがあります。ビジネスにおいては、社内ではCCで構いませんが社外に対してはBCCを使っておかないと情報漏洩にも繋がりかねませんのでご注意を。
ROM:Read-Only Memory
Readは「読む」、「Only」は「〜だけの」、Memoryは「記憶」という意味で、元々は「読み取り専用メモリー」を指していました。そこからネット上で自分からは発言せず他人の発言や掲示を読むだけの人のことを指すようになりました。よくSNSでは「ROMる」「ROM専」というワードも聞きます。情報取得のためにROM専になるもの良いですが、やはり自ら発信していく方が新しい世界が広がるのでオススメです。
GPS:Global Positioning System
Globalは「地球全体の」、Positioningは「位置」、Systemは「仕組み」という意味で、一般的に「全地球測位システム」と訳されます。複数の人工衛星との電波のやり取りにより位置を特定する技術で、カーナビやスマホの位置検索、最近ではゲームなどにも利用されており、我々の生活に無くてはならないシステムとなっています。元々は、アメリカが軍事用に開発に着手していたものであり、1978年にGPS衛星が打ち上げられました。しかし、1983年に起きた航空機事故を背景に当時のアメリカ大統領であるロナルド・レーガンが航空機の安全のためにGPSを自由に使えるようにするべきだと表明したことで、1996年より無料で全世界で利用できるようになりました。
CPU:Central Processing Unit
Centralは「中央の」、Processingは「処理・加工」、Unitは「単位、装置」という意味で、一般的に「中央演算処理装置」と訳されます。コンピューターの中核をなす重要な部品で、主な役割は、名前にもある通りプログラムに基づいて演算処理を行うことです。演算処理とは、例えば、足し算、引き算、掛け算、割り算などの基本的な四則演算から、より複雑な三角関数の計算や論理演算などのことで、CPUはプログラムに従って、入力されたデータを処理し、結果を出力します。この処理速度は非常に速く、1秒間に何億もの演算を行うことができます。また、CPUには複数の「コア」と呼ばれる演算ユニットが搭載されており、並列処理を行うことで、さらに高速な処理が可能となっています。そのため、PCを購入する時には、このCPUがどの程度のものであるかをチェックすることが大事で、快適に使いたいのであれば良いものを選ぶことです。
OTC:Over The Counter
Overは「〜を超えて」、Counterは「カウンター・売り場」という意味で、直訳すると「カウンター越しの」となります。金融用語で、取引所の外で行われる取引のことを指します。しかし、最近はドラッグストアなどで「OTC医薬品」というワードで目にすることが多いのではないでしょうか。これは処方箋なしでドラッグストアで購入できる医薬品のことを指しており、2006年以前は「市販薬」や「大衆薬」と呼ばれていたものです。
VAR:Video Assistant Referee
そのままビデオアシスタントレフェリーと呼ばれます。サッカーの試合で主審や副審をサポートするために、別の場所で映像を見ながら判定を下す審判員のこと、およびそれに関連するシステムのこともVARと呼ばれます。Jリーグでは2020年頃から使用されました。どの試合でもできるわけではなく、国際サッカー評議会の承認を受けた組織、スタジアム、審判員でなければ使用できません。使用するタイミングも限定されており、得点かどうか、PKかどうか、退場かどうか、警告退場の人間違いかどうかに加えて、主審が確認できなかった重大な事象の時にのみ適用されます。
JAL:Japan Airlines
日本航空株式会社の英語表記「「Japan Airlines Co., Ltd.」を縮めたものです。1951年に日本国有鉄道の航空部門として設立された日本航空が前身で、その後民営化されました。ANAと共に日本の主要航空会社です。2010年に一度倒産しましたが、京セラ創業者である稲盛和夫氏のもと経営再建が行われ、V字回復を遂げました。
YKK:Yoshida Kogyo Kabushikikaisha
よくファスナーの掴むところに印字されている「YKK」。現在は社名にもなっていますが、元々は吉田工業株式会社の英語表記の頭文字から取ったもので、商標名としてその呼び名が定着していました。ファスナーの日本でのシェアは90%以上、世界でも45%とシェアダントツのNo.1ファスナーメーカーです。
いかがだったでしょうか?今までその略語が何なのか考えたこともなかったものも多かったのではないでしょうか?たくさんの略語や技術がこれだけ登場してくると、アルファベット略語だけ見てもそれがどういったものかがたまにわからなくなることもあります。しかし、元の意味からしっかり押さえておくことで理解が深まり、記憶定着にも繋がります。新しいアルファベット略語を見かけたら、「これって何の言葉の略?」と疑問に思うことが大切です。
どれだけ知ってる?アルファベットで略されている言葉28選
こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。
日常生活を送る中で、よくアルファベット2文字や3文字で表されるものを見かけないでしょうか?最近流行りの「AI」、現金を引き出すのに必要な「ATM」、データを持ち運ぶのに必要な「USB」など、たくさんのアルファベットで表される略語が身の回りにはあります。また企業の名前にもアルファベットだけで表されるものもあります。ではそれらを略さずに言うことはできますか?
今回はアルファベットで表される言葉を28個ご紹介します。
A I:Artificial Intelligence
Artificialが「人工の」、Intelligenceが「知能」を表す英語なので、そのまま「人工知能」と訳されます。この言葉を使い始めたのは、アメリカの計算機学者ジョン・マッカーシーでした。1956年に開かれたダートマス会議にて彼が初めて使ったとされます。それから半世紀以上が経ち、今この分野が大きく進展しようとしています。
IQ:Intelligence Quotient
Intelligenceが「知能」、Quotientが「(割り算の)商、比率、指数」を表す英語なので、「知能指数」と訳されます。知能指数の測定は従来「精神年齢÷生活年齢×100」で算出する方法でしたが、現在はDIQ(偏差知能指数)と呼ばれるもので表すことが主流となりました。90〜109が平均値で、110以上だと「IQが高い」とされます。一般的に「頭がいい」の指標に使われがちですが、実際は発達の具合を調べるものです。またIQとは別に、EQ(Emotional Quotient:感情指数)というものがあり、これは社会生活を送る上で人間関係を築いていくのに必要な指標です。
OK:All Correct
小さい頃から一番使ってきた2文字のアルファベットはこれではないでしょうか?了解を表すのに使う「OK」ですが、上記に示した単語の頭文字にはなっていません。一説によると、1839年3月23日のボストンのモーニングポスト紙に載った、「all correct」のミススペル「oll korrect」の頭文字から使われ始めたとされます。日本でも1920年代に使われ始めたとされます。
BS:Broadcasting Satellites
Broadcastingが「放送」、Satellite(s)が「衛星」を表す英語なので、そのまま「放送衛星」と訳されます。つまり、BS放送とは放送衛星を利用した放送ということで、現在運用されている衛星は東経110度に打ち上げられた衛星が使用されています。
ATM:Automatic Teller Machine
現金を引き出すために銀行やコンビニに設置されているATM。Automaticが「自動」、Tellerが「(銀行の)金銭出納係、窓口」、Machineが「機械」を表す英語なので、「現金自動預け払い機」と訳されます。ちなみにATMには受話器が付いているものも多いのですが、その理由は問い合わせとは別に視覚障害者が音声ガイダンスで引き出すことができるようにするためです。
USB:Universal Serial Bus
PCのデータを持ち運びするために使用されるUSB。Universalが「一般的な、万人共通の」、Serialが「連続的な、順次の」、Busが「バス」を表す英語なのですが、一般的な訳語としては「汎用インターフェース規格」となります。ここで言う「バス」とはPCのマザーボード上で複数の回路や装置間を結びデータをやり取りするための伝送路のことです。そして「シリアルバス」とは1ビットずつ順番にデータを転送する方式のことです。これがインターフェース規格の1つとなっています。
FAQ:Frequently Asked Questions
Frequentlyは「頻繁に」、 Askedは「尋ねられる」、 Questionsは「質問」なので、そのまま「頻繁に尋ねられる質問」を表します。よくある質問とその回答をまとめたものを指します。ユーザーが製品やサービスについて尋ねる可能性の高い質問に対しては、事前に回答を用意しておく方が効率が良いですよね。
VIP:Very Important Person
Veryは「とても」、Importantは「重要な」、Personは「人物」なので、そのまま「とても重要な人物」を表し、企業や組織にとっての重要な顧客、富裕層などを意味します。VIPルームやファーストクラスなどは憧れますよね。最近では「VIP戦略」と言うワードも耳にします。富裕層の方に良いサービスを提供する代わりに高い報酬をいただき、その分一般サービスゾーンの価格を下げ、より多くの集客を狙う戦略です。
SNS:Social Networking Service
X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、TikTokなどが代表的なSNS。Socialは「社会の」、Networkingは「ネットワーキング(複数のコンピューターやデータバンクが連結しているシステム)」、Serviceは「サービス」なので、無理やり訳すと「インターネットを介した社会的なネットワーク形成サービス」となります。1990年代半ば頃から広がり、各々がアカウントを作成し、インターネット上で交流することで新しいコミュニティ形成を促します。私にとっても今では日常の一部であり、この記事を書く大きなきっかけにもなりました。
LED:Light Emitting Diode
Lightは「光」、Emittingは「放射する」、Diodeは「ダイオード(半導体素子)」なので、「発光ダイオード」と訳されます。最近の電球や信号はほとんどLEDとなってきていますね。高効率で長寿命などが特徴です。原理としては電流を流すことで半導体結晶の中で光が生じる仕組みです。1993年に青色発光ダイオードが開発され、光の三原色である赤、緑、青が揃い、一気に普及して行きました。ちなみにこの青色発光ダイオードの発明により、赤粼勇終身教授、天野浩教授、中村修二教授が2014年にノーベル物理学賞を受賞されています。
CEO:Chief Executive Officer
Chiefは「(組織の)長」、Executiveは「管理・経営者」、Officerは「(会社などの)役員・幹部」なので、日本語では「最高経営責任者」と訳されます。Google、Apple、Amazonなどアメリカの企業の話題になると必ず目にする言葉です。ちなみに、CEOが定めた経営計画に従って実務を執行する最高執行責任者はCOO(Chief Operating Officer)と言います。
JIS:Japanese Industrial Standards
Japaneseは「日本の」、Industrialは「産業の」、Standardは「標準」なので、「日本産業規格」を表します。以前は「日本工業規格」と呼ばれていました。これは日本の産業標準化法に基づいて定められた国家規格で、これが無いと市場に出てくるモノが多様化し無秩序化してしまいます。標準化することで安全に利用することができます。JISによって定められたものの例を挙げると、トイレットペーパーの横幅は114mm、CDの直径は12cmなど数値が定められたものや、牛乳パックの上の凹み、シャンプーボトルのギザギザなど目の不自由な人でもそれが何かわかるようにデザインの標準化もされています。
ANA:All Nippon Airways
全日本空輸株式会社の英字社名「All Nippon Airways CO., LTD.」の頭文字をとったものです。以前までは「全日空」で呼ばれていましたが、2003年からは「ANA」を公式の呼称としています。
NHK:Nippon Hoso Kyokai
日本放送協会のローマ字「Nippon Hoso Kyokai」の頭文字からとったものです。この略称は連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)管轄下の民間情報教育局と日本人スタッフとの検討の結果決まりました。テレビ放送に関しては、1939(昭和14)年に日本初のテレビ公開実験を実施し、戦争による中断を経て1953(昭和28)年2月1日に本放送を開始しました。
IH:Induction Heating
Inductionは「誘導」、Heatingは「加熱」なので、「(電磁)誘導加熱」と訳されます。IHクッキングヒーターでよく目にする言葉かなと思います。電磁誘導の効果を利用して物体を加熱する方法で、省エネで効率的な加熱方法です。この電磁誘導とは、磁界の変化によって電流が発生する現象です。IHでは、コイルに高周波の電流を流すことで強い磁界を発生させます。この磁界が金属物体に当たるとその物体の中に渦電流というものが誘導され、この渦電流が物体を加熱していくという仕組みです。
UV:Ultraviolet
Ultravioletは「紫外(線)の」を表す英単語です。正しく紫外線を英語で表すなら「Ultraviolet rays」です。紫外線は可視光線より波長の短い光で、日焼け・皮膚のシミやシワ・がんの原因になります。一方でビタミンDを生成する役割も持っています。ただデメリットの方が大きいので、しっかりとUVカットの日焼け止めなど使って紫外線対策はしておきましょう。
NG:No Good
よく日常でも使用する「NG」ですが、実は和製英語のため海外では伝わりません。元々は映像業界の言葉で、映画・テレビでうまく撮影ができず駄目になることを表すのに使われていました。ちなみに反対の「OK」はすでにご紹介しましたが、こちらは海外でも伝わります。
OB / OG:Old Boys / Old Girls
「Old」は「年取った」、「Boy/Girl」は「少年/少女」なので、「年取った少年/少女」になりますが、在校生に対して卒業生を表す和製英語です。学生だけでなく会社員に対して使われることもあります。英語では「alumnus (男)/ alumna(女)」が使われます。ちなみにゴルフで使われる「OB」は「Out of Bounds(プレーする区域外)」の略です。
PDF:Portable Document Format
Portableは「持ち運びできる」、Documentは「文書」、Formatは「フォーマット、形式」なので、日本語にすると「携帯しやすい文書フォーマット」となります。PDFは異なるプラットフォームを持つコンピュータユーザー間で文書の共有をするために1993年にAdobe Systemsによって開発されました。仕事で利用している方も多いと思いますが、よく誤解されているのは「編集できない」ということ。専用ソフトを使えば編集することも可能なので取り扱いには注意しましょう。
LAN:Local Area Network
Localは「特定の場所の」、Areaは「場所・範囲」、Networkは「ネットワーク」なので、日本語にするとそのまま「特定の場所でのネットワーク」となり、家や職場などで用いるインターネット回線のことです。LANには有線と無線があり、有線はケーブルを使ったものでセキュリティが高く通信速度も速いことなどが特徴です。一方無線は電波で接続するもので設置が容易で移動しながらでも多数で接続できるのが特徴です。「無線LANとWi-Fiはどう違うの?」と疑問を持たれる方もいるかと思いますが、無線LANは総称であり、Wi-Fiは無線LANの中の規格の1つです。
BCC:Blind Carbon Copy
Blindは「見えない」、Carbonは「カーボン紙」、Copyは「複写」という意味で、一見よくわかりませんが、昔のコミュニケーションは紙で行われていました。 手紙の複製を作成するには、2枚の紙の間に「カーボン紙」と呼ばれるものを挟んだ状態で、上の紙に文字を書くとカーボン紙を通して下の紙に写されます。そのため下の紙は「カーボンコピー」と呼ばれました。このCCはメールでもよく利用されますが、BCCは複写相手が誰かわからなくなっているという違いがあります。ビジネスにおいては、社内ではCCで構いませんが社外に対してはBCCを使っておかないと情報漏洩にも繋がりかねませんのでご注意を。
ROM:Read-Only Memory
Readは「読む」、「Only」は「〜だけの」、Memoryは「記憶」という意味で、元々は「読み取り専用メモリー」を指していました。そこからネット上で自分からは発言せず他人の発言や掲示を読むだけの人のことを指すようになりました。よくSNSでは「ROMる」「ROM専」というワードも聞きます。情報取得のためにROM専になるもの良いですが、やはり自ら発信していく方が新しい世界が広がるのでオススメです。
GPS:Global Positioning System
Globalは「地球全体の」、Positioningは「位置」、Systemは「仕組み」という意味で、一般的に「全地球測位システム」と訳されます。複数の人工衛星との電波のやり取りにより位置を特定する技術で、カーナビやスマホの位置検索、最近ではゲームなどにも利用されており、我々の生活に無くてはならないシステムとなっています。元々は、アメリカが軍事用に開発に着手していたものであり、1978年にGPS衛星が打ち上げられました。しかし、1983年に起きた航空機事故を背景に当時のアメリカ大統領であるロナルド・レーガンが航空機の安全のためにGPSを自由に使えるようにするべきだと表明したことで、1996年より無料で全世界で利用できるようになりました。
CPU:Central Processing Unit
Centralは「中央の」、Processingは「処理・加工」、Unitは「単位、装置」という意味で、一般的に「中央演算処理装置」と訳されます。コンピューターの中核をなす重要な部品で、主な役割は、名前にもある通りプログラムに基づいて演算処理を行うことです。演算処理とは、例えば、足し算、引き算、掛け算、割り算などの基本的な四則演算から、より複雑な三角関数の計算や論理演算などのことで、CPUはプログラムに従って、入力されたデータを処理し、結果を出力します。この処理速度は非常に速く、1秒間に何億もの演算を行うことができます。また、CPUには複数の「コア」と呼ばれる演算ユニットが搭載されており、並列処理を行うことで、さらに高速な処理が可能となっています。そのため、PCを購入する時には、このCPUがどの程度のものであるかをチェックすることが大事で、快適に使いたいのであれば良いものを選ぶことです。
OTC:Over The Counter
Overは「〜を超えて」、Counterは「カウンター・売り場」という意味で、直訳すると「カウンター越しの」となります。金融用語で、取引所の外で行われる取引のことを指します。しかし、最近はドラッグストアなどで「OTC医薬品」というワードで目にすることが多いのではないでしょうか。これは処方箋なしでドラッグストアで購入できる医薬品のことを指しており、2006年以前は「市販薬」や「大衆薬」と呼ばれていたものです。
VAR:Video Assistant Referee
そのままビデオアシスタントレフェリーと呼ばれます。サッカーの試合で主審や副審をサポートするために、別の場所で映像を見ながら判定を下す審判員のこと、およびそれに関連するシステムのこともVARと呼ばれます。Jリーグでは2020年頃から使用されました。どの試合でもできるわけではなく、国際サッカー評議会の承認を受けた組織、スタジアム、審判員でなければ使用できません。使用するタイミングも限定されており、得点かどうか、PKかどうか、退場かどうか、警告退場の人間違いかどうかに加えて、主審が確認できなかった重大な事象の時にのみ適用されます。
JAL:Japan Airlines
日本航空株式会社の英語表記「「Japan Airlines Co., Ltd.」を縮めたものです。1951年に日本国有鉄道の航空部門として設立された日本航空が前身で、その後民営化されました。ANAと共に日本の主要航空会社です。2010年に一度倒産しましたが、京セラ創業者である稲盛和夫氏のもと経営再建が行われ、V字回復を遂げました。
YKK:Yoshida Kogyo Kabushikikaisha
よくファスナーの掴むところに印字されている「YKK」。現在は社名にもなっていますが、元々は吉田工業株式会社の英語表記の頭文字から取ったもので、商標名としてその呼び名が定着していました。ファスナーの日本でのシェアは90%以上、世界でも45%とシェアダントツのNo.1ファスナーメーカーです。
いかがだったでしょうか?今までその略語が何なのか考えたこともなかったものも多かったのではないでしょうか?たくさんの略語や技術がこれだけ登場してくると、アルファベット略語だけ見てもそれがどういったものかがたまにわからなくなることもあります。しかし、元の意味からしっかり押さえておくことで理解が深まり、記憶定着にも繋がります。新しいアルファベット略語を見かけたら、「これって何の言葉の略?」と疑問に思うことが大切です。